カテゴリ:What is Gifted?( 11 )

gifted childというものなど存在しない?

先日、なんだ、またですか〜? ┐( ̄ヘ ̄)┌とでも言いたくなるような記事を目にしました。

何だか最近、こういう傾向の文献をよく見かけるのですが、正直、個人的に(もぅ、ええ〜って
〜!)っとげんなりしてしまいます。

今時、専門家や研究者達の中で、”nature or nurture?"(氏か育ちか?)などと論争している人
などいないと思うし、大抵が”nature and nurture"の相互作用によって、個人の能力は発達され、
開花される、と言うスタンスだと思いますよ。


もちろん私自身、個人が最適なパフォーマンスや結果(アチーブメント)を出す為には、個人の
ポテンシャルを最善に開花させることを促進する、適切な環境やコンディション(後天的な要因)
が必要不可欠であると言うことは疑いのないことだと思っています。


でもこの記事を読んでいると、何だか”育ち”や”後天的な要因”の部分の重要さだけがやたらに強調
されていて、”生まれ持った素質”、”先天的な要因”が軽視、又は無視されているかのような印象を
受けましたね。


”生まれ”も”育ち”もどちらも大事、どちら一方がが欠けても、最適な能力開発、達成は難しいと
いうのは誰の目から見ても明らかだと思うのだけど、そう見えない人もいるんでしょうか。


私が感じるところでは、ここでいう”生まれ”(先天的なもの)は「生まれつきの能力」という意味
ではなく、「個人が生まれ持った、ある一定の分野においてのポテンシャル、適性、素質」という
意味で、例えば、∫は背は高くないし、コーディネーションが良くないし、反射神経も鈍いので、
”背が高くて、コーディネーション抜群で、反射神経も素早い”子に比べると、先天的にプロのバス
ケット選手になれる素質が欠けている為、どれだけ時間を費やし、努力をしたとしても、同じよう
に時間と努力を費やしたバスケの素質がある子のパフォーマンスには足元にも及ばないほど差があ
るはずだと思うんです。


一方、∫は小さい頃から(私の観察、及び、知能検査の結果によると、)パターン認識力や分析力、
論理的思考や処理能力、スピードに優れているので、数学の学習などの分野においては、それらの
能力やスキルを磨きやすい素質というものが備わっているのかも?(そういう脳の傾向で生まれて
きた?)などと思うのであります。

(ただ、∫は空間認識力が低いので、数学の分野でも、他に比べると幾何学関連はあまり得意では
なさそうですが。笑)


それらの生まれ持った「身体的、脳神経的な違い」、「ある一定の領域においての素質、適性」
の存在が、ハイ・パフォーマンス、アチーブメントの為には必要不可欠な”成分”の一つである、
というのは否定できないのではないかと思うのですがねぇ。

先天的な素質+後天的な要因=ハイアチーブメント

と、どちらも必要で、どちら一方が欠けていても、ベストな結果には達成できないのでは?と思う
のですが。

(まぁ、ある程度のレベルには達することができるでしょうが、一般に言う”ギフテッド”とか”タレ
ンティド”のレベルとは違う。)

この記事を読んでいると、”先天的な素質”の部分は関係ない、後天的な好条件が揃えば、誰もが
ハイアチーブメント(ギフテッドレベル)を達成することができる!と唱えているようで、

「それやったら、うちの∫も姿勢や取り組み方、訓練や努力次第でプロのバスケットボール選手に
でもなれるというんか???」

って、言いたくなりますが。

又、

”According to my colleague, Prof Deborah Eyre, with whom I've collaborated
on the book Great Minds and How to Grow Them, the latest neuroscience and
psychological research suggests most people, unless they are cognitively
impaired, can reach standards of performance associated in school with the
gifted and talented. However, they must be taught the right attitudes and
approaches to their learning and develop the attributes of high performers-
curiosity, persistence and hard work, for example- an approach Eyre calls "high
performance learning". Critically, they need the right support in developing
those approaches at home as well as at school."

(Why there's no such thing as a gifted childより抜粋)


とありますが、知的に障害がない限り、ほとんどの人が”ギフテッド&タレンティド”の学校の標準
的なレベルのパフォーマンスに達することができるとのことですが、それって、そのプログラムの
レベルや基準にもよるんではないですか?


(例えば、100点満点のテストだけど、”合格基準”(スタンダード)を50点と設定したら、ほとん
どの人が”スタンダードのパフォーマンスに到達している”とも言えるんじゃないですか?ある意味、
基準など、人が設定できる変換的なもので、絶対的なものではないだろうし。)


もし、アメリカの一般的なGTプログラムが、平均的なパフォーマンスより少し上の”平均以上”の
レベルに設置されているのであれば、もちろん、知的障害がない限り、大抵の人がある一定の環
境や努力次第で、”ギフテッド”レベルのパフォーマンスを示すのも決して難しいことではないで
しょうし。


逆に言えば、一般の知能を持つものであれば、努力次第でほとんどが達成できるレベルのプログ
ラムやカリキュラムなら、別にあえて”ギフテッド&タレンティドプログラム”と特定しなくても、
それは生徒皆に応用できることでしょうから、そんな特別なプログラムなど必要ないのでは?と
思うのですが。

どの生徒にもあらゆる分野において、それぞれユニークなポテンシャルがあると思うので、それ
らを発展させ、開花できるように親や教師はサポートしてあげればいいのではないですか?


