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こちこちvsしなやか「マインドセット」

以前、こちらの過去記事でもこの Carol Dweck(キャロル・S・ドゥエック)
による研究については少しだけふれましたが、今回こちらの「MINDSETS &
IMPOSTOR SYNDROME」
という記事に、その内容についてがわかりやすく
説明されていて、ギフテッドの子供を持つ親にとってはとても参考になる情報だ
と思ったので、ここで簡単にその内容をまとめてみました。


◆こちこちvsしなやか「マインドセット」
(Fixed vs Growth Mindset)
 
「マインドセット」とは

”経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態。暗黙の了解事項、
思い込み(パラダイム)、価値観、信念などがこれに含まれる。”


と言う事ですが、まぁ簡単に言えば、個人の物事に対しての見方、心構え、姿勢、
態度や信念といった”心の志向性”を表現した言葉で、ドゥエックの研究によると、
私達はどういった褒め方をされるかによって、こちこち(固定的)又はしなやか
(増大的)マインドセットのいずれかを発達させるとの事らしいのです。



「個人の能力は努力しだいで伸ばす事が出来る」といった思考様式を「しなやか
マインドセット」(Growth Mindset)
と呼び、こういった思考傾向を持つ者は
チャレンジや困難を”克服し、自らの能力を伸ばすチャンス”といった見方をします。


一方、「個人の知能や能力は持って生まれたもので固定化されたものであり、
努力しても変わらない」
といった思考様式を「こちこちマインドセット」
(Fixed Mindset)
と呼び、こういった考え方をする者が困難な問題に直面
した際、”自らの能力を超えた域”に入り込んでいるので、その域から退去
すべきだ、と考えるのです。


彼らにとってチャレンジや困難は”避けるべき障害物”なのです。



ギフテッドの人達の間によくみられる” impostor syndrome”(インポスター
シンドローム)
と同じく、こちこちマインドセットの場合も”何事も難なく完璧
に出来ないのなら最初からしない方がいい”という姿勢から、個人にとって
チャレンジングな状況を避けるようになるのです。


しなやかマインドセットの持ち主は、能力が開花し、結果が見えるにはある程度
時間がかかるというのを認識しているのに対して、こちこちマインドセット
持ち主は、その都度自らで瞬時「成否」を決めてしまうがあまりに、物事に本気
で取り組むことを恐れ、それを避ける傾向にあるとの事です。


そしてDr. Dweckによりますと、このマインドセットの発達には、”褒め方”
が大いに関係してくると言う事で、例えば、子供がテストで100点を取った
場合などに、


「100点を取るなんて、やっぱりあなたは頭がいいわね!」


などと、良い結果、成果をフォーカスして褒めると、子供は「良い結果を出さない
と親は褒めてくれない」「成功しないと褒めてくれない」と受け取るかもしれず、
その為、良い結果を収められる範囲内の事にしか取り組まなくなってしまう恐れ
があるとの事。


又、失敗した時など挫折感も強く感じてしまい、失敗を受け入れる事が出来ず、
時には自分自身の能力やアイデンティティさえ否定してしまい、失敗を恐れる
があまり、自らの能力以上の事にチャレンジできなくなってしまうという事で、
そうなると、明らかに個人の学習や人格形成の部分にも大きな影響を与えてし
まう事になりますよね。


こういった”子どもの才能や頭のよさを褒める”という”褒め方”は、”能力は持って
生まれた固定的なものだ”というアイデアを子供に植え付けてしまう事になり、
「こちこちマインドセット」の発達を促す事にもなりますので注意が必要だとの
事なのです。


一方、同じテストで100点を取った場合でも、


「わぁ、よくやったわね!毎日授業もきちんと聞いて、家でも頑張って
 勉強していたものね!」



と言ったように、結果だけでなく、取り組みに対する姿勢、態度、努力や成長
ぶりなどにフォーカスした褒め方をすると、”努力次第で能力も伸びるんだ”
といった「しなやかマインド」が育まれ、又失敗した時にも粘り強く努力を
続けていく事ができる”復元力"( resilience)を発達させていく事ができると
いいう事です。


この部分こそ、少し前の記事、「ギフテッドのニーズを無視すると...」の中で
あげた、”学びのプロセス”の一部ではないかと思います。



あーちゃんも学校やその他の場所で、クラスメートや先生、コーチ達からよく
”You are so smart!"とか”すごい才能の持ち主だ”とか言った、「こちこち
マインドセット」
を育むような褒め言葉をもらう機会が多いのですが、多分
多くのギフテッドの子達が、多かれ少なかれこういった”良しと思っていった
褒め言葉”により、マインドセットの形成に影響を受けている部分もあるのでは
ないかと思います。


元々自らに厳しく、完璧主義者であるギフテッドの子にとっては、こういった
褒め方は、さらにこの子達の学習面、精神面、感情面での発達を遅れさす要因
ともなりかねませんので、私達親や教師などの大人が、こういった概念を認識
している事が大切ですよね。


最後に、上記の記事に私達が気をつけるべき点がいくつかあげられてました。


◆要点


・「褒め方」には予想せぬ影響があるという事を認識する。
  
 最終的な結果だけでなく、作業過程や努力の大切さを強調する。


・早くから子供にチャレンジの機会を与える。

 簡単なパズルを何度も解かせない。マスターした事を確認させ、
 それより少し難度が高いものへと進行させる。


(これこそまさしく、ギフテッドの”教育ニーズ”の部分でもありますよね。
 既に修得した内容を何度も復習する事は、彼らの能力を発展させる為の
 ”チャレンジの機会”を奪い取ってしまい、「しなやかマインドセット」
 の育成の妨げにもなることになるのでは?と思います。)


・子供、特に年齢が上の子には率直に伝える。

 子供が困難につまづいたり、壁にぶつかっているからと言って、それは
 決して彼らが”能力以上の事に挑んでいるからではない”というのを伝える
 事が重要である。


(彼らが行き詰まっているのは”能力が欠けている”せいなのではなく、
 困難なレベルにチャレンジする際は、それもごく当たり前の事であり、
 努力をすればそれらを克服することができる、というメッセージを送る
 事がとても大切なんではないかと思います。)


