カテゴリ:Characteristics( 44 )

OE(過度激動)についてのリサーチ

「How the Gifted Brain Learns」という本の中の、"ギフテッドの特徴"
という項目で、Research Studies on Overexcitabilitiesと言う、OE
(過度激動)
に関しての数々のリサーチ結果がまとめて書かれた部分があり、
なかなか興味深いと思ったので、ここで皆さんともシェアしたいと思います。

              
              「How the Gifted Brain Learns」



尚、以下の情報は、この本のチャプター1が丸ごと読めるPDFのページから
得ました。

(この文献にはその他にも、ギフテッドに関した知識や情報などが満載
されていて、とても勉強になりますので、英語ですが是非読んで欲しいです。)


「CHAPTER 1 What Is a Gifted Brain?」


このチャプターの中の「CHARACTERISTICS OF GIFTEDNESS 」
”Are the Gifted More Excitable?”と言う部分で、OEについて過去20年間
に渡って行われて来た数々の調査研究の結果がまとめられていました。

           
          
           ■Research Studies on Overexcitabilities
                (OEについての調査研究)


およそ500名の小学生と中学生を対象にした最近の研究によると、一般の
 生徒よりもギフテッドの生徒の間に、遥かに多くOEの特徴が見られた。


又、その中では、中学生よりも小学生の方が強い傾向がみられた。


全てのギフテッドの女子が、知性OEを除く全てのOEの分野において、
 男子よりも強い傾向を示した。



こちらの、「Comparing overexcitabilities of gifted and non-gifted
10th grade students in Turkey」
と言う、700人以上の高校生を対象に
したトルコの研究によりますと、

 
全体的なOEの分野を見てみると、高知能の生徒の方が低知能の生徒と較べ、
 OEのスコアが高かったが、想像性OE知性OEの分野においてのみ、
 ”統計学的に有意義な数値の違いが見られた。
(要するにこれらの分野が特に著しく強かったという事ですね。)


モチベーションの低い生徒と較べ、モチベーションの高い生徒は、想像性OE
 と知性OEの分野で高い数値が見られた。
 

リーダー格タイプとそうでない生徒(担任の評価)を比較すると、リーダー
 格タイプの生徒が、これ又想像性OE知性OEの分野で著しく高い数値を
 示した。


クリエイティブな生徒はそうでない生徒と比べ、精神運動性OE、知覚性OE
 想像性OE、知性OE、感情性OE
の全ての分野で高い数値を示した。


この研究結果では、各OEの分野において男女間の違いが見られなかった。
 

一方、ある別の調査によりますと、(Piechowski & Cunningham, 1985;
Ammirato, 1987; Miller et al., 1994; Ackerman, 1997a) 女性感情
性OE
の数値が高く、男性精神運動性OEの数値が高いという結果もある
ようです。



これらの結果を見てますと、基本的には知的ギフテッドは特に想像性OE知性
OE
の分野が特に強烈のようですが、クリエイティブなギフテッドは、全ての
分野においてのOEが強いようですね。


やはり全ての分野のOEが強烈であると言う事は、それだけあらゆる面において
刺激に敏感で感じやすく、感受性が強い事から、それがクリエイティブである
事の源になっているのかもしれませんね。


尚、これらの研究では、OEを評価するツールとして、Overexcitability
Questionnaire (OEQ)
と言う、アンケート式のアセスメントが使われた
ようです。


こう言った、OEの特徴を評価するツールがあったんですね。


現在、アメリカではギフテッドプログラムの審査基準として、まだまだIQや
学力テスト、成績などといった”知的能力”の分野に重点をおいた選別方法が
結構メインになっているのではないか?と思うのですが、中にはこういった
アカデミックな分野では”数値となって表れ難い”ギフトも存在する事から、
(特にクリエイティブなタイプ)そういった層がギフテッド教育のふるいの目
からもれないようにする為にも、この、OEQのようなギフテッドの”クォリティ”
(本質)の部分を評価するツールが活用されるべきではないかと思います。

[PR]
by giftedinfo | 2013-04-22 18:06 | Characteristics

ギフテッドである事の代償

一般に「ギフテッド」という言葉を聞くと、先天的に高い知能や能力に恵まれ、
まさに”神からの恩恵を受けた者達”と言ったポジティヴな印象が強いかも
しれません。

でも、その平均よりも優れた能力の裏側には、神経学的な代償が存在する事
も確かなようであります。


こちらのExploring Giftednessという文献の、Problems Accompanying
Giftedness
と言う部分によりますと、


"The owner of intellectual gifted brain has a significant number of
accompanying problems,"



とあり、ギフテッドの脳は一般のそれとは神経学的に異なる為、それに伴う
"physiological / psychological price"(身体的/心理的代償)として、
これらの個人の間には、様々な問題も見られるようであります。


OE (Overexcitabilities 過度激動)ももちろんその一部ではありますが、
それに関しては、すでにかなりの認識も広がって行っていると思いますので
あえてここではとりあげませんが、上記の文献の中には、今回自分が今まで
聞いた事がなかった情報なども目にし、とても興味深いと思ったので、ここ
で簡単にポイントだけあげてみたいと思います。


(尚、この文献の最初の方では、男性ホルモンのテストステロンとギフテッド
の関係や、(テストステロンが胎児期の脳に及ぼす影響等)右脳とギフテッド
の関係などについて書かれた部分があり、とても興味深いので、英語の得意
な方は是非読んでみて下さい!)
         

           Problems Accompanying Giftedness


■ ギフテッドと自己免疫疾患

  胎児期のある一定の重要な期間(臨界期)で高いレベルのテストステロン
  に曝される事は、右脳の発達、そして高い知的能力に繋がるだけでなく、
  胸腺(thymus gland)に何らかの悪影響を及ぼし、これがアレルギー
  自己免疫反応などの免疫障害のリスクを高くする事もある。

 
 (なるほど。ギフテッドの間にはアレルギー体質が多いと言うのは以前から
  よく聞いた事がありましたが、(実はあーちゃんもパパもそう)ちゃんと
  こういった医学的な根拠は今回初めて聞きました。)


■ ギフテッドと近視の関連性
  
  近年の研究結果によると、およそ10,000人のギフテッドを検査したところ
  ギフテッドと近視の間に関連性を見つけたようです。

 (いや〜、でもこれ、勉強良くする子とかだと近視になりやすい感じが
  しますが、でも医学的には目を酷使する事と、近視の発生とはあまり
  つながりがないのかもしれませんが...)