この記事では親や教師など、子供の周りの大人が子供のアチーブメントやサクセスにおいて、大
きな影響を与える、(育ちが大事)ということを強調したいのはわかるのですが、(もちろん私
もその考えに同感です。)だからと言って、”Why there's no such thing as a gifted
child"などと、ギフテッドの子供の存在を否定するかのような、紛らわしく誤解を呼びそうな
タイトルはどうかなと思うのであります。

(記事を読ませる為に、わざとセンセーショナルなタイトルをつけたのでしょうが。)


それにこの記事では、”ギフテッド&タレンティドプログラムでのパフォーマンス”とか、ある一
定の分野での”達成”とか、将来のサクセスとか、”ギフテッドネス”(ギフテッドである事)を結
果やアチーブメントと同じ意味で捉えている感じがしてなりません。


サブタイトルの部分に、”...adults can help almost any child become gifted."とあります
が、ここで使われている”ギフテッド”って、単に、教育上においてのアチーブメントを指している
ような感じがしてなりません。


もし”ギフテッドチャイルド”が、アカデミックな上で優秀なパフォーマンスやアチーブメントを
見せる子供”という意味で定義されているのであれば、確かに、”生まれ持ったものは関係なく、
後天的な要因で誰もが”ギフテッドチャイルドになれる!”という主張は嘘にはならないかもしれ
ませんが。


でも私は、ギフテッドであることを、パフォーマンスやアチーブメントのみで定義づけようとする
のにすごく抵抗があります。


パフォーマンスやアチーブメントだけでみたら、何らかの理由でアンダーアチーバー(だけど素晴
らしい素質や可能性を秘めている)のギフテッドの子たちは”発掘”されることなく、GTプログラ
ムなどからもれてしまい、彼らに必要な援助やサポートが受けられなくなってしまうんじゃない
かと心配してしまいます。


記事の中に、本当に残念なことに、最近、癌で若くして亡くなられたフィールド賞受賞者の数学者
マリアム・ミルザハニさんの、彼女の経歴やアチーブメントについて、取り上げられていましたが、

”Maryam Mirzakhani won the Fields Medal, the mathematical equivalent of the
Nobel prize, but showed little maths ability to begin with."

とか、

”Mirzakhami, did go to a highly selective girls' school but maths wasn't her
interest--reading was. She loved novels and would read anything she could
lay her hands on: together with her best friend she would prowl the book
stores on the way home form school for works to buy and consume.

As for maths, she did rather poorly at it for the first couple of years in her
middle school, but became interested when her elder brother told her about
what he'd learned."


などと書かれていましたが、中学校の時に数学ができなかった(いい成績がとれなかった?)
というだけで、”showed little maths ability to begin with."って言い切ってしまうなど、
あまりにも早急に結論付けてません?


"did poorly"だけだと正確にはわかりにくいのですが、例えば、テストの結果や成績が良くなか
ったとしたら、それは”内容が理解できなかったから”なのか、それとも彼女にとっては既にわか
りきったことを延々、クラスに座って大人しく授業を聞かなければいけなかったので、学習意欲
を失って、悪い成績だったのか、それとも単にその時は数学に興味関心が湧かなくて、それが単
に成績に反映されていたのか…、ということなどわからないと思うんですよね。

(ここでも又、中学時代に数学が冴えなかった(did poorly)と、目に見える結果やアチーブメ
ントが欠けている=abilityに欠けている、と混乱しているみたいですし。)


それを早まった推測だけで、彼女は”子供の頃は数学の才能は見せていなかった”(でも大人にな
ってから後天的な要因で才能が開花して、天才的なアチーブメントを達成することができた。)
みたいに暗示したような書き方をして、そんなもん、中学時代は数学ができなかったけど、高校
時代には2年連続で国際数学オリンピックに出場し、金メダルを受賞するような人が一体、どれ
だけおるか?って聞きたいですよ。


また、別の例として取り上げていたアインシュタインに関しても、アインシュタインの脳は一般
とは違う(先天的要因である可能性)という部分などには触れず、子供の頃はどちらかと言うと
発達が遅れていて”unexceptional"などと表現しているなど、この記事を書いた人は、ギフテッ
ドはもちろん、2Eに関しての認識にも欠けているんではないか?と思ってしまいました。


州や学区、教育者、専門家それぞれによって、「ギフテッド」の定義はそれぞれ違うのでしょう
が、ギフテッド=「能力やパフォーマンス、アチーブメントを示している者」となってしまうと、
一般とは違った脳の傾向を持って生まれてきた特殊な人口が、彼らに必要な理解や支援を得る為
にはまた、別の呼び名が必要になるのかも?などと思ってしまうのでした。


もう、いちいちこう言った記事には反応しないようにしようと思いながらも、つい、またしても
一人でぼやいでしまいました。(^_^;)


The Curious Life of ∫より転載)

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by giftedinfo | 2017-08-13 07:05 | What is Gifted?

ギフテッドの子についての神話

このブログには「ギフテッド」に関する検索キーワードで訪問してくださる方がかなりいらして、
中にはギフテッドのビギナーの方達もいると思うので、たまには基本に戻り、Gifted 101的な
情報が載っているページを紹介したいと思います。


これらの情報は、ギフテッドに関してある程度、認識がある方にとっては既にお馴染みだとは思
うのですが、でもたまにはこうして基礎を振り返って、メンタル・チェック/リマインドをするの
もいいかと思います。



これ、どっかに日本語に訳しているものはないかしらねぇ。


ギフテッドについて認識がない人や、妙な固定観念、先入観、偏見などを持っている人達にコピー
して配りたいですよね。

誰か訳してくれたらいいのですが。


でも、それほど難しい英文ではないと思うので、英語の苦手な人でも辞書を片手に頑張って読ん
でみて下さい。


本当は自分で訳しようか?とも思ったのですが、最近、この地方もやっと春らしくポカポカとし
た陽気の日が続いていて、なんだか身体はだるいし、眠気はするしで何もやる気が起こりません。
(苦笑)


来週、2週間は∫のテスト地獄に付き合って、朝早く起きないといけない日が続くので、ちょっと
憂鬱だなぁ。

(子供が頑張っているのに、そんなだらけた事言ってる場合じゃないですよね。汗)

あっ、⬆︎のリンク先の情報とはまた違いますが、下記のリンク先のブログではギフテッドチャイ
ルドの権利章典(A Gifted Child's Bill of Rights)の日本語訳が載ってました!