以上、ごく簡単に「こちこち&しなやかマインドセット」についてまとめて
みましたが、更に興味のある方はこちらの書籍を読む事をお奨めします。


           Mindset: The New Psychology of Success




       「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力



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by giftedinfo | 2013-05-27 18:20 | Instructions

ギフテッドの生徒用ブルームのタキソノミー

又もやこちらの「Educating Gifted Students in Middle School」の本に、
なかなか参考になる情報が載ってましたので、ちょっとここでご紹介します。



教育の目標として多くの教育機関や教育者達が参考にしている思考の構造、分類
体系に「ブルームの分類学」(Bloom's Taxonomy)と言うのがあります。 


こちらの表では、認知のプロセスにおいての「教育目標のドメイン(領域)」
示されています。


       ■ブルームの教授目標の分類:認知領域 (Cognitive Domain)
                    (改正版)



この表は、一番下の基礎的な目標からより高次のものへと階層的に分類されて
いて、各レベルを下(基礎)から簡単に説明しますと、


■記憶 (Remeber)
     
   新しい情報を記憶したり、以前に学習した情報や知識(事実、理論、
   定義など)関連したパーツを思い出したり、必要に応じ、それらを
   自由自在に長期記憶から引き出す。(思い起こす)

 
■理解 (Understand)

   トピックや概念、構成、などと言った基本的な理解を、要約や言い換え、
   例示などの方法にて口頭、書面、図によるコミュニケーションを含む
   方法を用いて表現する。

   ◆理解のスキル

   ・解釈する(明確化する、言い換える、説明する、訳す)
   ・例証する(図解する、事例を挙げて説明する)
   ・分類する(分類する、組み込む)
   ・要約する(抽出する、一般化する)
   ・推測する(結論づける、推定する、挿入する、予測する)
   ・比較する(対比する、地図を描く、一致させる)
   ・説明する(モデルを構成する)


■応用 (Apply)

   過去に学んだ知識や情報(抽象的概念やメソッド、理論、手順、法則など)
   を、ある一定の状況において実行したり、駆使したりして応用する。
  

■分析 (Analyze)

   情報を細かく部分的に分け、その組織構造を綿密に観察し、それらの
   中に関連性を見いだしたり、個々のパーツ(概念や情報など)から
   ”一つの大きなアイデア”を見いだしたり、全体的な構造や目的とどの
   ように関連しているかを判断したりしながら理解を深める。
   
   キーワードは、比較・対照、分解、区別、選択、分類など。


■評価 (Evaluate)

   ある一定の基準や規範に基づいて、アイデアやコンセプト、作品や
   製品などを判断したり批評したり、審査したりする。


■創造 (Create)

   個々の知識や情報の理解を基に、様々な要素を合成しながら、これまで
   見られなかった、もしくは存在しなかったパターン組み立てる
   

と、思考のプロセスのレベルは下から上へ進行して行きます。

(そして下層の割合が大きく、上層が小さいというのは、そのレベルに費やす
 学習のフォーカスの比率も指しているのではないかと思います。)


尚、このギフテッド教育に関した本の中には、以下のような図が載っていました。

                
                  一般の生徒の場合



これは通常の分類表そのままなのですが、

こちらのギフテッドの生徒用の分類表を見てみますと、内容が少し違っている
のに気がつきます。

                 ギフテッドの生徒の場合



まぁ、要するに、ギフテッドの場合は、通常の分類表がそのまま逆さにひっくり
返っただけなのですが、この本によりますと、一般の生徒と比較して記憶力や
理解力が優れていて、習得の効率が良いギフテッドの生徒達は、”記憶””理解”
などといった基本的な領域にさほど時間とエネルギーを費やす必要がなく、彼ら
に必要なのは、もっと高度なレベルの上層の領域で、(創造評価など)学習
内容においても、更なる複雑さや深さを加える事が大切だと言う事でした。


これは私も(うん、まさしくその通り! 理にかなっている!)とうなずいて
しまいました。


こういったコンセプトを一般の教育者達が把握してくれていたならば、どれだけ
無駄なドリルなどの反復作業が避けられ、労力と余分な時間、そして(ここが
最も大切な部分)ギフテッドの子達の精神的苦痛を和らげる事ができるであろう
と残念な思いで仕方がありません。



ギフテッドの子達が既に習得してしまっている概念や情報を、”これは授業の
一環だから”
とか”他の子達も皆やっていて、ルールだから”などといった理由で
ドリルや反復作業を彼らに強制し、”その子(ギフテッドの子)だけ反復作業を
免除する事は”特別扱い”となり、他の生徒に対してフェアじゃないのでそれは
出来ない”
などというロジックで拒否する教育者は私には理解出来ません。



一般の子にとっては”適切なレベルと学習のニーズ”であるドリルの時間(記憶)
は、ギフテッドの子にとっては”さほど時間と労力を費やす必要のない領域”
あり、その分野に時間を取られてしまうというのは、本来この子達が必要な高度
なレベルに費やす時間を削られてしまい、結局この子達にとっての”実際の学習
ニーズ”
が無視されている事になるのではないかと思うのです。


(ギフテッドの子の学習の機会が剥奪されている。)


となれば、フェアも何もあったもんじゃない!

アンフェアな扱いを受けているのは、自分たちに適した学習レベルや指導内容
が得られず、本来のニーズが満たされる事のないギフテッドの子達の方じゃない
ですか!