■ ギフテッドの人は鬱病に苦しみやすい

  EEG検査によると、鬱の人の脳というのは右脳の前頭部が常に活発で、左脳
  の機能の関与が低下しているらしく、ギフテッドの人達もこのパターンが
  みられるようです。

  ただ、男性が鬱の状態の場合は”対処の戦略”として、右脳の前頭部が活発
  になるみたいですが、女性の場合は左脳の前頭部が活発になるみたいです。

  原文では、

  "Moreover, gifted people are also frequently suffered from
  depression or depressive episodes. This is in agreement with
  findings which showed the increased involvement exactly of the
  right frontal area in ongoing activity and decreased involvement
  of the left in depressive subjects."  

 
  とあるんですが、でもこの文章だけでは原因がきちんと書かれてなくて、
  ギフテッドの人の脳が鬱の状態と同じパターンを見せているからと言って、
  ギフテッドが鬱になりやすいって考え方はもうひとつ不充分なような気が...
  これらの鬱は、OEから来ている部分も多いのではないかと思います。
  もしかしたら、神経伝達物質的な傾向もあるのかもしれませんが。)


■ ギフテッドの人達は人間関係に困難を感じる事も

  クリエイティブなギフテッドの人達は一般人よりも、Psychoticism
  (サイコティシズムー精神病質傾向)が強く、身体的なストレスや
  自己志向の完璧主義、理不尽な信条などと言った、ネガティヴな情緒
  を示す場合もある。 こういうタイプの人は健全な人間関係を持つの
  も困難であるというのももうなずけます。


■ ギフテッドの中には統合失調症や癲癇を持つ人が結構みられる。

  (特に左利きの人の中に、統合失調症や癲癇がよく見られるそうです)


以下、簡単にギフテッドである事の”神経学的、身体的代償”を簡単に
とりあげてみましたが、こうしてみると、やはり物事はなんにおいても
"trade-off"(釣り合い)というものがあるものなんですねぇ。


これらのギフテッドの”ダークサイド”を認識して、子供の(そして
当事者の方は自らの)心身ともどもの健康衛生に気をつけてあげたいですね。


[PR]
by giftedinfo | 2013-04-18 18:03 | Characteristics

ギフテッドの特徴を描写した引用句

先日届いたギフテッド関連の本の一つの「Educating Gifed Students
in Middle School」という本を読んでいると、 あの「大地」でお馴染みの
Pearl S. BuckによるギフテッドのOE(又はギフテッドのクリエイティブ
ニーズ
)についての引用句が載ってました。








ネットで短縮されていないバージョンを発見。

“The truly creative mind in any field is no more than this:
A human creature born abnormally, inhumanly sensitive.
To him...
a touch is a blow,
a sound is a noise,
a misfortune is a tragedy,
a joy is an ecstasy,
a friend is a lover,
a lover is a god,
and failure is death.
Add to this cruelly delicate organism the overpowering
necessity to create, create, create -- so that without the
creating of music or poetry or books or buildings or something
of meaning, his very breath is cut off from him. He must create,
must pour out creation. By some strange, unknown, inward
urgency he is not really alive unless he is creating.”

― Pearl S. Buck


(読者のあまのさんが、ご親切にも和訳をしてくださいましたので、
 以下そちらの方を追加しておきます。)


”どの領域であれ、真に創造的な魂とは、ヒトという創造物として、
非凡に、残酷なまでに、繊細に生まれついているという以上のこと
ではない。
この者にとって……
ちょっと触れることは叩かれるのに等しく、
ささいな雑音はかしましい騒めきに等しく、
不運とは悲劇であり、
楽しみは喜悦となり、
友情が恋慕となれば、
恋人は神となる、
そして失敗は死を示す。
さらに、この酷なまでに感じやすい生体には、作り、造り、創ることへの
強烈な必然性が加えられている――音楽であれ、詩であれ、著作であれ、
建造物であれ、また何かそのようなものであれ、制作するということなし
には、息の根を止められたようなものなのだ。彼は作らねばならない、
創作を吐き出さねばならない。いくらかの奇妙な、知られていない、内面の
緊張によって、彼は作ることなしには真に生きているとは言えないのである。"



これを読んで、ギフテッドの特徴であるOEや、常に何かを創作したいという
衝動に駆られる”クリエイティブニーズ”の部分がよく描写されている文章
だなと思いました。


私は日本語のセンスとか全くないのであえて訳しませんが、(日本語の訳が
見つけられない 汗)ごくシンプルな単語を使っているのだけど、その描写が
とても鮮明で、かつパワフルで、ギフテッドの特徴を言葉少なに、効果的に
表現した、とてもインパクトの強い言葉だな〜と思いました。


この引用句、是非教育者達にも読んでもらいたいです。


これを読めば先生達も、ギフテッドの子達の示す”取り扱い難い部分”が、実は
ギフテッドならではの”本質的な部分に由来する態度や行動”であるという事が、
少しは理解できるのではないかと思います。


(わざと反抗的な態度をとっているわけではないんだと言う事!)


そして、ギフテッドのクリエイティブニーズを満たしてあげる事が、
どれほど
こういった子達にとって重要な事かも理解してもらえそうですね。


ちなみにこの引用句を読んだあーちゃんは、


「これ、僕がいつも感じている事だよ! 特に”failure is death”の部分!
AR(読解のテスト)に落ちた時なんか、まさに奈落の底に突き落とされた
ような、この世の終わりという感じがして、他の子達が不合格だったのに、
”別に大した事ない”という態度なのが不思議でしょうがないよ〜」


って言ってました。(笑)


ちょっとしたタッチが打撃に感じてしまったり、ちょっとした不運は
悲劇となり、失敗がと感じてしまうギフテッドの感性。


でもその分、喜びがエクスタシーとなったり、友人が恋人
なったり、とポジティヴな感覚も更に強烈に感じ、ギフテッドの人達はこの世
の中をまるでとてもパワフルな電子顕微鏡で見ている(体験している)
ような感じなんでしょうね、きっと。


[PR]
by giftedinfo | 2013-04-16 18:01 | Characteristics

ギフテッドと睡眠障害

ギフテッドの育児ブログ(日米両方)やギフテッド関係の文献を読んでると、
よく”子供に何らかの睡眠障害がある”といった記事を見かけたりします。


うちの場合、あーちゃんは赤ちゃん時代から6才くらいまでの時期は、寝付きが
異様に悪かったり、寝付いても3時間くらいしたらすぐ目を覚まし、その後眠れ
なくなってしまったり、と言った事はありましたが、夜驚症夜尿症などの症状
を見せた事はほとんどといっていいほどありませんでした。