興味のある方、是非、訪れてみてください。




おまけ

先日の空模様。

この日はやたらと雲が多く、太陽が見えたり隠れたりしてたのですが、太陽の周りがうっすらと
青色になっていてちょっと神秘的でした。

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by giftedinfo | 2017-06-10 07:38 | What is Gifted?

州によるギフテッドの定義

日本にお住いの方にはあまり参考にならない情報かと思いますが、(それでもアメリカのギフ
テッド教育に興味がある場合は興味深い情報だと思います。)私たちが以前、住んでいたカリ
フォルニア州と、現在、住んでいるネバダ州との間を比較して、その違いに(州によってこん
なにも違うのか?)っと、ちょっとびっくりしたので皆さんともシェアしますね。



California: No Definition. Categories of giftedness for districts to use in
determining eligibility for gifted education programs are provided.


Nevada: "gifted and talented pupil" means a person under the age of 18
years who demonstrates such outstanding academic skills or aptitudes that
the person cannot progress effectively in a regular school program and
therefore needs special instruction or special services.


カリフォルニアの、”No Definition"と冒頭からドンとはっきり言い切っていたのには少
しばかり汗たら〜になりましたが。(苦笑)

ギフテッドに関しての情報は提供するけれど、基本的にはその学区ごとがギフテッドの定義や
プログラムの受け入れ基準を決めて実施しているってことでしょうね。


だから私たちが以前住んでいた地域のように、ギフテッド・プログラムが全くない学区なども
結構、あったり、あっても本当に基準も内容も学区次第で、プログラムの内容もピンからキリ
までではないかと思いますねぇ。


ネバダ州の場合は、ギフテッドの生徒の定義として、能力やポテンシャルだけでなく、”一般の
学校でのプログラムでは学習が効果的に進行できない為、特別な指導やサービスを必要とする
生徒”と、その個人に特殊な教育のニーズが存在することが定義の中に含まれているところがな
かなか興味深いなと思いました。


現在のうちの学区のギフテッド・プログラムは、以前、住んでいたカリフォルニアの学区はも
ちろんの事、ネバダ州の中でもかなり充実していると思います。


プログラムそのものだけでなく、ギフテッドの生徒のidentification(発掘)にも学区全体が
力を入れていて、この学区のすべての生徒が小学校1年と5年の時に、ギフテッドのスクリーン
として知能テストを受ける事になってるようです。

(これは貧困層や、その他の”発掘し難い生徒”たちを見逃さないためみたい。)


その最初のスクリーニングのテストの結果により、ある一定の基準を満たした生徒たちが、次
のステップ(WISCなどの個人別の知能テスト)に進むようです。


また、テストで基準を満たしてなかっても、親や先生による推薦によって、テスト以外の判断
の仕方(普段の子供の観察をもとにしたり)などでアセスメントをする方法もあるようです。


テストの数値だけでは判断しにくい2Eの子たちなどにとっては、こう言った”クオリティ”に基
づいた判定はフェアだと思いますね。


ちなみにうちの学区では一口にギフテッド・プログラムと言っても、生徒の学年やレベルに合
わせて様々なモデルがあり、それぞれその個人にあったプログラムを、GATEコーディネーター
やカウンセラーのサポートなどを得ながら、決めていけるという感じでしょうか。


うちの∫の場合は、6年生の時にこの学区に移って来た際、以前受けたプライベートの教育心理士
による知能テストの結果が認められ、現在はGATE Advisory modelという形態でギフテッド
の支援をしてもらってます。

GATE Advisory Modelとは

The GATE Advisory Model provides support for GATE high school students at
their zoned schools. Both the GATE High School Program Coordinator and the
GATE High School Counselor work directly with site administrators, counselors
and teachers to provide advisement on course selections, dual-enrollment, and
college and career readiness. Collaboration is offered to ensure differentiated
instructional strategies for gifted learners and available to general education
classrooms.


又、もし学区でのサービスが不十分だと感じた場合は、地元にあるDavidson Institute for
Talented Developmentでカウンセリング・サービスが受けられるので、(∫はここのヤング
スカラーズのメンバー)このような恵まれた環境にいることをありがたく思っています。


それにしてもアメリカと言え、州や学区によって受けられるサービスがこれほどまで違うのか!
と、いつも驚いてしまいます。

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by giftedinfo | 2017-01-30 07:41 | What is Gifted?

どうして天才?

「アメリカギフテッド教育先端に学ぶ 才能の見つけ方 天才の育て方」という本の著者である、
石角友愛さんという方のインタビュー(対談)のページを読んでいたのですが、日本向けの本な
どを見ていると、”ギフテッド”を”天才”と呼んでいる場合が目につき、いつもどうして?と思わ
ずにはいられません。


「ギフテッド」と「天才」とでは、ニュアンス的にかなり違うと思うのですが…

最低でもアメリカでいう”ギフテッド”というのは、「天才」という意味で使われないですし。

National Association for Gifted Childrenが「全米天才児協会」と訳されているの
も気になる…015.gif


この本の著者はアメリカ在住で、内容もアメリカのギフテッドやギフテッド教育について書かれ
ているのだから、「ギフテッド」を説明(紹介?)するにあたって、何もニュアンスがかなり違
ってくる「天才」という言葉を使わず、そのまま”ギフテッド”とすればいいと思うのですがねぇ。

(ギフテッドについて認識のない人たちが、妙な誤解をしそうじゃないですか。)


やっぱり日本だと「ギフテッド」よりも「天才」の方が知られてるし、一言で言おうとするとそ
ちらの方がわかりやすいのかもしれませんが、でも私としては妙にしっくりいかないモヤモヤ感
を感じられずにはいられません。

それともこれも、「天才」という言葉を使う方が世間の”反応”がいいので、本のプロモーション
目的の部分が大きいんでしょうか?