そういった日々の退屈さや精神的なフラストレーションから、ちょっと外れた行動
をみせたりすると、学校側は「問題児扱い」又は”なんらかの精神、もしくは
”発達障害”の疑いの目で見たりして、全くたまったもんじゃありませんよね。



もちろん一般の公共の教育機関では、通常のクラス内にてこのような各子供の
レベルに合わせた教育や支援はまず望めないという事も充分承知してます。


(”ギフテッド教育”が正式に存在しない日本の場合は特に。)


でも、ギフテッドの子達が”他の子達と同じように”学んで行く為には、私は
「ギフテッド教育」の大切さをひしひしと感じています。


たとえ今はこのギフテッドの生徒を対象としたブルームの分類が公共の教育機関
に適応されないとしても、家庭で子供の学習支援をしている親達にとっては、頭
の片隅にいれておけば、支援の際、参考になるのではないかと思います。


あーちゃんももうすぐ夏休みに入り、私もこれから又「サマーホームスクール」
のカリキュラム作成を計画している最中ですが、この表を参考にして、この夏
はもっと上層レベルの領域の学習にフォーカスできる学習計画を立てて行こう
と思いました。

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by giftedinfo | 2013-05-08 18:12 | Instructions

無関心からフローの状態へ

ギフテッドギフテッド教育についての情報の宝庫であるByrdseedという
サイトで、こんな興味深い記事を見つけました。

「From Apathy To Flow」


学校での授業中、ギフテッドの子(もちろんこれはギフテッドの子達に限られた事
ではありませんが)が退屈そうにしていたり、無気力、無関心な様子を見せる姿は
よく見かける傾向でありますが、Mihaly Csikszentmihalyi(ミハイ・チクセント
ミハイ)という心理学者によって提唱された“flow”(フロー)という概念によると、
これらの精神的状態は、彼らのスキルレベルと学習面においてのチャレンジが一致
していない場合に起こるようであります。


スキルレベルの低い生徒が、レベルの低いチャレンジに挑むのは、意欲を失い
無関心な状態になるのは目に見えていて、かと言って、スキルレベルが上達して
いないのにチャレンジのレベルをあげてしまっては、生徒の不安感が高まって
しまうのみであります。


生徒のスキルのレベルと、その子に適切なチャレンジとを合わせる事により、”フロー”
(人間がある活動において、それに完全に浸り、精力的に集中し、完全にのめり
込んでいてしまっている精神状態)に導く事ができるとの事です。


更に詳しい“フロー”の概念についてはこちらのWikipediaのページへ。
   ↓
“flow”(フロー)


                   (Wikipediaより)


では、生徒をその「フロー」の状態に導く方法とは?
(これらは是非、学校の先生に知ってもらいたい情報ですね。)

 
■Ways To Move Students Towards Flow

・Adjust Bloom's Taxonomy appropriately.
 (ブルームの タキソノミー (分類法)を調節する。)

(*ブルームのタキソノミーについてはこちらを。そしてコチラの過去記事も参照。)

・Increase depth or complexity.
 (学習内容の深さや複雑さを増やす。)

・Move towards authentic problems.
 (実際の問題へと目を向ける)

・Offer novel choices.
 (真新しい、奇抜な選択を提供する)

・Utilize a different model of instruction.
 (違った指導法を使用する)

・Connect subject matter across the disciplines.
 (テーマやアイデアを様々な教科と連結させる)


と、ここにリストアップした内容だけではちょっとわかりにくいのですが、リンク先
に(英語ですが)具体的なレッスン内容や指導法が説明されています。


上記の情報は、どちらかと言えば教育者に役立つものだと思いますが、こちら
のWikipediaのページに説明された”フロー”についての情報は、私達親にも
参考になりそうですね。

■フローの構成要素

チクセントミハイが見たところによれば、明確に列挙することができる
フロー体験の構成要素が存在する。彼は8つ挙げている。

1 明確な目的(予想と法則が認識できる)

2 専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、
  それに深く集中し探求する機会を持つ)

3 自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合。

4 時間感覚のゆがみ - 時間への我々の主体的な経験の変更

5 直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に
 応じて調節される)

6 能力の水準と難易度とのバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)

7 状況や活動を自分で制御している感覚。

8 活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。

フローを経験するためにこれら要素のすべてが必要というわけではない。
フローに入るためのもう一つの重要な条件に、他者に妨害されない環境がある。
電話がかかってきたり、だれかが部屋に入ってきたりといったいかなる妨害で
あっても、おそらくフロー経験から引きずり出され、それに対応するモードに
移行してしまうだろう。

と言うことで、子供が退屈で意欲を失い、無関心、無感情といった目が
輝いていない状態の場合、これらの要因を知っておくとその対処の参考と
なるのではないかと思います。

          あーちゃんの目はキラキラ光って、フローの状態かな?



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by giftedinfo | 2013-04-03 06:24 | Instructions

モチベーションを維持させる3つの要素

最近の私はちょっと気持ちが落ち込み気味だったせいか、何をやるに
してももう一つ意欲に欠け、やっても妙に中途半端だったりという事
が多く、何だか気持ち的にダラダラとした状態に陥ってます。


最近あーちゃんの方が、学習面や社会性、実行機能の面で目を見張る
発達を遂げて行ってくれてるという事もあり、私の方は何だか安心
しきってしまい、油断しているというか精神的に怠慢な状態になって
しまっているという感じがします。


あーちゃんが頑張っているんだから、こんな事ではいかん!

もっとしっかり気をしきしめないと! く( ̄Д ̄)ノ


という気持ちはあるのですが、家事一つ取りかかるのにも気合いを
いれないと腰が上がらない状態であります。


な〜んだかやっぱり私も軽い”鬱”状態なのかしら? (ノ_-;)


と思いつつ、気持ちを高めてくれそうなインスピレーションを模索
したりしてます。


子供の意欲を高めてあげる支援なども親の私達の役目のひとつである
ものの、人をインスパイアする為には、やはり自分自身が”意欲的”で
ある事が大切で、それを維持する為には私達自身も日々、意識して
”自己の動機付け”を心がけていく必要があるのではないかと思います。


Scientific Americanのサイトの、”Three Critical Elements Sustain
Motivation”
という記事によりますと、モチベーションをサポート
する3つの重要な要素というのが、



1. Autonomy(自律性、自主性)

私達がある活動を行う際、それが自身の為の追求か、又は外部の力に
強いられているかなどは関係無しに、モチベーションが高まるのは、
その活動において”自らにコントロールがある”場合なのだそうです。


例えば子供が自由研究の課題を出された際など、自分自身の考え方
や意見などに基づいて、その子自らがその課題についての一連の”選択”
をし、実行して行く(自分でテーマを選んだり、自らのやり方で進行
して行ったり)方が、選択がない場合や、又は他人に強制的に決め
られたりした場合(テーマを与えられたり、やり方を指示されたり)
よりも意欲やモチベーションのレベルが高まるという事なのです。


だから子供の行っている活動に深く干渉し過ぎたり、作業や進行状態
などを事細かく監視して色々と指示を与えたりして子供の自律性、
自主性を奪ってしまう状態だと、子供の方も”やる気”を失ってしまう
恐れがあるんじゃないかと思います。


(うちのパパに聞かせたい情報ですわ!)