赤ちゃんの頃、特に生後2〜3ヵ月の頃はとにかくよく泣いていて、2時間続けて
眠ってくれたらラッキーな方で、全体的にあまり寝ない子でしたね〜。


          寝ている時は、つかの間のピースフルなひと時でした。042.gif



             ベビーベッドで1人では寝たがらなかった。



そんなあーちゃんも、キンダーに行き始める頃から夜中に起きる事もほとんど
なくなり、睡眠に関しては何も問題がなかったようです。

(ただ、やはり基本的にはあまり睡眠を必要としない体質のようで、週末と言えど
時には学校行く日よりも早く目を覚まし、朝っぱらから何らかの頭を使う活動
に勤しんでいる姿をよく目撃します。)


でもこちらの「Misdiagnosis and Dual Diagnosis of Gifted Children」と言う
記事によりますと、一般と比べ、ギフテッドの子達は夜驚症夜尿症夢中歩行
(Sleepwalking)など、なんらかの”睡眠障害”を持つ場合も少なくないようです。


この記事、睡眠障害に関してだけでなく、その他にもすごく参考になる事が
 書かれていますので、英語の苦手な人も是非目を通していただきたいです。)


親達の報告によりますと、これらの子供達の見る夢というのが普通以上に真に
迫っていてリアルで鮮明、カラフル、そして強烈らしいという事なのですが、
(子供の描写でしょうね。)これもやはりなにごとに対しても敏感に反応し、
強烈に感じてしまうというギフテッドの特徴(OE )ならではの現象なのかも
しれませんね。

イマジネーションが豊かな子とか、特にそういった夢を見そうな感じがします。


ただ、これらが普通の夢だと問題もないのでしょうが、”悪夢” 031.gifとかだと
一層リアルで強烈に感じてしまい、夜驚症となって表れるのかもしれません。

そしてこの記事に書かれていた事で(ふ〜ん)と思ったのが、ギフテッドの
中でも、男の子の方が夜尿症や夜間歩行などの症状を示す場合が多いらしく、
これも何か神経的なものが関係しているのかも?なんて思ったりしました。


(実を言うと、うちのパパも8歳くらいまで頻繁におねしょをしていたらしく、
当時パパの両親は”軽いショックを与えて不愉快な感情を連想させ、その行為を
ストップさせる”と言うaversion therapy(嫌悪療法 )的アプローチをとっていた
みたいですが...009.gif


親としてはこういった症状や現象を目の当たりにするとやはり心配してしまい
ますが、これらも神経学的にみて一般とは異なるギフテッドに見られがちな
コンディションなのだという事を認識すると、ある程度納得いくのではないか
と思います。


あと、この記事に書かれていた事で面白いなと思ったのが、ギフテッドの子供
の中には、約20%が通常よりも睡眠を必要としない一方、20%は通常以上の
睡眠が必要であるという事で、親の報告によるとこのパターンは幼児期から
すでに見られ、成人期まで持続するみたいです。

ギフテッドのなかでも少しの睡眠でも充分機能出来る人もいれば、たっぷり
睡眠をとらないとダメなタイプもあり、一概に”ギフテッドの人はあまり睡眠
を必要としない”
とは言えないようですね。


ただ、こちらの「Tips to Help Your Gifted Child Fall Asleep」と言う記事でも
少し触れてますが、

”A gifted child will often complain to parents that his brain just won't stop
working. He or she will even say things like, “My brain won't turn off” or
“My brain won't let me go to sleep.”


と、ギフテッドの脳は就寝時でも直ちにスイッチがオフの状態になり難い
ようではありますが。

ギフテッドと睡眠障害、なかなか興味深い話であります。
     
                    
                     Nappy Time! 019.gif



                  こちらは親子で居眠り。(笑)


[PR]
by giftedinfo | 2013-03-27 17:55 | Characteristics

Impostor Syndrome(インポスターシンドローム)

ギフテッド関係の記事やら文献やら読んでいると、たまにImpostor Syndrome
(インポスターシンドローム)
という言葉に出くわします。


このインポスターシンドローム、(日本語にすると詐欺師症候群って言うみたい
ですが)Wikipediaによりますと、


The impostor syndrome, sometimes called impostor phenomenon or
fraud syndrome, is a psychological phenomenon in which people are
unable to internalize their accomplishments. Despite external evidence
of their competence, those with the syndrome remain convinced that
they are frauds and do not deserve the success they have achieved.
Proof of success is dismissed as luck, timing, or as a result of deceiving
others into thinking they are more intelligent and competent
than they
believe themselves to be.”



とあり、まぁざっと言いますと、自分の成功や業績を自らの実力であると信じる
事ができない心理現象の事で、能力を証明できる証拠がありながらも、自らを
”詐欺”とみなし、今までの成功や業績は自らの実力によるものではなく、単に運
やタイミングが良かっただけ、もしくは自分が実際以上に知的で能力が高いと見せ
かけているだけ”と思い込み、いつまでも自分に自信がもてない状態の事をいう
ようであります。


私達は一般に、ギフテッドの人達は有能で、自信と自尊心に満ちあふれていると
見てしまいがちですが、実際は高すぎる自己に対する期待や思わぬ劣等感が彼ら
の成功や実績に暗い陰をさす事も珍しくないようです。


これは特にいつも絶え間ない成功や実績を納めている”ハイアチーバー”の人達に
当てはまると思うのですが、


”In an attempt to maintain the illusion of perfection, they avoid
situations in which they might not be the best. ”



と言う事で、自分が”完璧である”というイルージョンを維持する為、本人にとって
不利になるような状況(好成績、完璧を望めそうにない状況)を避ける傾向にあり、
こういうった状態はギフテッドの子にとって、感情的にも知的にもそして個人の成長
にネガティブな影響を与えるので、親や学校の先生達はこういった現象を認識し、
それらを適切に対処して行く必要があるでしょう。


(ちなみにこのインポスターシンドローム、ギフテッドの女の子や、女性などの
間に多いらしいです。やはり女性と男性では心理面においても”物事の見方”も
多少違ってくるのかもしれませんね。そういえば大昔、学生時代心理学ででてきた
” locus of control”(統制の所在)というのを思いだしました。これも男女の
間で違いがあるとか言っていたような...かなり昔の話なので記憶がもうろう。)


こちらの「The Curious Case Of Impostor Syndrome」という記事に、参考
になりそうな対処法がいくつか載ってました。


★What To Do?