また、ギフテッドは発達障害の一部、とか、ギフテッド=発達障害(または2E)という見方も
一部で受け入れられている傾向にあるみたいですが、ギフテッドは(独特のニーズはあるけれど)
”障害”ではなく、ギフテッド特有の非同期発達や能力、スキルの凸凹、OEを何らかの”障害”とみ
なすのは、当事者(子供&大人のどちらも)にとって”危険”な見方だと思うのですが。

これらのギフテッドならではの特徴と、実際の障害とを混同せず、区別されるべきです。

(こういうことを言うと、日本の専門家から”危険発言”をしているとか言われるかもしれません
が。苦笑)


「日本には日本のギフテッドの概念や定義があるんです! 日本に住んでない人は、無責任に横
から口出ししないでください!」


って言われちゃ、まぁ、それまでですが、(苦笑)でもアメリカに住んでいる人が、”アメリカ”
のギフテッドやギフテッドの教育を語ろうとするのだったら、本来の概念や定義を忠実に描写す
る、オリジナルの用語を使った方がニュアンスが伝わりやすいのではないかと思うのですが。


lost in translation (うまく翻訳できない、翻訳の際、本来の意味が失われてしまう)のであれ
ば、誤解や間違った認識が広まるのを防ぐためにも、あえて訳しないでそのままギフテッドでいい
のでは?と思ってしまうのですが。


The Curious Life of ∫より転載)

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by giftedinfo | 2017-01-25 04:37 | What is Gifted?

ガニエのギフテッド/タレンティド区別化モデル (DMGT)

ギフテッドやタレンティドの定義や考え方も、個人や団体・機関によって様々なようでは
ありますが、私は個人的にはこちらのGagné氏の見方が一番しっくりします。



(チラッと調べてみると、日本語では”ガニエのギフテッドとタレンティドの差別化モデル”
と訳されているみたいですが、私は"differentiated"という言葉が”差別化”となっている
のにニュアンス的にやや違和感を感じてしまう為、あえて自分勝手に”区別化”としています。
苦笑)


「ギフテッド」と「タレンティド」という言葉に関しては、個人や団体(学区など)に
よって、それぞれが違った意味で定義付けされていたり、特にあえて区別せず使われて
いる場合も見られるのですが、ガニエはこの2つをはっきりと区別しています。


彼の考えによると、「ギフト」(Natural Abilities) というのはそれぞれ個人が”持っ
て生まれた資質/才能”で、「タレント」(Talent) は”それらの才能(ギフト)から体系
的に開発されたスキル・能力”と区別して見ているようです。


ガニエによる、主に遺伝的に決定されるギフト(天性の素質・才能)の領域というのが、

Natural Abilities

(精神面)

知的能力:一般的知能('g'要因)流動性、結晶性推論、言語的、数的、空間的、
  記憶、手続き的、叙述的能力
創作力、発明性(問題解決のスキル)想像力、独創性(芸術)検索の流暢性
社会的情動能力:洞察力、知覚の鋭さ(操作)、対人スキル、社交上手、機転
          影響力、説得力、雄弁さ、リーダーシップ、求愛、育児
感覚的能力:視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、固有受容感覚(目を閉じていても、
        自分の手や足の位置と、それを動かしていることがわかる感覚)

(身体面)

筋肉:力、スピード、強さ、耐久力
運動調節:スピード(反射)機敏、コーディネーション、バランス


で、以下がTalent (タレント)の分野であります。

Talent

アカデミック(言語、数学、科学、人文学、職業教育)
テクニカル(交通、建設、技能、製造、農業)
サイエンス&テクノロジー(エンジニアリング、医療、社会)
芸術 (創作、舞台、応用、ビジュアル、文学、口頭)
ソーシャル・サービス(健康、教育、コミュニティ)
経営/販売(管理、マーケティング、保護、検査)
ビジネス運営(記録、財政、流通)
ゲーム(ビデオ&カード、チェス、パズル)
スポーツ、アスレチック


そして、持って生まれた資質や能力(ギフト)を、特定の秀でたタレント(体系的に開発
されたスキル)へ移行する為のプロセスがこちらであります。


Talent Development Process

活動:アクセス、内容、形式
プログレス:段階、ペース、転機/岐路(ターニング・ポイント)
投資:時間、経費、労力


ガニエの見方によると、すべてのタレントが内部と外部の触媒(促進の働きをするもの)
の影響を受けて、学習や練習を通じて自然の能力(ギフト)から開発されているとの事
なので、この発達のプロセスがうまく行われないと、従来の才能(ギフト)がフルに開
花されない恐れもあるわけですよねぇ。

(ギフテッドのアンダーアチーブメントがこの例でしょう。)


いくらスポーツや音楽などの資質や才能を秘めていても、適切な指導やトレーニングな
しではその才能を完全に発達させることはできないでしょうしね。



それと同時に、いくら長時間のトレーニングや練習をしても、ギフトの部分が欠けている
(元々の資質や才能が備わっていない)と、ギフテッドの個人が達成するのと同じレベル
のタレントには発達できないとの見方で、これは私もずっと昔からそう感じてたので、この
部分を読んで頷けました。