2. Value(価値観)


自らの信条や価値観に忠実であると言う事も又、モチベーションを
高める重要な要因であり、自分が携わっている活動に価値を課す事
は自律性も取り戻すことになると言う事で、やはり自分がしている
ことに価値や意味を見いだせると、”意欲”も自然と伴ってくるって
ことなんでしょうね。


確かに自分にとって価値や意味のない事って、本当にやる気も
起こらないし、やっててもなかなか長続きしませんもんね〜。

そして最後の要素と言うのが、


3.Competence (能力)


これは私も最近のあーちゃんを見て来て(確かに!)っと思った要素
なのですが、一定の活動に時間を費やす事によりそのスキルが向上
して行き、それにより自らの能力に自信がつく。


練習すればするほどこの ”sense of competence”(自らの能力を
意識する事、自信)が高まり、活動やタスクに対しても意欲的
に没頭出来る(モチベーションの維持)という事なのでしょう。


これはスポーツや音楽、アカデミックな分野など、どのアクティビティ
においても見られる傾向のようですね。


自分の自信のある分野の活動が活発→スキルアップ→自信が向上
→更に活動が活発になる→更なるスキルアップ....


という具合に、雪だるま式の正の強化現象により、モチベーション
も持続していくんでしょう。


スタンフォード大学の心理学者、Carol S. Dweckによりますと、
自らの能力は”一生懸命努力すること”よりも”生来の才能”
からくると見る者は、新しいチャレンジに直面した時などいとも
簡単に挫折しやすい傾向にあるとの事なのですが、これは彼らが
それを”自らの能力を超えるものだ”と思って諦めてしまうから
のようです。


だから”努力が優秀な実績をもたらす”という信念が、”諦めずにやり
続けていく””頑張り続けていく”という気持ちを育てて行くのでしょうね。


だから子供を褒める時は、


「わ〜、○○ちゃん、よくできたね〜! 〇〇ちゃんお利口だもんね〜!」


と言った、子供の”能力的”な事にフォーカスしたものでなく、


「わ〜、〇〇ちゃんが諦めずに頑張って〇〇したからこんなに
出来たのよ! よく頑張ったね〜!」


といった具合に”努力””過程”を重点的に評価してあげると、子供は
”失敗”(自分は能力がないと思い込む)を恐れる事なく、新しい事にも
チャレンジして行こうと言う意欲もわいて来る、というのを聞いた事
がありますが、まさにその通りじゃないかと思います。


と言うわけで、何かをやっていて、

”強制されている”と感じたり、”やってる事に意味がない”と思ったり、
”自らの能力に疑問”を感じたりしたならば、それらはモチベーション
キラー
なんで、そういった部分を改善する手を見つけて行くべきですね。


(道理で私が家事に対してモチベーションがわかないわけだわ。
上の3つ全部に当てはまってるし...あはは。)


         あーちゃんは数学に関してはいつも意欲満々だけどね。



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by giftedinfo | 2012-11-24 06:57 | Instructions

ギフテッドの特徴を活かした学習指導法

ギフテッドと呼ばれる子供達と、一般の子供達の間には知的、感情面
社会性面、などの色んな分野で様々な違いが観察出来るのですが、知的、
特に学習的な分野においてもっとも大きな違いと言うのが、普通の子達が、

“I really like learning small bits of information at a slow,
easy pace with lots of practice.”


と、”少量の情報を何度も練習を繰り返しながら、のんびり、ゆっくりと
簡単なペースで学ぶ事を好む”
のに対し、ギフテッドの子達はこれとは全く
逆で、彼らは私達と異なり、概念の理解も素早いので(多くの場合あれこれ
理屈では説明出来ないけれど、直感的にピンと素早くわかってしまう)
長々とした説明や繰り返しドリルをする必要がない為、こういった学習指導
に対して否定的な態度を示したりする場合も多いようです。


中にはそういったフラストレーションや退屈しのぎからくる、”教育者から
見ると望ましくない態度や行動”をとるギフテッドの子達は「問題児」
見なされ、適切な学習の機会を失ってしまう事さえあるかもしれません。


それゆえ、教育者が”ギフテッドの学習面においての特徴”をよく把握して
いるという事は、とっても大切になってきます。


(ギフテッド教育専門の先生達はこういった事などもよく心得ているの
だろうと思いますが。)


ギフテッドの子達がみせる知的面での大きな特徴としては、彼らは、

”パターンの認識に優れていて、物事を自然に”具体的”から”抽象的”
移行させる傾向がある。”


という事で、ギフテッドの子達は、物事の中に存在する一定のパターン
素早く見つけるのが得意で、それらのパターンを認識した後はその情報を
論理的に処理し、一般化させるという能力に優れています。


こういったプロセスをInductive Thinking( 帰納的思考)といいます。


そう言えばあーちゃんも赤ちゃんの頃、私が絵本の読聞かせをしている際、
私が指した単語と読んだ単語を熱心に聞き比べていたのですが、こちらが
わざわざ教えなくても自ら読めるようになったのも、各字がどのように発音
するか、といった”パターン”を自らで識別し、それを一般化して”フォニックス”
をマスターしたのでしょう。


                自分でもよく絵本読んでました。




算数のコンセプトに関しても同様で、九九なども私があえて指導しなくても、
2×1=2,2×2=4、2×3=6....などといった本や表などを見てそれらのパターン
を認識し、掛け算のコンセプトを習得したりと、算数/数学の分野においては
特に人から教えてもらわなくても自分で概念を学ぶ事が出来たようです。


そういった、ギフテッドの子供達が得意である”帰納的思考”を一般のクラス
などでもうまく活用できるレッスンのプランが紹介されている記事を読み、
(おお〜、これはなかなかいい!)と感心したのでした。