■メンター(恩師、特定の領域において知識、スキル、経験、人脈などが豊富で
 成功体験を持ち、役割モデルを示しながら指導・助言などを行う人)の存在。
 

■信頼出来るフィードバック

 メンターや先生の意見や正直なフィードバックは、自らの能力を客観的に
 評価するのに役に立ちますね。
 

■インポスターシンドロームの認識

 自分が経験している状態には”名称”があり、同じような経験をしている人達
 が他にもいるという事を知るのは精神的な負担が軽くなるようです。


★教育者が出来る事

生徒に注意をはかり、1人だけで作業させないようにする。
改善、又は向上をする為の思いやりのある、正直なフィードバックを与える。
生徒に”課題を全てマスターした”という印象を与えないように気をつける。
(ギフテッドの子達は自分が課題をマスターしていない事を承知なので、この
ような印象は彼らにとって、”非客観的”に見え、信用を失う可能性が。)


★親が出来る事

子供の興味関心分野で、フィードバックやガイダンスなどが得られるメンター
やエキスパートを見つけてあげる。 子供があなたの意見を信じなくても個人的
にとらないように。ある程度のリスクや失敗、間違いを受け入れる事を励ます。
”パーフェクトである事の期待”が子供の判断を曇らせないようにさせる。


学年が進み、アカデミックな分野がチャレンジングになると、ハイアチーバーの
子供/生徒は自らに疑問を持つ子も増えるのではないかと思います。


それゆえ、本人がインポスターシンドロームの存在を認識し、それらを適切に
対処していくのがとても重要になって来るのではないかと思います。
[PR]
by giftedinfo | 2013-03-21 17:54 | Characteristics

ギフテッドは心理的に両性である?

..っと、こんな言い方したらちょっと誤解を招くかもしれないのですが、決して
”性的”な意味で言っているのではなく、う〜ん、日本語ではなんと表現すべきか、


”Gifted girls and boys are generally more androgynous than
other children."


とあり、まあ、要するにギフテッドの人達は、世間一般が持つ”典型的な男女の性の
役割や行動”
などの概念にあまりとらわれず、心理面において男性的、女性的の両方
の特質(psychological androgyny)を持っている人が多いという事らしいのです。


例えばギフテッドの女の子であれば、手芸やダンス、料理とか言った通常女の子が
好む活動に興味を示すと同時に、化学実験や宇宙、恐竜やサッカーなどといった、
典型的な男の子が好む活動にも興味があったり。


ギフテッドの男の子の場合も同様で、フットボールや昆虫採集、魚釣りなどの活動
に興味があると思えば、バレエ(ダンス)コーラス隊、ガーデニングなど、一般に
女の子が好む活動を好んだり。


この子達は興味関心の幅が広く、自らの知的好奇心や知識、情報の渇望を感じる
まま、伝統的な固定観念やステレオタイプに縛られる事なく、自らの関心を追求
して行ってるのでしょう。


あーちゃんもそういうところがある感じがします。


過去にも友達や仲間なども結構女の子が多かった(それも年上)気がしますし、
(外でスポーツするよりは、本を読んだり学校ごっこをしたりするのが好きだった
ので)趣味や関心分野だけでなく、気性も穏やかだったので、女の子との関係の
方が楽だったと言う感じがします。


小さい頃や小学校の頃はそれでもよかったのですが、中学ともなると又話も
変わってき、特に思春期真っ只中の12〜13歳の子達の間では、異性に対する
意識や接し方も変わって来て、ジェンダーニュートラルな態度を示す子達は
あまりいい見方がされず、いじめや嫌がらせの原因にもなるかもしれません。


つい最近、あーちゃんがちょっとがっかりして私に話してくれました。


なんでも今までお昼はクラスメートの数人の子達と一緒にランチを食べていて、
その中にAちゃんという、成績優秀で精神的に(13歳のわりには)大人の女の子
もいて、あーちゃんはその子とアカデミックな話題に花をさかせたりしてお互い
意気投合していたらしく、Aちゃんの事をベストフレンドと思っていたらしいの
ですが、そのAちゃんがここ最近は1人でランチのグループから離れ、別の
テーブルで他の男の子と仲良くしているそうらしいんですよ。


あーちゃんにしてみればその事がとてもショックらしく、Aちゃんは自分の事を
嫌いになったのだろうか? もう友達と思っていないのだろうか?などと思い
悩んだりしていたみたいですが、詳しく聞く所によると、その別の男の子は年上
の子で(8年生)どうやらAちゃんとその子は”友達以上”の感情をもった仲の
ようなんですよ。


もちろんAちゃんも13歳ですし、気になる男の子も1人や二人いることでしょう。


でもあーちゃんにはそういった男女関係の意識がまだ薄いみたいで、ベスト
フレンドのAちゃんが自分と一緒にランチを食べなくなった事に、かなり困惑
していた感じでした。


あ〜、ミドルスクールってやっぱりあーちゃんのような奥手の子にはソーシャル
の面でカオスの世界って感じですよね。


とりあえずあーちゃんにはAちゃんの行動が”あーちゃんに対して個人的なもの
ではない、Aちゃんは今恋をしているのかもしれなくて、そういう時期もある”
と説明してあげると、ちょっと寂しげな表情ながらも納得したようでした。


というわけで、一昔前、ミドルスクールになったら読ませようと買っておいた、
「The Middle School Survival Guide」という本をあーちゃんに渡すと、とても
興味深そうに読み始めたのでした。



特に"Peers"(仲間)の部分が役立つかも。
このように、男女の関係について書かれた部分も。




あーちゃん、数学に関してはピピっと素早いんだけど、ど〜もこういう
事に関しては”love in the air~"016.gifの空気が読めないというか、
感知するのが鈍いようで。


まあ、これからこのサバイバルガイドを頑張って読んで、なんとかミドル
スクールという茨の道を無事通り抜けてくれるといいのですが...




追記:

皆さん、あーちゃんの体調を心配して下さってありがとうございます。
やっぱり風邪引いたみたいで、今日もコンディションはあまり変わってませんが
このまま悪化さえしなければ、明日は何とか大丈夫そうです。

明日のMathcountsの州大会、頑張って行って来ます!