(運動能力全般に欠ける∫が、いくら優秀なコーチから指導やトレーニングを受け、莫大
な時間を練習に費やしたとしても、優秀なアスレートやスポーツ選手になれるとは考えら
れませんので。苦笑)


(だから私には「10,000時間の法則」の概念があまりにもシンプリスティクに思え、
すんなりと”はい、そうですか。”と納得できないのであります。)


話を元に戻しますが、その発達のプロセスに影響する触媒というのが、

Intrapersonal Catalysts (個人内的触媒)

学習プロセスにポジティブにもネガティブにも影響を与える個人の特徴が、

身体的特徴:外見、障害、健康
精神的特徴:気質、性格、回復力

そしてこちらが目標管理の要因

認識:(自他共の長所や弱点の認識)
モチベーション:(価値観、ニーズ、興味関心、情熱)
意志:自主性、努力、根気


Environmental Catalysts(環境的触媒)

タレントの発展に影響する環境的要因

・環境、境遇:(物理的、文化的、社会、家庭的)
・人:(両親、家族、仲間、教師、メンター)
・設備:エンリッチメント(カリキュラム、教授法、(学習ペース)
    管理上(別クラス方式、能力別クラス、飛び級など)

chance

個人内的/環境的触媒と、自然の能力(ギフト)に影響を与える要因。

個人がどの外的環境に、どういった個人的特徴を持って生まれてくるか(遺伝的要因
に大いに関係する)はチャンス(偶然、好機)による。

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こうやって図で見てみるとわかりやすいですね。


個人の持って生まれた素質、才能が”タレント”に発展する為には、個人の置かれた
環境や状況、そして本人の気質や性格などがそれぞれ複雑に相互的に影響し合って
いるという感じで、それを考えると、ある子供には効果的な活動やプログラムも、
別の子供には効果が見られなかったり、それどころかタレントの開発の分野のみ
ならず、子供の感情面、精神面でネガティブな影響を与えたりして、”逆効果”にな
ったりする事もあるのではないかなんて思ったりします。


例えば、ある子にとっては「飛び級」、「複数学年飛び級」が効果的であるかも
しれませんが、別の子にとっては気質、性格的にそう言った環境があってなくて、
精神的に辛い思いをし、学業にも悪影響を与えたりなど。


ギフテッドの子の能力を最大に伸ばすには、これら個々の「個人内的触媒」と
「環境的触媒」の要因に目を向け、それぞれの要素がそれぞれユニークな子供に
効果的に作用しているかを常にチェックして見極めながら、そうでない場合は
その都度、子供に効果的であるように微調整をしていきながら、この「発達の
プロセス」のサポートをしてあげるべきではないかと思いました。


最後にこのトピックについての動画も見つけたので、ついでにアップしておきます。




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by giftedinfo | 2016-04-18 05:23 | What is Gifted?

ギフテッドはアカデミックな部分だけではない

私はこのブログでよくあーちゃんのアカデミックな分野についての活動や、数学に関する
アチーブメントなども記事に書いていて、ギフテッドのことについてあまり詳しくない
方がそういった記事を読むと、「ギフテッド=学業成績が優秀」と言った限られた印象
を持ってしまうのではないかと言う懸念もあります。


確かに多くのギフテッドの子がアカデミックな分野で突出した才能を持ち、数々の素晴
らしい業績を収めているのも確かではありますが、でもそういった部分(知的能力)は
ギフテッドであることの唯一の条件(exclusive) ではなく、それらはあくまでも数々ある
ギフテッドの特徴の”一部”にすぎないと言う事で、彼らのこういった部分のみが強調さ
れてとりあげられてしまうと、世間の間で「ギフテッド」について間違った認識が広がる
恐れがあるというのも充分認識しています。


このブログを長年読んで下さっている読者の方達にはもうわかって頂いている事だと
思いますが、たまに寄って下さってるカジュアル読者の方や、最近になってこのブログ
を訪問して下さった方などにギフテッドについて誤解をしてもらいたくないので、時折
こうして何度か繰り返し、ギフテッドについての概念をリマインドして行きたいなと
思っています。


ただ、うちの子の場合はかなり極端に限られたケースで、興味のある分野が学術的な
分野である為、(スポーツや音楽、芸術、リーダーシップ関係の分野には全く興味を
示さないし、また能力もないみたい。苦笑)このブログではどうしてもそういった
方面の話題やアチーブメントについての話になってしまう事が多いんですよねぇ。


一応、小さい頃からサッカーや空手、水泳などを習わしたり、楽器類(キーボードや
フルート)などにも挑戦させたり、コンサートやミュージアム、様々なパフォーマンス
などを鑑賞しに連れて行ったりしましたが、どれも数学やプログラミング関係のような
”情熱的”な関心には繋がらず、自然淘汰の道を辿ったと言う感じですねぇ。


(皮肉にも私自身が大嫌いだったので、算数や数学関連の活動はあえてこちらから導入
したような覚えはなかったのですが、本人はまだ言葉もしゃべらない赤ちゃんの頃から
すでにそういった分野に鋭い関心を示していて、”どれだけ親が導入しリードしようと
しても、結局子供が自ら関心を示し、自発的に自らが方向を決めて進んで行く分野を
応援、サポートしていってあげる事が大切なんだなぁ”と思いました。)


あーちゃんが興味を示す”芸術的要素の含まれる活動”を強いてあげるならば、昔はどち
らかと言うとあまり好き(得意)な方ではなかったけど、今では数学と同じくらいに
情熱を注いでいる”ライティング”でしょうか?