BUILD ON THEIR STRENGTHS WITH INDUCTIVE LEARNING
 
(こちらは地理(もしくは歴史?)でも使えるレッスンプラン)

そしてこちらが数学のレッスンプラン

INDUCTIVE LEARNING IN MATH


日本語でこの数学のレッスンプランの概要を簡単に説明しますと、

数学で「積算」について学習しているとします。
”典型的”な授業の流れはこんな感じになります。

1. ルールを述べる: "二乗するにはその数字を同じ数字で掛ける。"
2. いくつか例をあげる。
3. 生徒が先生と練習する。
4. 生徒同士が一緒に練習する。
5. 生徒自身で練習する。


以下、こちらが”帰納的”なアプローチによるレッスンの流れです。


GIVE UNORGANIZED EXAMPLES

まず、まとまってない例をいくつかあげる。

(グループ又は個人活動)

52 = 25
4 2 = 16
3 2 = 9


(ところで話がそれますが、上の2乗の大きい数の横の小さい数(指数)を入力
する方法を知らなかったのですが、あーちゃんがLaTeXという数学の
記号や方式なども表示出来るソースコードを教えてくれました。こういう
の知ってるなんて、知らなかったわ〜!)


次に大きな数字の横に”浮遊している”小さな数字の”2”の役目は何で
あるかを考えさせます。

最終的に生徒は”あ〜、わかった! 同じ数字同士を掛けているんだ!”
とパターンを認識します。


FORMALIZE

この時点で教師が

”そうです! ”浮遊”している小さな2は、大きな数字を2度掛け
合わせるという意味で、「指数」、大きな数字の方は、「基数」
呼びます。

と、ここで正式に説明をする。

TEST THE PATTERN

次にそのパターンをテストしてみます。

今回は答え無しで、問題だけ生徒に与えてみます。


62 =?
72 =?
82 =?


生徒が正しく答えられたら大いに褒めてやって下さい。

(*通常は繰り返しの練習やドリルを嫌がるギフテッドの子達ですが、ここ
ではまんまとひっかかって練習しています。というのも自らが見いだした
パターンを証明しようとしているので、そんな事気にもなってません。) 


A MONKEY WRENCH

ではここで、彼らにこのパターンに沿わない” weirdo”(変な奴ら)
問題を出してみましょう。

22 =???
12 =???
02 =???



EXTENSION

そしてこのレッスンの延長として、(ギフテッドの子達に特に必要)
このパターンを更に延長させる問題を出してみます。

23 =8
43 =64
33 =???
34 =???
35 =???



と、こんな感じで更にコンセプトを拡張して行くと、すぐ退屈しやすい
ギフテッドの子達もつい授業が面白くて、のめり込んでしまいそうですね。


本当に、なるほど〜!と言ったやり方だと思いました。


ギフテッドの子の自然な知的好奇心と優れたパターン認識力、そして
問題解決や謎解きなどの願望の強さをうまく活かした学習の指導法だな、
と思いました。


この方法は学校の先生だけでなく、家庭でも親による学習法としても
充分適用できるのではないかと思います。


何でも概念をいきなり”説明”してドリルを繰り返すのではなく、
子供に自らパターンを見つけさしたり、謎を解かせたりして、受け身の
学習ではなく、”参加する”学習だと刺激的で、退屈で問題行動を起こす
という状態も少なくなるのではないかと思います。

               
               こういう授業だと退屈じゃないね!



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by giftedinfo | 2012-10-20 17:19 | Instructions

熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうどいい湯加減 (ZPDについて)

ってお風呂のお湯の話ではないんですが...

先日のあーちゃんの春休みの宿題に対しての進行度や、最近の
学習の様子を見て感じた事です。

前の記事にも書きましたが、最近のあーちゃんは社会的な面、
自己管理の面、そして(これが一番著しいのですが)学習面
において、目まぐるしい進歩を遂げているのが確認できます。

これはやはり、この2月から新しく通い始めた学校が、いかに
あらゆる面にてあーちゃんに適しているかと言う事を示している
のではないかと思います。

まだカリフォルニアに住んでいた頃、地元の小さな小学校に
通っていたあーちゃんは、授業中でもいつも集中力がなく、ぼ〜
として時には教室の床に寝っころがったり、クラス用のえんぴつ
の上についた消しゴムをがじがじかじりとってしまったり、先生
に許可なしで席を離れ、そわそわと教室内を歩き回ったりと周り
の者達に迷惑をかけるような行動をとったりして、学校からは
問題児扱いされたものでした。

「学ぶ事」自体は大好きだったあーちゃんですので、私達も学校側
もあーちゃんのこういった態度や行動には不思議に思ってました。

        
          いつも学年の始めは興奮してウキウキしてたんだけどね〜。
                 (3年生になって初めての日)




その時、学校側はそういったあーちゃんの「問題行動」”自閉症”
に由来するものだといいった態度でしか対処していなかったのですが、
(まあ、確かにそこから来ていたものもありましたが)後にギフテッド
専門のサイコロジストに診てもらい、学校での学習カリキュラムが
あーちゃんに適してなくて、それらの問題行動は大半が授業に対して
”退屈さ””幻滅”から来ていると言われたのでした。

その後、学校側が”あーちゃんの能力、学習レベル”に合わせた
授業内容を取り組んでいってからというもの、そういった問題
行動もなくなり、あーちゃんの学習に対しての意欲も高まり、
学習面においても向上がみられるようになりました。

(尚、この学校にはギフテッドプログラムがなかったので、こう
いったある意味”特別カリキュラム”は特別教育の一環として、IEP
に組み込み、実施してもらいました。)


アメリカの教育方針のひとつとして参考にされているものの中に、
Zone of proximal development(発達の最近接領域)(以下
ZPDと省略)というロシアの心理学者ヴィゴツキー( Vygotsky)
が提案した概念があるのですが、これはまあ一言で言いますと、

”問題解決において、子どもが援助なしで達成できる知能の発達
レベル(現在の発達水準)と、大人(教師)の援助を得たり有能な
仲間との共同作業であれば達成できる知能の発達水準(援助を得
て達成できるレベル)との差、または”一人では解決できないが
援助を得ることによって達成可能な発達レベルの間の領域”


