ギフテッド?それともADHD?

最近いただいているコメントの中で、ギフテッドかアスペルガーか?という疑問と
同じくらい多いのが”ギフテッドか?それともADHDか?”というので、アスペの
場合と同様、この2つは"表面的"にみると症状や行動の特徴などがよく似ている事
から、ギフテッドの子がADHDと診断されたりするケースも少なくないようです。


(ただ、ここで改めてもう一度言っておきますが、もちろんギフテッドの子の中
には実際ADHDの子もいる事も確かであります。その場合はその子は2E(Twice-
Exceptional)
となり、また特別な教育の支援や収容(アコモデーション)が必要
となってきますので、いずれにせよ”正確な診断”はとても重要となってきます。)


ブロ友のタラの母さんもこの件に関心があるという事で、少しばかりネットで
リサーチをしてみたところ、ギフテッドかADHDかを区別するのにとても参考に
なる記事をいくつか見つけましたので、リンクしておきます。


いつものごとく、又英語ですが。


■ Characteristics of Gifted and ADHD

■ Is your child ADHD or Gifted?

■Gifted and / or ADD/ADHD Children

■ Before referring a gifted child for ADD/ADHD evaluation



これらの記事にはまぁ基本的には同じような事があげられているのですが、最後
SENG(Supporting Emotional Needs of the Gifted)の記事「Before
referring a gifted child for ADD/ADHD evaluation」
のチェックリストは、
現在子供にADHDの疑いがあり、(又は学校や医者から指摘されている)検査を
考えている親にとって、”子供を検査に連れて行く前に考察すべきポイント”として
とても参考になる文献ではないかと思います。


何度も言ってます通り、私は英語から日本語へ翻訳するのが苦手ではありますが、
(国語力がないんで難しい。汗)英語は苦手という方にも是非知ってもらいたい
ので、とりあえずこのリストの重要ポイントだけでも意訳しておきました。


■Before referring a gifted child for ADD/ADHD evaluation
  (ギフテッドの子をADD/ADHDの検査に奨める前に)

        
これらの項目が"Yes"の場合だとギフテッドである可能性が強く、”No"
 場合はADHDの疑いが。


・知的レベルのマッチした仲間との交流の場合不適切、又は問題行動が減る。

・子供に適した学力レベルのプレイスメント(配置)だと問題行動が減る。

・学習カリキュラムの修正や調節で問題行動が減る。

・不適切、又は問題行動について、その子それなりの”論理的な”理由がある。

・子供が多動な際(活発、活動的)”コントロールがきかない”と言うのではなく、
 その動作を楽しんでいる様子である。

 (ギフテッドの特徴である運動性OE、特に身体的運動性OEは一般に”多動”と
  見られがちで、ADHDの特徴と区別され難い部分であると思いますが、ポイント
  としては子供の動作が”衝動性的で自制がきかない”ようであれば、ADHDの
  可能性が高いかもしれませんね。)

・適切なソーシャルスキルを学ぶ事により、”衝動的”もしくは”不適切”な行動
 が減る。

・作業や活動など終了できてない事に対して、(その子なりの)論理的な理由
 がある。

・自分の興味、関心のある分野の課題に関しては、不適切な行動を見せる事が
 少ない。

・トピックや課題などに妥当性や関連性を見いだせ、自分にとって意義のある
 ものと感じる場合など、不適切な行動が少ない。

・子供の絶え間ないおしゃべりや途中でつい口をはさんでしまうといった行動は、
 知識や情報を共有したり、答えをすぐに言いたかったり、問題を解決したいと
 言う欲望からくるものである。
 
・注意散漫にみえるが、指示をきちんと理解している。(覚えてる)

・複数の作業をすることによりどんどん成長する。色んな事をやり遂げ、
 更なる学習を楽しむ。

(これといってたいした理由がないのに、一つの作業から別の作業へと
 移っていく場合はADHDの可能性が高いかも。)

・いつも不適切な行動が見られると言うわけではなく、テーマや課題、又は教師
 や指導スタイルによる。

・教師のアテンションを惹く為に不適切な行動をとる

(多くの場合、先生を含めた大人はギフテッドの子は自分でなんでもできる、
 教えなくてもわかっているといった考えがあり、ついほったらかしの状態に
 されている場合もあり、ギフテッドの子は先生のアテンションを得ようと
 不適切な行動をしがちになる事も。この子達にとっては”知的な刺激”を得よう
 としている行動なのですが、まわりからは授業の妨げになると思われる場合
 も少なくないようですね。多分これは”外向的”なギフテッドの子の行動っぽい
 かも。 内向的なあーちゃんにはこういう行動はみられません。)


