燃えるギフテッドの脳

ギフテッドの人達が知能や感情面などにおいて、私達一般人とは違うというのは、
実際観察できやすい部分だと思うのですが、(例えばIQ数値やOEなど)では、
表面的には見る事が出来ない”脳”においてはどうなのでしょう?

ギフテッドの人達と、平均的知能の持ち主との脳の間には、何か構造的や機能的な
違いが見られるのでしょうか?

こちらの「Brains on Fire: The Multinodality of Gifted Thinkers」という記事に
よりますと、どうやらギフテッドの人達の脳と一般の脳とでは、明らかにいくらか
” neurological differences ”(神経学的な違い)が観察出来るようであります。


脳機能的磁気共鳴画像法(fMRI)でギフテッドの脳の映像を見た時、まず最初に
気がつくのが、脳がまるで燃えているかのようにみえる(brain on fire)という事
で、これらのスキャン一面に広がった、真っ赤に燃える代謝活動の活発な各部分は
グルコースが脳に燃料を供給する為に代謝される際起こる、何百万という微燃焼
”micro–combustion”の様子を表しているとの事であります。


これらの脳の活動の統合は計画的であり、又複雑で、視覚的、空間的、言語的、感覚
的な領域内のコーディネーションを必要とするそうです。

ギフテッドの人達は大抵の場合、単一モード思考ではなく、多種多様で、マルチモード
(多様式)の情報をオーガナイズするのに優れているようであるとの事で、こういう
人達っていうのは、思考活動を行っている際、とにかく脳のありとあらゆる分野が
活発に機能しているんでしょうね。

(脳内の幅広い分野に渡ってのコミュニケーションが円滑なんでしょう。)


この研究の著者であるBrockFernette Eideは、ギフテッドの脳というのは、超
敏感(ハイパーセンシティブ)である為、強化された記憶力や偉大な分析能力など
と言ったギフトをもたらす反面、感覚過敏(OE)や注意散漫、自己管理能力の欠如
などと言った、弱点も同時にもたらすという、double-edged sword( 両刃の刃)的部分
があるとの事で、脳の各部分の相互作用を強化し、(各分野のコミュニケーション
を素早く効果的にする)個人の能力を高める神経回路ですが、同時に強化された
感覚は刺激に過敏に反応するので、それがOEといった症状をもたらす事になる
みたいですね。


やれやれ、物事にはなんでも”trade-off"と言う物があるようですね。

これらの強調された敏感さのゆえ、ギフテッドの子供達は比較的短期間に何度も
反復しなくても学んでしまい、長々と広範囲に渡った説明や指示もあまり必要と
しないという事ですが、しかしその敏感な部分は、広範囲に渡るとうよりも、
”分野特定”(視覚、聴覚、運動感覚など)の場合もあるという事を頭に入れておく
べきだと言う事です。


この”強調された敏感さ”は、多くの場合、”強調された被転導性”(注意を維持する
ことができず,現在行っている課題から容易に注意がそれてしまう事)という形と
なって表れる事もあり、こういった子供達はしばしばADHDと疑われる場合も少なく
ないようですが、ギフテッドの子の場合はこういった注意散漫な態度もかなりの
”根気の良さ””持続性”が伴い、たとえアテンションがあちこちさ迷っているように
見えても、与えられたタスクに戻る事ができ、最終的にそれらを成し遂げる事が
できるのであれば、それを”障害”だと見なすべきではないでしょうと言う事です。


実際、それらの "distractibility" (被転導性)は創造性の根源の一つでもあると
されているみたいですし。

ただ、被転導性、視覚的、聴覚的、触覚的、もしくはその他の感覚的”敏感さ”の
いずれであろうと、それらが”学習の妨げ”となる”敏感さ”であるなら、それらは
問題となり、検査と治療が必要となってくるという事です。


こういった、ギフテッドの子の特徴、もしくは「ギフテッドの脳の神経学的な違い」
は、親御さん達だけでなく、是非とも子供の教育に携わる人達(学校の先生や
習い事の先生、コーチなど)に知ってもらいたい情報ですよね。


そうすれば、教育現場でのギフテッドの子達に対しての”理解””対処の仕方”
などにも参考になるのではないかと思います。


皆が10回反復して修得するところを、ギフテッドの子達が3回だけで済むという
のを認識していれば、先生も反復作業を無理矢理強制する必要がないとわかって
くれると思うのですが。

(そしてその反復作業がギフテッドの子にとっては”拷問に等しい”という事も
理解してくれるようなら万々歳なのですが。)


というわけで、ギフテッドの脳っていうのは、やはり私達の脳とは神経学的に
違うんでしょうね。

知能の高さも、過度激動OEも、その他のギフテッドならではの特徴も、実は
こういった、脳の神経学的違いを反映するものなんでしょうね。


この記事、内容的に情報量が多くて、全てのポイントを訳するのに時間がかかって
しまうので、今回は簡単に一部の概念だけ紹介しましが、英語が出来る方には
是非、全部読んでもらいたい、とても素晴らしい記事です。

(英語が得意じゃない方も頑張って〜! く( ̄Д ̄)ノガンバレーーー♪


最後に、こちらの「Brains on Fire - Gifted Thinkers」という、同じ著者による
スライドで、これらのギフテッドの脳の”二面性”の特徴が簡潔に説明されて
いますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。(英語ですが)


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by giftedinfo | 2013-04-09 17:58 | Gifted Brain

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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