          
           Zone of proximal development(発達の最近接領域)



と言う事で、何だかよくわかり難いのですが、この概念はよく教育上
での個人の学習レベル設定にも応用されている様で、あーちゃんが
以前行っていた学校で定期的に行われていたリーディングテストの
結果とそのゴール設定などにもこのコンセプトが見られたので、
その例を参考にしてみました。




これはあーちゃんが3年生になったばかりに受けたSTAR Reading
というリーディングのレベルを測定するテストの結果ですが、当時の
あーちゃんの結果として、実際の学年(3年生)に対して、実質の
リーディングレベル(GE)8.3年生(中学2年)に相当するとでて
いて、(これには私としては”過大評価”のように思え、納得できな
かったのですが)そしてそこから判断されたZPD が4.5-8.3とでて
いるのが見られます。

これは基本的には当時のあーちゃんのリーディングレベルとして、
自分で1人で読んでいても問題のない、”コンフォートゾーン”
(快適ゾーン)のレベルが小学校の4年以下くらいで、先生や親
などの指導によって理解が深まり、習得するレベルが小学4年から
中学2年くらいのレベルのマテリアルという事になります。

要するに、自分だけで読めるレベルの本ばかり読んでいたのでは
リーディング力も向上しないので、自分にとってちょっとヘルプ
が必要だけども、ほどよいチャレンジを与えてくれる”ラーニング
ゾーン”
のレベルをターゲットとするようにという事なんでしょう。

そのレベルが当時のあーちゃんは”小学4.5から中学校2.3年レベル
の間という事でした。

(尚、このレベルはこのテストを作成しているRenaissance
Learning
という教育会社が設定したレベルですが。)

あと、ホントごくシンプルな例としては、今の時点で丸やら四角
やら三角といった簡単な形しか描けない子に、いきなり”犬の絵を
描きなさい”といっても無理な話で、まずその子が出来るレベル
(丸やら四角が描ける)から少し上のレベルをターゲットにし、
大人がヘルプや指示をしながら三角や丸をくっつけながら、簡単
な”家”の描き方を練習する、(このレベルがZPD)と言った感じ
でしょうか。

最終的にはこの子は”簡単な家”も自分だけで描けるようになり、
次のチャレンジ(レベル)に移行する事ができる。

子供のZPDを知る事により、その子にとって最も効率のよい学習
目標や指導法(難し過ぎず、簡単過ぎず)をうまく設定する事が
出来き、それにより子供のモチベーションや学習意欲も高まり、
精神的な面でも大いにポジティブな結果をもたらす事と思います。

           ZPDのもう一つの見方。 各層の学習者の精神面



3層ある円の真ん中の「ラーニングゾーン」ZPD
(発達の最近接領域)であります。

この部分が”学習”にあたり、もっとも効果的に進歩をしていくゾーン
ですね。

円の一番中の部分の「コンフォートゾーン」は、既に自分が出来る事、
習得している事なのでそれらのタスクを行う時は楽々〜の快適ゾーン
ではありますが、いくら心地よいからといってそのゾーンにい続けて
いたのではそれから先何も学びませんし、又知識の渇望、学習意欲の
高いギフテッドの子達にとっては、このコンフォートゾーンにいる事
は、”何も学ぶ事が出来ない”ので、”boredom"(退屈)で精神的に
苦痛となり、様々な望ましくない態度や行動を起こしてしまう傾向
があるのです。

あーちゃんが以前の学校で見せていた「問題行動」は、ひとつは
学ぶ事が大好きなあーちゃんが、この「コンフォートゾーン」、正確
には、「ディスコンフォートゾーン」に閉じ込められてしまい、毎日
何も学べなかった為に生じた現象だったというわけです。

又、更にZPDであるラーニングゾーンを超えた、円の一番外の層の
部分に行きますと、今度は教師や親などのヘルプを得ても習得が
困難な域になり、(能力的、スキル的にまだ用意が出来ていない
段階)フラストレーションからおこるイライラや、不安感などと
いった精神的にマイナス面が生じてき、学習習得も効果的では
なくなるようです。

○とか△とかしか描けない子に、”マリオを描きなさい”といっても
イライラして癇癪起こしかねませんよね。

もちろん、あーちゃんは特殊な学習のニーズをもっていたので、一般
の学校にはどうしても無理があったのですが、幸いな事に現在行ってる
学校では、その学習レベル、カリキュラムや指導法などがピッタリと
マッチしていて、精神的にも安定し、全てにおいてどんどん吸収して
いってます。

この学校はあーちゃんにとってまさにこのZPDの域のレベルと
いう感じがします。

(熱過ぎず、(レベルが高過ぎず)ぬる過ぎず、(低過ぎず)丁度いい
湯加減(あーちゃんにぴったりのレベル)の学校という感じです!
あははっ〜!変な例えだ!)

            毎日宿題とかもやる気満々で頑張ってやってます!



..で最近感じ始めたのは、以前からずっと目指していたデイビソン
アカデミー
に関して色々とリサーチしたり、実際入学アセスメント
を受けてみて思う事は、あーちゃんにとってこの学校は、あーちゃん
ZPD(発達の最近接領域)を超した層の学校という気がしてなりません。

(ミドルスクールの科目が最低でも高校のレベルというこの学校の
毎日の授業について行こうとするだけで、anxietyを伴いそうで、
こちらの方が不安になってしまいそうです。)

もちろんあーちゃんが能力的、スキル的にデイビソンのレベルに
準備万端というのであれば、私達も親として出来る限りのサポート
をして行きたいとは思ってますが。

毎日嬉しそうに現在の学校に通うあーちゃんを見ていると、あーちゃん
にとって一番いいチョイス(精神的にも学習的にも)をしてあげたいな
と思ってます。

(本人はデイビソンじゃなく、今の学校にずっとい続けていたい様子。)

まあ、この先どうなるかわからないので基本的には、

Let's wait and see.