あーちゃんにとって小説や詩を書く事は、自らの感情やクリエイティブニーズを表現
する為の、必要不可欠なアウトレットになっているようです。


まぁ、それにしてもギフテッドの中でもこれだけ興味関心や才能が”限られた”ケースも
結構珍しいのではないでしょうか。


あーちゃんは基本的にアカデミックな分野において興味関心を示し、そして親バカと
言われるかもしれませんが、客観的にみてもある程度それなりのアチーブメントも達成
している”Academically Gifted"の層に属するので、このブログの記事もついついそう
いった話題や報告が中心になってしまいますが、でも再度言いますが、ギフテッドと
いうのはアカデミックに限らず、ありとあらゆる分野(スポーツ、芸術、音楽、その他)
において突出した才能(ポテンシャル)を持つ人の事を言い、学業成績やアチーブメント
は単なる”1つの側面”に過ぎないのです。


ギフテッドの人達と言うのは能力的な分野以外においても(精神的、感情的、感覚的
など)一般とは異なる、(又は”強調された”リッチでビビッドな)内面の世界を持って
いて、そういった本質的な部分も含めた、総括的な特性こそが「ギフテッド」なんだ
と思います。


私は日々、未だにあーちゃんの学業成績や知的能力において感心させられる事も少な
くないのですが、でもやっぱり一番感心してしまう点は、あーちゃんの(自閉症と
診断されたわりには驚くほど高い)人の気持ちを察して思いやる心や正義や公平を
追求しそれを実行しようとする精神、物事を深く考察し、完璧に違ったユニークな
視点から見る事の出来る能力や洞察力、常に”what if?"と推測する事を楽しみ、
そして大人でも考えつかないような斬新なアイデアを考案したり、解決案を生み出し
たりする能力であります。


こういった物事に関しての奥深い考察力や洞察力、分析力はしばしば学校の英語の
ライティングの課題にても明らかに観察できるようで、あーちゃんは英語の先生から
いつもとても高い評価を得ているようで、(課題を提出する度にとても丁寧に分析
したフィードバックが返って来る)それらが自信にもつながっているみたいです。



だからあーちゃんと話をするのはそこら辺のバカな大人達と話をするより面白いし、
今まで気がつかなかった事に気がついたり、色々と考えさせられる事もいっぱいです。

(時にはあまりにも哲学的な深い話題になり、色々と考えず過ぎて気持ちが沈みこ
んでしまい、こちらにもそれが感染して私自身が落ち込みそうになる事もありますが
汗。)


私はあーちゃんのそういう部分にこそ、深く”giftedness"を感じるのであります。


こういうクオリティこそがギフテッドならではの素晴らしい部分で、親や教育者は
知的や教育面だけではなく、彼らのこういった部分に大いに価値を見いだしてあげ、
必要に応じて心のケアやサポートをして言ってあげる事が大切ではないかと思います。



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by giftedinfo | 2014-12-08 14:48 | What is Gifted?

どっちの言い分もわかる

少し前に出回ったKhan Academyの創立者、 Salman Khanによる記事に対して
Gifted Identity Projectという機関が発表した声明に目がとまったので、
ここで両方の記事のリンクを記録しておきたいと思います。

まず、こちらがSalman Khanによる記事です。




そしてこちらがその記事に対するGifted Identity Projectの反応であります。




Well intended headlines sometimes harm... Recently, an article was
widely distributed by the Khan Academy, highlighting the positive
impact that a growth mindset has on learning. While there can be little
doubt that possessing a growth mindset makes a difference in a student’s
motivation and learning, like many articles about the subject of mindset,
this one also contained wording that over- generalized and extrapolated
on the growth mindset study. Sadly, the common belief of this mis-information
has had a negative impact on the gifted population. The headline, article,
and accompanying short video support a cultural belief that:

1) everybody is born with identical intellectual potential, and that you
  “get smart” by what you learn, thereby equating intelligence with
  knowledge and skill and

2) telling a child they are intelligent is harmful.

Confusing intelligence with knowledge or achievement is to deny what
giftedness really is. Giftedness permeates every aspect of an individual’s
being. Being gifted is innate and as such, is a part of who a person is,
not what a person does or achieves. In fact, many gifted individuals go
through life unidentified because their giftedness is not exhibited according
to society’s perception of what it should look like. Further, because of the
intensity of that internal experience, gifted individuals often feel different
than others from a very early age. Without an explanation as to why they
feel different, many gifted people grow up thinking that there is something
wrong with them. Psychologists that work with this population usually
encourage parents to have a conversation with their children about their
giftedness so that they can grow up with a healthy self- identity. When
we tell natural athletes that they are good at sports, they try harder. When
we tell musicians they are good, they work harder. It is similarly o.k. to tell
your gifted child that they indeed have a brain that works differently than
others, but even though they are intelligent, learning to work hard will help
them to have a fulfilling life.

ONWARD !!!

If you agree, please share. As a community we need to speak out.