ファイトーー!( ゚ロ゚)乂(゚ロ゚ )イッパーーツ!! く( ̄△ ̄)ノおお〜!頑張るぞ〜!
[PR]
by giftedinfo | 2013-03-09 17:50 | Characteristics

ギフテッドの性格タイプと学習環境の調整

ギフテッドの子の中には学校での態度や行動が望ましくないとみなされ、教師から
「問題児扱い」されている子も少なくありませんが、中にはこれといって特には
目立った問題行動もなく、学校での環境にうまく溶け込み、順応している子もいる
のも確かです。


ギフテッドの人達の間には、”ギフテッドならでは”の一定の特徴や特質が観察できる
とは言え、これらの人達の中にも私達一般の人口と同じく、それぞれ違ったタイプの
性格
が存在するわけで、こう言った”学校での行動の違い”は個人の”性格のタイプ”
も関係しているようです。


「Level of Giftedness」(ギフテッドのレベル)の研究でお馴染みのギフテッド
の専門家、Dr. Rufが、ギフテッドの性格タイプと学校での環境の調整についてなど、
とても興味深いペーパーを書いているのでリンクをしておきたいと思います。 


「Gifted Child Personality Types and Effective School Lesson Plans」


Getting Inside Kids’ Heads: How to Design Lessons that Foster
 Positive Social Action」




これらの文献の中にでてくる The Myers-Briggs Type Indicator®(MBTI)
という性格診断は、ユングの類型論に、判断的態度と知覚的態度を組み合わせた
4指標16種類で性格を区別するもので、こちらがそのタイプの種類です。


■4つの指標

E-Extroversion(外向的) / I-Introversion(内向的)

・S-Sensing(感覚的) / N-Intuition(直感的)

・T-Thinking(思考) / F-Feeling(感情) 

・J-Judging(判断的) / P-Perceiving(知覚的)


■16タイプ

ENFJ   INFJ
ENFP   INFP
ENTJ   INTJ
ENTP   INTP
ESFJ   ISFJ
ESFP   ISFP
ESTJ   ISTJ
ESTP   ISTP

こちらのサイトで自己診断ができます。
  
「MBTIタイプ別性格診断」

(*ちなみに私はISTJ(内向/感覚/思考/判断的)タイプでした。
ISTJ型:やらなければならないことはする
説明読んでみると当たってるような気も。”家事を要領よく手早く行い、家の中は
きちんと片付いている。”という部分は当たってないな〜。012.gif


詳しい性格タイプの説明はこちら。
   
「性格タイプの説明」


”The most commonly mentioned personality type found among
the gifted was
INFP..”


という事で、一般にギフテッドの中で一番よく見られるタイプだと言われている
のが INFP(内向/直感/感情/知覚的)のようで、Dr. Rufの長年の個人のデータ
(彼女が検査したギフテッドの子達とその家族350件以上)によりますと、圧倒的
に多数(92%)の子供達が P-perceiving(知覚的)だそうです。


このPタイプの子供達は、J-Judging(判断的)の子達と比べると、行っている
作業に興味がなかったり、面倒くさいと感じたら集中力を失ってしまい、最後
まで作業を終える事ができなかったりするそうです。


彼女のデータから、こういった学校での問題行動や態度が目立つPタイプの子が
圧倒的に多かったからといって、多くのギフテッドの子がこのタイプに所属する
とは限らず、(でも実際やはりこのタイプが多いかも?)Dr.Rufの考えるところ
では、通常彼女のような専門家を訪ねるというのは、一般的に親が子供の学校で
の問題を認識しており、何らかの答えを求めている場合が多いのではないか?と
言う事で、彼女のサンプルにこういったタイプが多く見られるのも納得できる
感じがしますね。

(必然的にこういうタイプが専門家を求めて集まる。)

(うちもあーちゃんの学校での態度や行動が原因でギフテッドの専門家を
訪れたんだっけ。)


と言う事は、ギフテッドの中には責任感や義務感が強く、秩序的で対立を好まず、
まわりに同調する性格のタイプもいて、こういうタイプは例え自らの教育ニーズ
が満たされていなかっても、アンダーアチーバーとなって自らを犠牲にしても、
周りの環境に合わせてしまってるといった場合もあるのではないかと。


こういうタイプの子達は、教師や親の目から見ても、”問題”などなにもないように
見え、カメレオンのように周りと同化してしまっているのでギフテッドである事さえ
隠れてしまって認識されず、本来必要な支援なども得られなかったりする場合も。


又ギフテッドの女の子は男の子よりもまわりに同調し、柔軟性があり、学校でも
先生の指示に従う傾向にあり、たとえ高度にギフテッドでPタイプであっても、
女の子は学校で問題を起こす事が少なく、よって専門家に連れてこられる事も
少ないそうです。


(一見、ギフテッドの中には男の子が多いような感じがしますが、もしかしたら
女の子の”隠れギフテッド”もかなりいるのでは?なんて思ったりしました。)



この性格のタイプは親と子の相互関係にもかなり重要なポイントとなるようで、
例えば、のんびり屋で理想主義のINFP タイプの子が、似たようなタイプの親
を持った場合、親が SJ(感覚/判断的)タイプの場合であるよりも、自らを
”落ちこぼれ”や”負け犬”などと感じる事が少ないという事です。



S(感覚)は一般的に”規則や手順に従う”タイプなので、直感的(なんとなくそう
感じるのでやる/やらないといった)行動をとる者が理解できず、Sタイプの親は
子供が普通又は一般的に受け入れられた行動を無視する事に対して不快に感じる
ようで、そういった親にとっては”学業成績”がまず一番の”自尊心”を表すものと
みなすようなのです。



こういうタイプの親は、子供に対してある一定の期待をもち、子供が学校で問題
行動を起こしたり、学業面でアンダーアチーバーの場合など親子の間でテンション
が高まったりして、子供へのストレスも増すのではないかと思います。

(いや〜、うちのパパってこのタイプ?)


FPタイプの子は(外でも)自由に感情を表現する傾向があるので、TJ タイプの
親から見ると、こういう子は”ひ弱い”とか”頑固だ”とか、”理不尽だ”などと
見てしまいがちだそうです。


又、FP(感情/知覚的)の子達は親や先生に”自分の気持ちを理解してもらい”
たい為、言い争いをする傾向にあるそうなんです。


(あーちゃんの場合もこの”アーギュメントモード”(言い争いモード)に陥って
しまうと、延々と理屈ばかり投げかけてきて終わりがなく、あっと言う間に貴重
な時間を無駄にしてしまうのですが、でもあーちゃんの場合は”自分の気持ちを
理解してもらう”
のが目的でなく、どちらかと言うと”自分のロジック”を証明する
のが目的と言った感じですので、FタイプでなくTタイプでしょうか?)



