やっぱり己を知る事は大切

ギフテッドの”ラベル”が必要かどうかは、その個人の年齢や(教育)事情、本人や家族
の考え方によってそれぞれ違ってくるとは思うのですが、でもギフテッドの個人にとって、
”己を知る事”(自分自身がギフテッドであると認識する事)は、子供の頃(特に思春期、
青年期)でも、大人になってからでも、彼らが精神的、感情的に満足を感じる状態を保ち、
健全な自己概念を築いていくのにとても重要な事だと私は思っています。


こちらに書かれているのがまさにその例ではないでしょうか。



”けれども、ベスは自分自身がギフテッドである事を知りませんでした。テストで好成績
を上げていても、自分自身が特に賢いとは思っていませんでした。学校では”ギフテッド”
の認定もされていませんでした。自分が抱えている問題は”レインフォーレスト・マインド”
(ギフテッドの個人が持つ傾向や特徴)に関連していると考えてもいませんでした。”

(中略)

”彼女を納得させるのにしばらく時間がかかりました。彼女は自分自身は”ごく平均”で、他
者に対して批判的、もしくは恩知らずと見られたくないと言いました。でも最終的には私
の言う事を信じたのです。彼女は変わり者でも怠け者でもはみ出し者でもなく、ギフテッド
だったのです。自分自身が何者なのか、そして何を探し求めるかがわかった今、知的仲間、
そして自分と同じように”世界を変えたい”と思っている人々や団体などを探す事ができる
でしょう。これらのレインフォーレストっぽい特徴(ギフテッドの特徴)は、良い特質だ
と受け入れることができるでしょう。そして将来のキャリアの道を探求し、自分にとって
意味があり重要な人生を築くことができるでしょう。”

(Existential Depression in Gifted Teensより)


子供の頃と違い、大人になると教育環境の設定(ギフテッド・プログラムなど)は関係な
くなるので、あえて”ギフテッド”である事を表示する、レベルを付ける必要はなくなると
は思うのですが、でも、大人になってアカデミックな分野から離れても、ギフテッドの人
達は従来の”who you are"の部分は変わることなく、一生、ギフテッドならではの特殊な
感覚で世の中を経験して行くわけなので、ヘルシーな自己概念を確立し、ギフテッドが感
じがちな生き難さや様々な困難などを対処し、自分にとって有意義で満足できる人生を送
る為には、やはり”己を知る事”がとても大切、いや、必要不可欠だと思いますね。


こうして今ふり返ってみると、∫も中学生、特に8年生の時この"existential depression”
(実在的鬱)に陥っていたのではないかと思います。


当時はもちろん、学校の授業にも不満を感じていたのですが、∫自身もモチベーションや
情熱を失ったり、鬱っぽい状態になった原因の一つというのが、リンク先の記事のベス
のように、他の同年代の子達とは興味関心の分野やそれらに対する”思い入れの度合い”、
そして物事の感じ方や考え方などが違っていたりし、周りから理解してもらえず、フラス
トレーションや疎外感、孤独感を感じていたからではないかと思います。


記事内の、

”In one instance, she said that she'd read 1984 in English class and spent
hours analyzing the implications of the book and rewriting her essays.
Her classmates dismissed the book. It was "stupid."


という部分を読んで、(うわぁ〜、もしこのベスさんと∫が知り合ったら、めちゃめちゃ
意気投合してただろうになぁ。)などと笑ってしまいました。


∫も中学生の時に1984にハマって熟読し、この本について誰かと語り合いたかったのだ
けどクラスメートは誰も相手にしてくれず、一人で学校のカフェテリアでこの本を黙々と
読んでいたら、同じ学校の高校部門の英語の先生がそんな∫を見かけ、話しかけてきたら
しく、その後、二人でこの本についてランチブレイクが終わるまで熱い討論に興じてい
たなんて話を聞いたことがあったもので。


その英語の先生によると、その時、ちょうど高校の英語のクラスで1984についての授業
をしていたらしく、中学生の∫がこの本に興味を持っている事について感心してたそう。


又、∫の場合は興味関心分野だけでなく、自らの道徳観、倫理観、そして正義や公正に
関しての概念やスタンダードなどもクラスメート達とはかなり違っていた為、それらを
行動に移そうとしたりすると、まぁ、反感とまでは言わなくても、周りからはあまり
いいようには思われていなかったみたいで、クラスメートとの間には目に見えないけれ
どはっきりとした境界線みたいなのが感じられ、疎外感を感じていたというのもあった
みたいですね。


∫の場合はこう言った胸の内も私に打ち明けてくれたので、こちらも鬱に対する対処を
考慮する事ができ、その点はありがたいと思いました。

(一人で胸に閉じ込めて苦しんでいたのではこちらもどう手をつければいいのかわかり
ませんしねぇ。)


アカデミックな面に関してはカリキュラム的にかなり融通が利く現在のオンライン学校
へ転校という形で不満は解消しましたし、ソーシャル・エモーショナルな点では私は∫
に∫が経験している事も含めた、ギフテッドの人達ならではの特徴や傾向などを説明した
文献や、ギフテッドの個人の体験を記した読み物などを読んで聞かせ、∫が感じている事、
体験している事は決して”おかしな事ではない”、ギフテッドの個人にとってはごく一般
的な事なのだ、などと言って聞かせたりしました。


それを知っただけでもかなり精神的に違ったようで、やはり”知る事はパワー”だなと
思いましたよ。

うちの場合はそれほど深刻ではなかったのですが、思春期、青年期のお子さんが以前と
は様子が違っている場合、(鬱、怒り、悲しみ、などの精神面、感情面や、不眠、食欲
不振など肉体的などの変化)ギフテッドについて詳しいセラピストに相談するのも一つ
の手かもしれませんね。

とは言え、日本だとそう言った専門家を見つけるのがかなり困難だと思うので、とりあ
えずは親がこう言った情報を収集し、”なんちゃってギフテッド専門のセラピスト”にな
らざるをえないのかもしれませんが…(汗)


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by giftedinfo | 2016-07-09 05:54 | Social/Emotional

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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