の原理も理解出来るし、”学習”に関しては効果的なコンセプトだと思うのですが、
でも逆に「誰しもが生まれた時は平等の「知的ポテンシャル」と言うものを持
っていて、誰でも学習や勉強をすれさえすれば”賢くなる”、いう概念を強調し過
ぎてしまうと、(一般層にとってはベネフィットとなるとは思いますが)もしか
したらある一定のギフテッドの層の子達にとっては、自らの特性が認められない
(又は否定された)かのように受け取り、精神的にネガティブな影響を与えて
しまう恐れがあるかもしれませんね。


Gifted Identity Projectの文章の中の、緑色の文章は私が個人的に賛同する
部分で、これまでまわりに数多くの「人並み外れた頭脳や才能の持ち主」を実際
目撃して来た私としては、根性(grit)やマインドセット、練習/学習時間といった
要因だけでは簡単に説明出来ない、何やらミステリアスな”要因”の存在を疑わず
にいられず、”everybody is born with identical intellectual potential,”という
見方に同意できなんですよねぇ。


私はあーちゃんにも、本人が周りと比較し自分の特性に気がつき始めた頃から
あえてギフテッドという言葉や実際のIQ数値などを持ち出す事なく本人の”脳の
特性”を説明していますし、実際、あーちゃん自身も日常生活や学校生活の中で
「自分の脳は一般よりも学習に関して効果的に作動(機能)する」というのを
強く実感しているようで、それに、最近ちまたで崇められている、根性やら根気、
努力、姿勢や態度、(マインドセット)学習に費やす時間や技巧などの要素が
プラスされ、まさに「鬼に金棒」的な実績やアチーブメントも達する事ができる
という事を認識しているようです。


だからどちらの言い分もわかりますし、どちらもそれぞれ見方によっては正論
ではないかと思うのですが、要は自分の子の特質に応じて、親がその子にとって
心身、知的成長に最適な概念やセオリー、実践法を応用して行けばいいんでは
ないかと思います。


ちなみにうちの場合はあーちゃんの知的ポテンシャルは大いに認め、尚且つ
「しなやかマインドセット」のコンセプトを適用しています。



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by giftedinfo | 2014-09-07 12:35 | What is Gifted?

The "G" Word

ギフテッドに関するありとあらゆるトピックの情報が満載されたサイト、
Hoagies' Gifted Education Pageに、今回新しくBlog Hop
と言うページが加わったようです。


What's a Blog Hop?

It's a chance for bloggers to get together and talk about a
specific topic, and a chance for readers to hop around from
blog to blog, getting different perspectives on that topic.



このBlog Hopというページ、まぁ要するにギフテッドに関する課題に
ついて書いているブロガーさん達が集まり、ある一定のトピックについて
語り合ったり、又、読者にとってはそこから色々なブログを訪れたりして、
ある一定のトピックについて違ったパースペクティブ(視点)を得たり
する事ができたりする、いわゆる”集まりの場”のような存在で、何だか
少しだけですが、にほんブログ村やその他のランキングサイトの人気
ブログランキングのページを思いだしてしまいました。


ブログの課題は月ごとに変るみたいで、今月は「The "G" Word」
題し、”ギフテッド”という言葉(呼び方、ラベル、定義)に対する数々
のブロガーさん達それぞれの見方や感じ方、考え方を綴ったブログの
記事がリストされています。






この”G Word"という表現、最近私自身もよく耳にする言葉で、ギフテッド
の認識やギフテッド教育に関しては先進国と言われているここアメリカ
でさえ、"Gifted"についての概念や、"Gifted"という言葉自体に強い
反感を示す人達も決して少なくなく、"Gifted"という表現が”G word"
と、”F word”と同じ感覚で使われているというのが何やら何ともやる
せない気持になりますが。


”ギフテッド”という言葉から連想する、ある一定の概念や印象などの為、
(多くの場合が正しい知識、情報の認識不足や、主観的で歪んだ見方に
よって築き上げられたものだと思いますが。)”ギフテッド”と言う表現
(言葉)を否定したり、また、中には”ギフテッド”の存在そのものに疑惑
を抱いたり否定する人もいるようですが、このページに取り上げられた
数々のブログの記事を読むと、そういった人達もまた新たな視点や見方
などを発見し、自らも違った視点でギフテッドと言う概念や、ギフテッド
の人達を見る事が出来るようになるかもしれませんね。



私もいくつかの記事を読みましたが、うんうん、と激しく同意するもの
も多く、出来るだけたくさんの人達にこういったブロガーさんの声を
聞いて欲しいなと思いました。

(英語のブログなのが残念です。)


私が特に共感したブログが「A Voracious Mind」というブログの
「 Gifted is Not Elitist」という記事で、


”You can call it whatever you want but it doesn't change
what gifted is and what gifted isn't. Gifted is a neurological
condition that permeates cultural, ethnic and socio-economic
boundaries and has nothing to do with privilege or elitism.
Those of us in the gifted world understand exactly what
gifted means. We are here to support and educate gifted
families on this unique and complex path."


という部分に拍手を送りたくなりました。038.gif


ギフテッドに関して興味のある方、(&英語でも気にしない方)この
Blog Hopのページをチェックしてみて下さい!

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by giftedinfo | 2014-05-04 20:17 | What is Gifted?

しつこいようですが、もう一つだけ

私は知能というものは、知能検査の数値が示す「一つの指標」といったごく
限られたものではなく、それらだけでは単純に測りきれない複数の分野
での能力を含むものだと思っています。


それゆえ私の知能に対する見方は、ハワード・ガードナーのTheory
of Multiple Intelligence「多重知能理論」に近いものと言えます。



もちろんIQテストは個人のある一定の分野の能力や認知パターンなど
を認識し、療育や支援、そして学習環境の設定・調節などの為の参考
データとしてとても参考になるツールだと思っています。


ただ、知能検査で測定出来る分野と言うのは、私達の複数の知能の中の
「ある一定の分野」に過ぎず、又、その結果(数値)自体も測定時の状況
や個人のコンディション、そしてその他様々な要因が影響される事もある
為、「リミット」もあるのも確かなので、それらの数値が「絶対的」
とも思っていません。



