ギフテッドの脳について

ギフテッドの子育てやギフテッド教育、指導法などに関する実用的で役に立つ情報はもち
ろんの事、私はギフテッドの人達ならではの特殊でユニークな認知・思考、感覚、感知の
傾向やパターンなどにも関心を持っていて、特に、そう言った(一般人との)違いはどう
して、又はどうやって生じるのか?という、”ギフテッドの脳の構造や機能”の部分にもす
ごく興味があります。


ギフテッドの子供達が”ギフテッドならでは”の特徴や行動を見せるのも、それらはやはり
もとをたどれば”脳の違い”によるところから来ているんだと思いますし。


そしてそれらの”脳の構造や機能の違い”が、更にどこから来ているのか?(割合として、
先天的な部分が大きいのか?それとも環境によって後天的に形成された部分が大きいの
か?)などと言った事に、あれこれととめどなく思い耽ったりすることがよくあります。


だから私は「ギフテッドの脳」についての文献や情報を読んだりするのも好きなのです
が、先日、ネットで見つけたこちらの情報(英語)がとても興味深かったので、皆さん
ともシェアしたいと思います。



ちょっと長い文献ではありますが、でも内容は専門用語なども少なくて、とても読みや
すい英語だと思うので、興味のある方は是非チェックしてみて下さい。


尚、この中で、特に「ギフテッドの脳の神経科学」という部分が面白かったので、その
部分をごく大雑把だけどポイントだけ訳してみました。


ギフテッドの脳の神経科学

ギフテッドの脳は一般の脳と比べて…

1  局部的に脳のボリュームが増加している
2 脳領域間の接続性が優れている
3 より効果的に作動する
4 感覚の感受性/感度がより優れている
5 感情知性に特化した脳の部分が拡大している 
6 変化に対してより積極的に反応する脳の部分が拡大している


1の「ボリュームが増加している局部」というのが、

・前頭葉(複雑な意思決定と仮説の検証)
・側頭葉(聴覚処理と言語の解釈)
・頭頂葉(味覚、温度、触覚)
・後頭葉(視覚情報)


のエリアらしく、(なんや?結局、ほとんどの脳の部分では?笑)これらの分野の
ボリュームの増加が、ギフテッドの人達が莫大な情報に関わる意思決定も迅速に行う
ことができる理由ではないかということであります。


又、味覚や温度、触覚などの感覚を司る頭頂葉のボリュームの増加など、ギフテッドの
個人によく見られがちな、”高い感度”や”鋭い感知、感受性”(OE)を説明していると言
えるであろうということです。


2の「脳内の領域間の接続性」に関して。

白質路は脳の異なった地域に情報を伝達し、処理速度と情報伝達において大変重要で、
ギフテッドの脳は一般と比べると、この白質路が増加している。


ギフテッドの人逹の間に処理速度が優れた者が多いのも、優れた接続性(白質路の増加)
によるものだろうとの事で、また逆に、高IQ者に見られる白質路の増加は、情報を処理
するのに使われるネットワークの豊富さゆえ、処理速度の低下にも関係している可能性
があるとの事。


ギフテッドの子がクラスの他の子達よりも学習作業を終えるのに時間がかかってしまう
のも、これが原因かもしれないとのことであります。


ラッシュアワーに何台もの車が複数のハイウェイから合流する交通渋滞と同じように、
ギフテッドの脳は別の可能性、他に考えられるべきアイデアや発想などで溢れかえって
いる為、この状態が簡潔な答えを時間内にタイミング良く答える事を困難にしてしまう
のではないかという事で、白質の接続性と情報処理のスピードの関係って何やら複雑そ
うで、未だにはっきりと詳しい事はわかってないみたいですが。


3の「脳の効率性」について。


ギフテッドの子供が一般の子と比べて習得が早い(反復の回数が少なくて学べる)の
は、脳の効率の良さに関係している。


脳の効率性を測る一つの方法がグルコースの消費で、ある研究では高IQ者達は、一旦、
タスクをマスターしてしまったら、消費するグルコースの量が少なくなるらしい。

(脳が自然に”エネルギーセーブ・モード”に切り替えられるんでしょうか?)


この事から研究者達は、「知能」というものは、脳が”どれだけハードに働いているか”
というのに対し、”いかに効果的に(能率よく)働いているか”によって測定できるので
はないか?と考えているようです。


4の「感覚の感受性/感度が優れている」


ギフテッドの子の脳は一般と比べ、振幅、継続時間の両方において、音に対して強烈に
反応する。


彼らはタッチ、味覚、臭覚、聴覚、視覚といったあらゆるタイプの感覚のインプットに
対して感度が高まっていて、これらの強化された感覚反応は、”快感”もしくは”苦痛”の
どちらにも感じられる。


例えば、ギフテッドの中には(味覚が強化されている為)微妙なテクスチャーや風味を
識別する能力に恵まれている事から、食べ物や料理をこの上なく楽しむ者もいるし、又
それとは逆に、味覚が過敏な為にある風味が強烈に感じたり、あるテクスチャーが受け
つけられず、不快に感じてしまう者もいる。