T(思考)タイプの子は、馬鹿げた要求をしてくる大人はあくまでも無視し、大人
が自分の事を理解しているかどうかなど気にもしないようです。


そしてTP(思考/知覚的)タイプは、作品や作業はずさんで見かけ倒しといった
感じではありますが、とりあえずやらなければならない事はやり終えるようです。


このように性格のタイプも色々ありますが、でも実際のところギフテッドの子達
の悪態度や問題行動は、学校内での環境設定が原因となっている場合が結構ある
らしく(性格タイプに適していない状況やまわりの反応)それらの状況や設定を
調節したり、変える事によってこういった問題行動も改善されるという事らしい
ので、親や先生が子供の性格タイプをある程度把握し、そのタイプに合った、
(逆噴射しない)アプローチで効果的な介入や、適切な支援をしていってあげる
べきだと言う事でした。


なるほどね〜。


その子の学習認知パターンとか知るのも大切だし、その子の性格に合った対応や
環境設定をしてあげる事も大切なんですね。


何だかギフテッドの子育て/教育ってなかなか奥が深いですよね。
[PR]
by giftedinfo | 2013-03-07 17:48 | Characteristics

ギフテッドのクリエイティブニーズ

インフルエンザで学校を休む少し前の話になりますが、ある晩皆で夕飯を
食べている時、あーちゃんがふと私達に報告してくれました。

「ママ、パパ、僕Algebra Iのクラスのペーパーで20ポイントもエキストラ
ポイントもらったよ!」

これを聞き、全ての科目において出された宿題や課題などは、とりあえず
全てを把握しておきたいパパはちょっと眉をしかめてあーちゃんに向かって、

Algebra Iのペーパー? そんな課題知らないぞ。そんなものいつ出され
てたんだ? 課題が出てた事ちゃんとパパに行って来たか?」

と聞くと、あーちゃんは

「ううん。 だってそんな課題など存在しないんだもん。」046.gif

って何食わぬ顔でご飯を食べてるじゃないですか。


なんのこっちゃ?と詳しい話をあーちゃんに聞いてみると、なんでも現在
あーちゃんはAlgebra I(代数1ー通常ネバダ州では8年生か9年生で取るクラス)
を取っているのですが、小学校4年の時にすでにこのコースを終了し、全てが
”涙がでそうなほど簡単”(あーちゃん談)で毎日授業中かなり退屈な思いをして
いるようなんです。


それでたまに先生があーちゃんの為に、あーちゃんのレベルにあった内容の
プリントをさせたり、他の生徒達のヘルプをさせたりして、”先生の助手”
タスクを与えたりして、なんとか退屈しのぎをしているみたいです。

それでもやはり基本的にはあまり”知的刺激”の渇望が満たされていないようで、
授業中ノートに色々と問題を作ったり、数学に関した文章とか書いたりして自己
刺激(?)しているみたいで、ある時、授業中に作成した”polynomial"( 多項式)
に関してのペーパーをクラス終了後先生に提出したら、先生はちょっとビックリ
したようだったものの、ちゃんとそれを読んでくれたようで、次の日その内容を
えらく褒めてくれ、そればかりか余分に20ポイントをAlgebra Iの評価の対象に
付け加えてくれたそうなのでした。

        
          あーちゃんが授業中に作成した”多項式”についてのペーパー




それを聞いてあまりにもあーちゃんらしくて、笑ってしまいましたよ。

昔からよく授業中に数学の問題作ったり、その他色々と落書きしたりはして
ましたけど、でもまさかそれを実際先生に提出するとは!

あーちゃんは手先が不器用で図工も苦手だし、絵も下手っぴで、アートの才能
があるとも言えません。

でもなぜか小さい頃から紙とクレヨン、又はMagna Doodleを使って、自分の
頭の中にあるものを表現し続けてました。

それはシンプルなシンボルだったり、難解な幾何学的模様のデザインだったり、
数学の問題だったり、そしてたまには自分で創作した物語だったり。




これらのクリエイティブな活動は、あーちゃんにとっては必要不可欠
プロセスという感じがしました。

ギフテッドの特徴というと、ついIQの数値や学術的な分野にての功績などと
いった、”知的能力”面が全面的にとりあげられる傾向がありますが、でも
こちらの記事にもありますようにこういった”クリエイティブな活動による
アウトプット”
の部分は、ギフテッドの個人にとっては、知的刺激の渇望
(インプット)と同じくらい必要不可欠な要素であるのではないかと思います。

”Creative thinking is inherent in all humans, but research has
shown that in many (maybe most) gifted children this drive is
even more intense and this need to be creative is more
fundamental to their basic needs. In terms of the special needs
of gifted and talented children:”

(Creative needs of Gifted Childrenの記事より)

ギフテッドの人達にとっては、クリエイティブである事は、”want"である
より"need"と言えるほど、基本的に必要不可欠な事なのでしょう。

あーちゃんを見ていると、この基本的なレベルで私とは全く違うなというのが
わかります。

(私はクリエイティブな活動に対してのニーズを感じないので。)

もちろんあーちゃんは、学術的分野においてもこれまでかなり色々と著しい
アチーブメントも達成して来ましたが、私にしてみれば、あーちゃんのこう
いった”数的で測れる部分”でなく、”クォリティ(質的要因)”が、あーちゃん
”ギフテッド”であるというのを深く認識させられる部分であります。


そして、今回あーちゃんが”授業中”に作成したこの数学のペーパーを、ただ
頭ごなしに叱りつけず、きちんとそれに目を通し、評価してエキストラポイント
まで下さった数学の先生の”余裕のある”対応の仕方にも感謝しました。

(あーちゃんの言う事には、授業中に与えられた課題をすでに終了し、余った
時間を利用していたので、先生も文句が言えなかった様です。)

今まではどんなにその作品が優れていようが、いつもただただ頭ごなしに
否定され、行動を批判されるばかりでしたからね。

子供が権威者(親や先生)やルールに従う事を重視し、子供の独創性、創作性
を押し殺してしまうような指導しかできない教育者の下では、ギフテッドの
子たちのクリエイティブパワーも萎びて枯れてしまいますよね。

あーちゃんの数学の先生は、実は今時の学校の先生にしては珍しく大学院の
学位(博士もしくは修士)を所持しているらしく、本人ももしかしてギフテッド?
なんて思わせるような感じなので、(本職は物理のようです)あーちゃんとは
なんとなく波長があってるみたで、メンターの存在の大切さを実感させられます。

ギフテッドの子のクリエイティブニーズを理解する。

つい見落としてしまいがちな、でもとっても大切な部分ではないかと思います。

[PR]
by giftedinfo | 2013-02-09 17:39 | Characteristics

ギフテッドは結構不均等なもの(Part 2)

少し前の記事、「ギフテッドは結構不均等なもので、”ギフテッドと呼ばれる
人達の中には、個人の能力やスキルの間に凸凹がみられるというのも決して
珍しい事ではない” と言う事を書きましたが、その情報を更にバックアップ
するデータを見つけましたので、今回そちらの情報も補佐として付け加えとき
たいと思います。


これらの情報は、以前このブログの中でも何度か参考としてとりあげた事が
ある、米国コロラド州デンバーの「Gifted Development Center」という
ギフテッドのアセスメント(査定)や専門家によるアドバイス、カウンセリング
などのサービスを提供するセンターが発表した報告書の一部であります。


「What We Have Learned About Gifted Children」
 30th Anniversary (1979 - 2009)