という態度で見て行きたいと思っていますが、とりあえず最近の
あーちゃんのプログレスに、ふと色々と考えさせられたのでした。

ひぇ〜、何だかまとまりのない、042.gif長い〜記事になってしまいましたが、
最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました〜!
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by giftedinfo | 2012-04-15 06:42 | Instructions

ブルーム分類学3つの学習領域について思う事

ふと気がついたのですが、デイビソンの入学アセスメントから
1ヶ月以上が過ぎたんですね...

まだ1ヶ月しか経ってないのに、なぜか遥か昔の出来事の様に
感じられます。

アセスメントの結果が送られてきて以来、あれこれ結果の分析
や、それに基づき足りないスキル向上の為の対策などを立て、
とりあえずそれらを実行していってはいます。

ただ、アセスメントの結果を詳しくみればみるほど、何だか
どうしても気になってしまって仕方がなくなる事が...

デイビソンアカデミー入学試験とも言えるこのアセスメントは、
生徒のIQや学力テストの結果だけでなく、それらでは判断する事
が困難な”アカデミックスキル””一個人としての特徴、傾向”
などに焦点があてられたものでした。

その審査カテゴリーとスコア基準は、

◆数学(30ポイント)

◆批判的読解力、批判的思考力、アカデミック討論、論理的推測力
 抽象的思考力、など (35ポイント)

◆情意的特徴 (学業においての社会的、感情的適応性)
(25ポイント)

◆文章力 (25ポイント)


なのですが、あーちゃんの場合、数学はもちろんほとんど問題がなく、
デイビソンの基準も余裕でクリア。

そして試験前の私の予想通り、2番目のカテ(批判的読解力やその他)
と4番目の文章力においては、やはりテクニックやスキルの力不足
による為の数値に納得がいけました。

それらの分野においては、早速色々と教材や指導法などをリサーチし、
スキル取得、向上の対策をとっていっているのでよいのですが、実は
それ以上に少し気になったのが、3番目のカテゴリーの”情意的特徴”
に関してのスコアでした。

この分野はデイビソンの描写によると、

・学業に対して細かな神経や意識を集中させ、タスクを終了する

・授業中の集中力

・教師の指導に反応をみせ、それを受け入れる態度を示す

・聞く態度ができている。又、質問したり、積極的にヘルプを求めたり、
 課題に対して意欲満々で積極的な態度で取り組む姿勢

・クラス内での討論やスピーチなどに積極的に参加する態度

・高度なレベルの学業をこなしていけるだけの”自主性”や
 ”自立心”を備えている

という風に、この”情意的特徴”(Affective Traits)という
カテゴリーでは、個人の学業に対しての”姿勢”や”態度”、
そして学校生活における社会の適応性を見るエリアであります。

実はあーちゃん、全てのカテゴリーの中で、この情意的特徴
の分野のスコアが一番低かったんです。007.gif

まだ学校に行っている時から成績表でもこういった”態度”や
”行動”の部分の評価があまりよくなかったのは確かですが、
やはりこのように、デイビソンのアセスメントではっきりと
低い数値がだされていたのはかなりショックでした。

デイビソンが入学合格基準のスコアとして、この情意的特徴
に25ポイント(文章力と同等)も割り当てられているというのは、
やはりデイビソンアカデミーのような厳しい学習カリキュラムを
こなしていけないといけない学校では、”能力やスキル”だけで
なく、(もしかしたらそれ以上に?)こういった”学習に対しての
姿勢”や”向上心””学習意欲””精神的成熟”などといった、
情意的な部分が備わっている事が大変重要な要素なのでしょう。

いや、デイビソンでの学習のみならず、こういった情意的分野は
どのような学習においても不可欠とも言えます。

思考に関する構造研究やインストラクショナルデザインについて
よく耳にする、ブルーム分類学(Bloom's Taxonomy)
に、教育の目標とする 3つの学習領域があります。

それらは、

1.Cognitive: mental skills (Knowledge)認知
2.Affective: growth in feelings or emotional areas (Attitude)情意
3.Psychomotor: manual or physical skills (Skills)精神運動

で、1の認知的領域はもうお馴染みで、あちらこちらでよく説明も
されているのですが、(このブログでも以前とり上げました。
詳しくはコチラを。)2の情意的領域においてはさほど1のように
注目されてないようですが、個人が学習する上でその能力を最大限
に活かし、学習面においての成功を納めるかどうかは、実はこの
情意的な資質がかなり大きく影響するのではないか?などと思って
しまうのであります。

*ブルーム分類学の学習目標の領域について詳しくはコチラ
サイトで説明されてます。

こちらは英語ですが、更にわかりやすい記事です。

Bloom's Taxonomy of Learning Domains
The Three Types of Learning


長年、あーちゃんの学業や学習傾向を観察してきて思う事は、
やはりあーちゃん、この情意的領域でのスキルの部分がかなり
であるというのを認識させられずにはいられません。

いくら認知的能力が優れていても、(高いIQ数値)まず、
態度や姿勢、などの”学ぶ体勢”がとれてないのであれば、
学業的に最高レベルに達するのは困難とも言えるでしょう。

問題行動(癇癪がひどかったり、指導に従がわない)がある
自閉症の子は、”学ぶ体勢”が備わっていないので、その場合
まず一番に”セラピストの指示を聞き、それに従う”という事
を学ぶ事から始まります。

あーちゃんも3日ほど大泣きの大癇癪で何にも学ばなかった後、
まず、セラピストの”come here!”という指示に従うタスク
から始めました。

先生の指導を受け入れず、(又は無視)興味のある分野のみ
学習意欲や集中力を示し、課題やタスクを最後迄やり終えず、
授業全般に参加しない、となれば学ぶものも学べないでしょう。

(学校時代はこの問題行動で私もよく学校に呼ばれましたよ。 汗)

こういう部分って、もしかしたら認知やアカデミックスキルより
ももっと重要なんじゃないかと思ってしまう。

スキルは練習やトレーニングでなんとか向上する事が出来る
けれども、こういう”内面的な特質、傾向”ってどうやって
向上させていったらいいのでしょうね〜。

”もって生まれた気質”を抑え、こういった”行動や態度”を
植え付けていくのは学習スキルを指導するより難しい気がします。

そう考えると、あーちゃんにとってデイビソンアカデミーの
ような学校は本当に合っているのかどうか?などと考えて
しまったり...