(個人的に、⬆︎の”あるセンサリー・インプットが”快感”と感じたり、”苦痛”と感じると
いうの、(ギフテッドではありませんが)感覚過敏の私にはすごくよくわかります! 
私は視覚、触覚とともに臭覚も過敏で、ある一定の匂(食べ物や物質、香水など)には
激しく反応して、ものすごい嫌悪感や苦痛(頭が痛くなったり)を感じてしまうのです
が、別のある一定の匂い(同じく食べ物、物質、香水など)にはとてつもないほどの
”快感”や”喜び”を感じてしまい、(脳の”プレジャー・センターが刺激されている感じ!)
つい、時間を忘れていつまでもクンクン嗅ぎ続けてしまいたくなるほどであります。
だから私は身につけるフレグランスなどもかなりこだわる。)



(∫の場合も触覚に関しては”快感”と”苦痛”の「混合タイプ」で、未だにシャツのタグと
か靴下の毛玉やラインが耐えられなく、ある一定のテクスチャーや素材の服が着られない
くせに、むぎゅ〜っと圧力をかけて抱きしめられたい、何かの間に挟まってコンスタント
に刺激を受けたいという欲望が強く、本当に面白いです。)



5の「感情知性に特化した脳の部分が拡大している」について。

ギフテッドの個人の脳は、感情の情報を処理する部分が拡大している。


前帯状皮質(ACC)と前頭前皮質(FC)の拡大と、より優れた接続性が、ギフテッドの
知的好奇心を満たそうとする激しい欲望の原因とも言える。


又、この部分の拡大とより優れた接続性が、ギフテッドが感情の情報を一般とは違った
使い方をしている(感情処理の部分だけではなく、知的機能に関係した全ての領域に広
がっている)理由とも言えるだろう。


更にこの事は、高IQの個人がかなり頻繁に、鬱や不安感などを含む高まった感情反応を
経験する傾向にあるということも説明できるかもしれない。

(言い換えると、"drive"(意欲、活力、原動力)と"anxiety"(不安感)は、その個人の
脳にもともと生まれつき備わっているもの(先天的)なのかもしれない。)



5の「変化に対してより積極的に反応する脳の部分が拡大している」について。

ギフテッドの個人は知的チャレンジによって脳の機能が更に加速される。


数学的ギフテッドの若者達の脳は、実行機能(右のACC)、感覚情報の解釈(左の頭頂
葉)、そして運動機能(左の運動前野)の部分が大きく、又、彼ら(彼女ら)の脳には
前頭部と大脳基底核(報酬と意思決定に特に敏感な脳の部分)、そして頭頂部を繋ぐ白
質路の数の増加が見られる。(結果として流動性推論、ワーキングメモリー、創造力な
どの能力が向上。)


この事は、ギフテッドの生徒の脳は、情報をより効率的に管理するのに関与している部
分が(一般よりも)より大きいという可能性を意味している。


又、ギフテッドの脳は、より困難な課題やタスク(チャレンジ)を与えられると、更に
一層加速される。


サイズや活性化ではなく、むしろ脳のこういった部分を、質的にユニークでより複雑な
やり方で活用する能力こそが、最終的にギフテッドの人達に見られるチャレンジや問題
解決に対するアプローチの違いを示しているとも言える。


ギフテッドの脳が更なるチャレンジを与えられた場合、一般の脳と比べ、脳の両側により
一層の活性化が見られる。更なるチャレンジによって、より一層活性化されたこの状態は、
(脳が最高潮の状態)”flow”を体験している状態に関連しているとみられ、一般にギフ
テッドの特徴として知られている”rage to learn"(抑えがたく激しく強烈な”学ぶこと”
に対しての渇望)の現象も説明できると言える。


ギフテッドの子が最適レベルで機能する為にはチャレンジ(困難と感じる、やり甲斐の
あるタスク)が必要であるとは言え、”チャレンジ”は個人によってそれぞれであるとい
うことを認識していなければならない。


これらの生徒に必要なチャレンジとは、年齢や学年、試験のスコアなどをもとにしたも
のでなく、各個人が(彼らに適した)高度なレベルの知的機能で作動することができる
作業やタスクをもとにしたものでなければならない。


ギフテッドの生徒が適切な知的チャレンジと支援を得られることができた場合、彼らの
多くの”感情的”、行動的な困難も、完全に無くなるとはいかないまでも、減少するであ
ろう。

(⬆︎これはまさに∫にあてはまりました。)


以上、かなり大雑把で意訳っぽい文章ですが、まぁ、基本的なポイントは理解してい
ただけるのではないかと思います。

(わたしゃ直訳は苦手です。でもワケわかめのGoogle翻訳よりマシかと思います。笑)


こういうギフテッドの脳の解剖学的(構造)、生理学的(機能)な情報を認識する
だけでも、ギフテッドの個人のユニークな思考や感覚、言動のパターンや傾向に対し
てもある程度納得でき、誤解を防いだり、先入観を取り除くことにも役に立つのでは
ないかな?なんて思います。

こういう情報は特に学校の先生たちにも知ってもらいたいですね。


そうすれば、なぜギフテッドの子たちには彼らに適した知的チャレンジが必要か、と
いうのも理解できるでしょうし、こう言った子たちをもっと寛容的、支援的な気持ち
で受け入れてくれるようになるのではないかと思います。


最後に。これは∫の脳。(笑)

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by giftedinfo | 2016-04-24 03:38 | Gifted Brain

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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