この報告書は、センターが開設された1979年から2009年までの30年間の間に
渡って検査した5,600人以上のギフテッドの子供達の検査結果や、その他の
データ、情報などをまとめたもののようです。


(ところで、この報告書は他にもギフテッドの子供達についてとても興味深い
事実や情報が書かれてますので、ギフテッドの子を育てている親御さん達に
とってはとても参考になる文献なんで、英語ですが頑張って読んで頂きたい!
(エリンさん、頑張れ!)私も時間が許すならば、これらを又いつか苦手な訳
をしつつ、ブログでとりあげるかもしれませんが。)


この報告書によりますと、ギフテッドの子達は情緒的に強烈に感じやすく、
世の中の危険などに対しての認識も鋭く、でも感情的部分においては認知的
能力と同じレベルで発達しているとも限らないので、そういった部分の対応
が未熟だったりと、発達がasynchronous(非同期的)であり、不均等
あるという事が書かれています。


だから、一般の”年齢”がベースとなった教育機関のシステムや、同年齢の子
達の中でだと、なんとなく浮いた感じや”ズレ”を感じてしまったりする傾向
があるようで、又こういった”違った面、ユニークな面”が尊重されない環境
の中では、ギフテッドの子達は”不当な扱い”の対象になってしまうリスクも
あると言う事なので気をつけてあげたいですよね。

そして、

”This asynchrony is often seen in large discrepancies between
index scores on the fourth edition of the Wechsler Intelligence
Scale for Children(WISC-IV)”



とあり、これらの”発達の非同期性、能力、スキルの凸凹(不均等)”はWISC-IV
の指標間の”大きな数値の違い”として見る事が出来るようでありますね。


尚、こういった場合、ギフテッドプログラムの選別方法として”全検査IQ
使われるべきではなく、その代わりWMI(Working Memory)と、PSI
(Processing Speed)の指標が取り除かれた、General Ability Index
(GAI)
の数値が適用されるべきだと唱えられています。


GAIについての詳細はこちらの過去記事へ。

「いろんなギフテッドの判別法」


多くのギフテッド関係の専門家は、”本来ギフテッドの判別の要因がもっとも
含まれているといわれる6つの下位検査を含む(VCI +PRI)数値である
このGeneral Ability Index を重視する傾向が強く、実際最近ではこの
GAIの数値や、それから更に2つの下位検査が取り除かれた、WASI
(Wechsler Abbreviated Scale of Intelligence)というテストを使用して
いる学校も増えて来ているみたいです。


ちなみにこのWASIは、Vocabulary(単語)、Similarities(類似)、
Block Design(積木模様)
、そしてMatrix Reasoning(行列推理)と、
4つの下位検査で成り立っています。


うちの学区も、ギフテッドプログラムの選考としてこのWASIが使われて
おり、もちろんWISC-IVのように総括的な分野の能力は測れないけれど、
”ギフテッドかどうか”をクイックチェックするスクリーニングの手段と
しては、充分効果的なテストだと言えるようです。


(...と言う事は、基本的な”Thinking power”が詰まった部分と言うのは
単語、類似、積木模様、行列推理の分野で、例え作業記憶や処理速度が低く
てもこれらの分野が高ければギフテッドである可能性大という事ですね。)


尚、ギフテッドの子供達は不均等と言えど、この報告書の対象となった子供達
の全てが”発達障害”というわけではありません。

文献の中に、


”Gifted children may have hidden learning disabilities. Approximately
one-sixth of the gifted children who come to the Center for testing
have some type of learning disabilityー”


とあり、このセンターにアセスメントを受けに来た子供達の約1/6が、何ら
かの学習障害があったという事であります。


こちらの英語版Wikipedia”Twice exceptional(2E)”のページでは、


”Some estimates[attribution needed] place the number at 2 to 5
percent of all gifted children,
while others believe it to be higher.


と、2Eであるケースは”ギフテッドの子全体の2~5%”という数字が
推定されてましたが、一方ではそれよりも高いとみる人もいて、学習障害
やADHD、自閉症やアスペルガーなどの発達障害、そして身体障害などを
含めると個人的には2〜5%という数字は少な過ぎるような感じがしますが。


でもアメリカでは「ギフテッド」「2E」はっきりと区別されているので、
何度もしつこいですが、ギフテッド=発達障害児とは見なされてません。


たとえ能力やスキルに大きな凸凹があろうが、過度激動(OE)からくる知覚
や感性過敏から情緒が不安定と見えようが、思想、思考のパターン、そして
言動などが一風変わっていようが、そういった部分をすぐに”一般から逸脱
している”という視点で捉え、”発達の異常”という方向に目を向ける姿勢
に憤りを感じてしまいます。


「標準から逸脱している」=「異常」と全てを”病理化”してしまう社会は
プログレスが遅延してしまいますよ。



”Without deviations from the norm, progress is not possible”



             (グーグルより画像拝借)

まさに、その通りではないかと思います。

[PR]
by giftedinfo | 2013-01-24 17:37 | Characteristics

ギフテッドは結構不均等なもの

最近、日本にお住まいの方達からギフテッドに関してのコメントをよく頂く
ようになって来ました。


日本ではまだまだネットでも、ギフテッドやギフテッド教育に関しての情報
も少なく、我が子のWISCの結果を片手に、漠然と色々と情報を模索している
親御さん達も少なくないかと思われます。


ネットだけでなく、参考になる本とかもあまり見かけないようですし、稀に
見つけても、「発達障害」が全面に押されていたりとか。


私は日本では一般的に”ギフテッド”という言葉がどのように受け捉えられて
いるかというのが察しがつかないのですが、色々ネットで調べてみたり、私
のブログを読んで下さってる方達のコメントから感じる限りでは、日本では
アメリカとは少し違ったニュアンスの捉え方をされているのではないかなんて
感じたりします。


ギフテッドチャイルドという言葉を聞くと、”天才的な才能を持つ神童”、
”神がかった才能、奇才の持ち主、”といったイメージがあるかもしれません。
(いや、私が勝手にそう思い込んでいるだけかもしれませんが。)


そして全ての分野においてまんべんなく能力を示す?