まあ、どこの学校に行ったにしろ、こういった分野は学習に大切
な要素なので、これから少しこういったエリアの向上を真剣に
考えなければいけないと思ってたのでありました。

道はまだまだ長いな〜。
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by giftedinfo | 2012-01-21 06:49 | Instructions

モチベーションについて

小学校低学年の頃から、学期末に持って帰ってくる私の成績表の
”先生からの一言欄”には、毎回決まって、”○○ちゃん(私の事)
学習意欲に欠けている”
とか”やれば出来るのにやる気がない”
とかいった注意書きが書かれていたのを今でも覚えています。

私にしてみれば、(別にわざとやらないわけじゃないのに)と何か
自分自身も妙にしっくりといかない感情を胸に抱きながらも、他の子
と自分を比べ、(どうして私には学習意欲がないんだろう?)などと
不思議に思ったりしたものです。

教育に関してかなり無関心だった母は(父は仕事に忙しくて、子供
の教育は全て母に任せていた)「人の価値は”頭脳”や”学歴”だけ
では決まらない、大切なのは人間性だ!」と、何だか”負け惜しみにも
聞こえるようなことをよく言ってましたし。(笑)

(別に”頭脳と学歴VS素晴らしい人格”、と白黒思考をしなくても
いいのでは?と思うのですが...)

この”やる気がない””モチベーションに欠ける”という言葉は、
その後世代を下り、学校でのあーちゃんの評価にも頻繁に出てくる
表現となりました。

又、色々調べて行くうちに、将来の成功の鍵はIQ数値よりも、野心、
やモチベーションの高さだ! なんて唱えている文献もゴロゴロ
目にしたり...

そういう理由もあり、私は常にこの「モチベーション」というもの
に興味を抱いていたのです。

モチベーション、意欲、やる気、といったものは、ある程度個人が
生まれもって兼ね備えた要素で、個人の気質や性格、得手不得手など
のように、”先天的”な割合を多く占めているのだろうか? などと 
考えてみたり。

私の周りを見てみても、”頭はいい”のに(中には学生時代”
ギフテッドと認識された人達も..)何ごとにも”やる気なし”
で、非生産的どころか破壊的な人生を送っている個人が結構いて、
非常に残念に思ってしまう。

かと思えば、子育てや家事、そしてその他もろもろの雑用に追われた
ごく平凡な毎日を送っていながらも、様々なゴールを立て、それら
を達成する為、意欲満々で実行していってる人達を見ていると、
(どうやったらあのような”やる気”がわいてくるのだろう?
やっぱり持って生まれた特質かな?)なんて思ってしまいます。

何やら前置きがえらく長くなってしまいましたが、そんな中、
過去記事でもご紹介した、ギフテッドの若年起業家、Andrew Hsu
のブログを読んでいて、(うーん、納得!)と唸ったエントリ
がありました。

(オリジナルの記事)

HOW TO BRING MOTIVATION TO THE CLASSROOM

彼によると、多くの教師が生徒に対し、”モチベーションが
欠けている”
と、まるでモチベーションというものが、各自皆
あるレベル、本質的に備わっているものといわんばかりに、当然の
事のように要求しているが、こういった考え方は正しいものではない、と。

”In fact, motivation and drive comes from pleasure of
accomplishment and incremental success.”

というふうに、

実際、”モチベーション”や”動因”というものは、何かを成し遂げた
事から生じる喜び(達成感)や増加性の成功(少しずつ増えて行く
成功)から生じるものである。

もし、仮に子供にジグゾーパズルなどのタスクを与えたとして、
暫くの間がんばってやっているにも関わらず、目に見えた進歩が
見られなかったとしたら、子供は明らかにイライラし始め、続
けていく意欲を失うでしょう。

でも、もしパズルの端や角のピースを見つけ出し、枠から始める
という第一のステップを考えついたなら、子供は確実にプログレス
が見る事ができ、それがパズルを続けて解いて行くモチベーション
を満たし続けていってるのだと。

Andrew はこう述べてます。

”So here is the source of motivation – it comes from progress.”

つまり、モチベーションは”プログレス”から生じる、という
ことのようです。

彼は更にこう述べてます。

”この事は特にクラスの中でとても重要な事だ。 もし教師が
生徒が”やる気がない”と思っているとしたら、それは生徒の
せいではない。 その場合、学習の進行や教師の行動が調整
されるべきである。”

”このモデルに沿うと、教師の第一の仕事というのは、学習過程
にて、全ての生徒の進行と増加性のサクセスを経験させるという
ことを確実にすることだ。

ゲームのいいところというのはこういった点を満たしている
という事で、それゆえ子供達はゲームが大好きなのだと。

(確かに多くのゲームはステージで成り立っていて、その
ステージを一つずつクリアして進行して行く、って感じです
もんね。)

この”ごく当たり前”とも言えるアイデアが、現在の教育機関の
学習法に応用されていないのは、非常に残念です。

学習のプログレスが見られず、又それに対しての支援もなしで、
とにかく自分自身に”頭が悪い”とか”落ちこぼれ”というレッテル
を貼付けてしまった子は、一体どうやったら”やる気”というものが
わいてくるのでしょうと言いたい!

...とまあ、自分の事は置いといて、この記事を読んで、私自身
もあーちゃんの学習指導をするに当たり、いい参考になりました。

そして、モチベーションというものは、環境や指導の仕方などに
よって大きく左右するものであるという事を知って、私が何とか
うまく工夫して取り組んで行けば、あーちゃんの(学習面のみ
ならず)色んな分野においての”やる気”を奮い起こさせる事が
可能なんだと、ちょっと明るい気持ちになった感じがしたのです。

又、最終的なゴールとしては、あーちゃんには自分自身で
モチベーションを高める術を身に付け、常に人間として成長、
発達をしていって欲しいなと思いました。

            小学校3年の初日。(あーちゃん7歳)
新しい学年の初日はいつもやる気満々だったのですが...009.gif


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by giftedinfo | 2011-08-23 06:54 | Instructions

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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