と、上記のリストでほとんどが”Yes"と答えられるようであれば、(もちろん実際
にまずは子供の置かれた学習環境を変えてみてその反応を見る必要がありますが。)
子供の”ADHDと思われる態度や行動”はsituational(状況によって変わるもの)で
ある可能性が高く、それらの行動はADHDであるというよりも、ギフテッドのニーズ
が満たされていないがために生じるものであると言えるでしょう。


子供が”注意散漫”、”集中力に欠ける”と見えても、実際自分が興味のある事や、
その子に合った知的レベル、学習内容だと”集中する事が出来る”のであれば、
注意散漫さは知的な刺激が欠けている為の”退屈さ”が原因と考えられるでしょう。


あーちゃんも学校側からさんざん「問題行動」を指摘されましたが、学習環境を
調節すると、(飛び級など)”典型的なADHDの行動”が減少しました。


ADHDクリニックで検診を受けた時に心理士の人が言ってましたが、あーちゃんは
確かに何もしていない時はなにやらソワソワしている様子が伺われたけども、知的
な活動やテストをしている時など明らかに”集中し”自らの動作や行動に対して抑制
ができ、(衝動性、突発な行動が少ない)タスクもきちんと終了する事ができたと
いう事で、学校関係が記入したチェックリストから判断すると明らかにADHDっぽい
のだけど、行動の観察から見るとかなり違った面が見られるので、確定不可能で、
結局”ボーダーライン”(グレーゾーン)という曖昧な結果となったそうです。


私自身多分あーちゃんはADHDではないと思います。

親としての直感というか、あーちゃんの態度や行動には、ADHDの本質的な特徴
”out of control”感が感じられません。

あーちゃんはどちらかと言うとやっぱり、アスペの要素満載!って感じ。(笑)

実際、アスペっぽいところも多々あるパパの方がADHD傾向が強いと思います。


後、上のリンクした記事の中で重要だと思ったポイントをいくつか抜き出して
みますと、

■学校で見せる問題行動が家庭でも観察出来るか?

 学校と違って家だと自分の興味関心分野の活動が自由に選べたり、知的刺激
 なども充分に得られるので、 ADHD でない場合はこういった問題行動もあまり
 見られないんじゃないでしょうか。
 
■反抗的な態度の分析

 親や先生など目上の者に対して反抗的な態度をとる場合、その理由などを
 分析してみると、ギフテッドの子の場合は一般的にルールや掟、習慣などに
 意義を見入られないときなど(理屈にかなってない、非論理的等)それらに
 疑問を持ったりし、それを唱える目上の者に対して挑戦的な態度を示す場合
 があり、ただ一概に感情のコントロールができないというわけではないの
 ではないかと思います。

 又、ギフテッドの子達は自分に対しての批判にとても敏感ですので、つい
 守備的な態度をとってしまうのかもしれませんね。

(これはよくあーちゃんにも見られます。はあ〜。)
 

■子供の話に耳を傾ける

 子供の態度や行動に対して、自分自身どう感じているか、どうしてそういう行動
 をとってしまうのか?など聞く事により、その行動の原因がある程度みえてくる
 かもしれません。
 
 自分の行動に対して、(その子なりの)理屈や利にかなった説明をしているか?
 それとも、自分でもよくわからず、”コントロールを失ってしまう”という感じ
 がするのか?などと言った話をしてみると、その子の行動の本当の原因を発見
 する参考となるでしょう。


あーちゃんを検査した心理士の1人が言ってましたが、ADHDの診断は、まず子供
の身体的、精神的状態や状況(学習環境的要素)を綿密にチェックして、その他の
原因の可能性を”rule out"(除外する)事が大切で、このステップを無視してしまう
と早まって誤診の可能性も少なくないという事でした。


考えてみれば、多動で落ち着かない理由も医学的に色々あると思いますし、
(私が小学生の頃はそういう子は”ギョウ虫持ち”だと言われてましたね〜。笑)
注意散漫、集中力の欠如も”耳が聞こえ難く、ぼ〜としているようにみえる”など
の身体的な理由や、多くのギフテッドの子が経験する”退屈さが原因の為のデイ
ドリーミング”だったりするわけですし。


アスペルガーの場合と同様、ギフテッドとADHDの区別も、やはり根本的には
どれだけこの2つの本質的な特徴を理解しているかによると思います。


うちの場合はADHDの専門家とギフテッドの専門家両方で診てもらい、最終的に
私達自身が納得のいく答えを得られる事ができました。


日本ではギフテッドの専門家が皆無に等しい状態だという事で、この2つを区別
するのはかなり困難な作業ではあると思いますが、こういった情報が少しでも親
御さん達の参考になっていただければいいなと思います。
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by giftedinfo | 2013-02-28 17:46 | Twice-Exceptional

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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