でもこちらアメリカで言う”gifted child”って、もちろんギフテッドの
レベルによっても違いって来ると思いますが、一般のギフテッドプログラム
に選ばれる子達(上位2~5%)は、スマートで、ユニークであると言う事
には変わりがないのですが、でも”神がかっている”とか、”神童っぽい”
とかいった感じではなく、それほど一般的な子とは変わりがないように
思えます。


IQ、学力テストの結果が99.9パーセンタイル以上のデイビソンアカデミー
ヤングスカラーの子達も、集会などで一緒に過ごして観ていると、
もちろん頭脳明晰ですが、それでも典型的な子供らしさやティーンらしさが
観察でき、一般のイメージと違う部分に笑えたり、ちょっと安心したり。


もちろん中には8歳でSATがほぼ満点、というような子もいますが、でも
そういうまさに”神がかった子”達って”ギフテッドチャイルド”っていう
よりも”神童”とか、”genuis"とか言った呼ばれて方をしている方が多い
感じがします。


そしてそういう層は本当にごく稀です。


多分、全体的にMG-Moderately gifted (IQ130-138)からHGーhighly
gifted (IQ138-145)
であろうと思われるあーちゃんのクラスの子達なんか
もウィキペディアに書かれている説明が当てはまってる感じですね。

ウィキペディアによると、


”ギフテッド (Gifted)は先天的に平均よりも顕著に高い能力を持っている人
のこと、またその能力を指す。その人物における高能力の傾向は誕生時から
生涯にかけて見られる。外部に対する世間的な成功を収めることではなく、
内的な学び方の素質・生まれつきの学習能力を持つことを指す。”

ギフテッド (gifted)は、贈り物を意味するギフト (gift) が語源で、神あるい
は天から与えられた資質、つまり生まれつきの神経系の特質と言える。精神的
に特異であるという点ではギフテッドも特別支援教育の範疇にある。”


”神から授かった資質”というのを読むと、なんとなく超人間的なイメージ
を思い浮かべてしまいがちですが、ようするに”先天性の特質、能力に恵ま
れた子達”というふうにみれば、こういう人種は一般と比べると特殊では
あるものの、決して神話にでてくるような存在でもないと言う事です。


アメリカではこういう子達が”ギフテッドチャイルド”と呼ばれ、全米の
多くの学区で、なんらかの形のギフテッド教育を受けています。


もちろん、その選抜基準は様々で、学区によっては”上位5%”の子達
だったり、”3%”もしくは”1%”だったりするでしょう。


又、色々と日本のギフテッド関係の情報を読んでいると、それらの中には
”ギフテッドチャイルド””発達障害児”と表現されているものなどもあり、
(いや〜、確かにギフテッドの中には何らかの障害をもつ子達もいるのは
確かだけど、(2E) ギフテッド=発達障害はないでしょう〜?)と思って
しまいます。

こちらアメリカでは、ほとんどの場合、”ギフテッド””2E”は区別
されています。


先天的な神経系の特質により、学習面、社会面、情緒面、精神面なども一般
と違って来ると言う事で、そのニーズに対応すべきという意味では”スペシャル
ニーズ”
のグループかもしれませんが、でも特別支援が必要だからと言って、
障害があるわけではないんです。(当たり前の事ですが。)


(ギフテッドのレベルが高くなればなるほどこれらの違いが著明になり、
生き難くなるのも確かですが。)


そして又、ギフテッドの特徴として、


”一般的にギフテッドは同年の人間より速く、深く、広く学ぶ。ギフテッド
の子供は幼いうちから文字を読んだり、ずいぶん年上の子供と同レベルで
学習することもある。高い論証能力、独創性、好奇心、豊富な語彙、優れた
記憶力を持つ傾向にある。わずかの反復で全体概念を修得できることもしば
しばである。ギフテッドといっても、全ての学術分野に等しく秀でている事
は稀だろう。
たとえば、論理問題を解くのが非常に優れているのに文字
の綴りが苦手である、あるいは、学年平均よりずっと秀でた読み書きができる
一方で数学が苦手であったりする。個人の発達の遅れに様々なケースがある
ように、ギフテッドにも様々なケースが存在する可能性が指摘されている
。”


という事で、ギフテッドと呼ばれる人達の中には、個人も能力の間に凸凹
が観られるのも決して珍しくない事なんですよね。


でもだからといって、すぐに”発達障害”を疑うという方向へは向かない
のではないかと思います。


ちなみにこちらはWISC-IV テクニカルレポートからの抜粋です。

Mean Performance Intellectually Gifted
(知的ギフテッドの平均数値)


VCI     124.7
PRI     120.4
WMI     112.5
PSI     110.6
FSIQ    123.5



そしてこちらはGifted Development Centerというコロラド州にある
ギフテッドのセンターでの検査報告です。


VCI    131.7    
PRI     126.4    
WMI     117.7     
PSI     104.3    
FSIQ    127.2 
 


これらをみるとわかりますが、発達障害などの診断がない場合の”ただの”
ギフテッドにも、こうした4つの指標得点の間に差がみられるものなのです。


そしてギフテッドのレベルが上がって行きますと、一般的な知的要因である
と言われる"g factor"が含まれるVCI(言語理解指標)や PRI(知覚推理指標)
の数値があがってくるので、例えばPSI(処理速度指標)が平均値であっても
高い数値と低い数値の差が著しいように見えますよね。


尚、処理速度もギフテッドレベルの数値だと、思考能力+処理の早さで
まさしく”鬼に金棒”状態と言えるでしょうが、ギフテッドの子達の中
でも全てのエリアの能力に恵まれている子は稀なのではないかと思います。

あーちゃんを診たDr. Palmerもおっしゃってましたが、2Eでないギフテッド
の子達の中でも能力、スキルがみられるのはごく典型的だそうです。


そしてギフテッドの子達は更に、知的には年齢以上だけど社会性や感情面
運動面の発達が遅れていたりなど、Asynchronous Development
(不均等な発達)
の生き物なんです。


知能テストなどで能力やスキルに凸凹がみられても、その差だけを見て
即座に「発達障害」の方向だけを見て欲しくないものですよね。


日本にはこういったギフテッドの観念や情報などもまだ浸透していない
でしょうし、医学的な診断もないので”ギフテッドである事”は重要視
されない傾向にあるのも仕方がない事かもしれませんね。


(ちなみにアメリカにも”ギフテッド”の医学的診断はありませんが。)


こういったあらゆる面で不均等な、特殊な層である子達をもっともっと理解し、
秀でた能力はどんどん伸ばしてあげ、その他、精神面、社会性面、情緒面
などの特殊なニーズも認識してあげる事が大切だと思います。


と言う事で、お子さんが映画やテレビなどでとりあげられるような、天才的
な”ギフテッドチャイルド”のイメージとは全く違うと感じても、上記の特質
をもち、知能テストのある部分が(全検査とは限らない)”統計学的に有意義
な数値”を見せているのであれば、”ギフテッドチャイルド”といった言葉に
あまりこだわらず、これらの才能を認識してあげ、なんらかのサポートはして
いってあげたいですね。
[PR]
by giftedinfo | 2013-01-17 17:34 | Characteristics

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
プロフィールを見る