だから私の頭の中には”知能指数=個人の総合の知的能力”という方式が
存在しませんし、こういった極端な見方は知能検査で測定出来る以外の
分野の才能(音楽や芸術、リーダーシップなど)を見落としたりする事
にもなりかねない為、才能開発(ギフテッド教育)を目的したプログラム
などの選考基準としてこれらの数値(又はその他、学力テストなどの達成
結果)のみが判断の対象になる事に対してもかなり抵抗があります。


この事から私が「高IQ・学業成績優秀である事のみがギフテッドである」
といった考えをもっていないという事を示していますし、自分の子供の
得意分野(アカデミック)以外の”色々なタイプのギフテッド”の存在も
充分認識しているという事で、そういった分野について記事を書かない
からと言って私がそういったタイプのギフテッドの存在や定義を否定し
ているとかいったわけではないのです。


アートや音楽、スポーツ、その他アカデミックな分野以外には関心を示
さない(そして多分才能もない。笑)あーちゃんを子供に持つ私としては、
そういった分野の才能開発に関しては知識も情報も経験もない為、自分
のブログの記事に書いていないだけであって、それイコール自分の子供
のような子だけがギフテッドであると主張しているわけではありません。


その辺、何やら勘違いしている人もいるようなので、そこのところは
ここではっきりと伝えておきたいと思いました。


そしてここでもう一つ言わせて頂きたいのですが、私の記事や考え方、
見方に対して異論がある場合は、他のブログやブロガーさん達に対し
て向けるのではなく、直接私のところへそれらを向けるようにお願い
します。


明らかに反論にもなっていない誹謗中傷の類い以外はきちんと私なり
にそれらに対して説明なり、意見を言わさせて頂きますので。


(ただの誹謗中傷などは私の判断でコメントを削除させていただく事
になると思いますが。)


そしてまたここでギフテッドの定義やら認定の方法やらと議論を蒸しかえ
すつもりはないのですが、一言どうしても言っておきたかった事として、
私は”ギフテッドとはこういうもので、その認定法がこうである”といった
主張などした覚えはなく、ギフテッドの定義なんてものはいわゆる「専門家」
と呼ばれているもの人達の間でもそれぞれ違っているし、学区やギフテッド
支援団体などもそれぞれの「定義」や受け入れ基準があるでしょうから、
「アメリカではこういうのがギフテッド」だという一致した定義は存在しな
いでしょうし、私の知るところでは”ギフテッド”という正式な(医学的)
診断もありません。


だからIQ数値や学力検査、アチーブメントなどで「ギフテッド」であると
いう事が認定されている(定義付けられる)のではなく、それらは特定の
機関や学区のギフテッドプログラムの選考の基準であるというだけの事で、
しつこいようですが、それらの数値や偏差値(パーセンタイル)のみで
ギフテッドかどうかが決まるというわけではないんです。


ギフテッドという神経学的に特殊な層は、これらの数値だけで定義付け
されるものではなく、それはあくまでもギフテッドである事の特徴の一部
に過ぎず、彼らにはそれ以外の分野(精神面、感情面、神経系など)にお
いて独特な特徴を重ねもっているのです。


(そして全てのギフテッドがIQや学力などといった認知的特徴が顕著だと
いうわけではないでしょう。空間的能力や音楽的能力、対人的能力など
に優れたギフテッドの人達は、IQテストなどとは又違った面でその才能
を表現するでしょうし。)



だから最近のアメリカのギフテッドプログラム選考基準としても、ほと
んどの学区がこういった、IQテストと学力・成績結果のみで判断すると
いった形態ではなくなっていると思います。


うちの学区もギフテッドプログラムの選抜の要因として、IQや学業的な
アチーブメントなどといったcognitive characteristics(知的特徴)
だけでなく、その子の精神面や感情面など、ギフテッドならではに見
られるaffective traits(情緒の特徴)も考慮されています。



そしてアメリカでもギフテッドの専門家やサイコロジストなどの間では、
IQテストやアチーブメントテストなどのquantitative assessmentの
他に、(それに加え)インタビューや行動観察、その他の方法で個人
の内面的(精神的)なクォリティの部分を探り、個人の全体像を測り
見る、Qualitative Assessment ( Annemarie Roeper Methodが
有名ですね。)を適用している場合も多く、ギフテッドの判定(認識)
においてはIQや成績結果だけでなく、その他のギフテッドならではの
特徴を見ているのです。


私が強調したかった点と言うのは、「ギフテッドというのはこういう
ものだ!」と言った定義を唱えたのではなく、「世の中には一般に
ギフテッドと呼ばれている、明らかに標準とは違った特殊な脳の層が
いて、その特殊性を認識する事が彼らのあらゆるニーズを満たす為に
大切である。」という事を言いたかっただけであります。


私にしてみれば、親が自分の子がそういった特殊な層に当てはまると
判断して「うちの子はギフテッド」と思って育てる事は素晴らしい事
だと思います。


実際、私自身、あーちゃんが3歳で自閉症と診断されて、その以前から
ずっとあーちゃんには何か特別な才能があると信じていたけれど、
あーちゃんの知能検査をしたサイコロジストにそういった面も言って
みたものの、”専門家”達は皆次々と私に、「そういう突出した部分は
自閉症によく見られるものです。そのうち消えると思いますよ。」と
言って軽く鼻であしらわったんですが私自身は(この子は天才かも?)
という前向きな気持で育てて来ましたから。(苦笑)


だからそういった部分を言っているのではなく、ただ私としては、
ギフテッドといった特別な概念など存在せず、子供は皆どの子も
ギフテッドなんだ、といった考えが世の中に浸透していき、実際
あらゆる面で課題を抱えているギフテッドの子達のニーズが満たされ
ない事を懸念したのです。


ただ、それだけなんです。

だから皆さん、自分の子供が、(う〜ん、他の子達とちょっと違うぞ?
この子、ひょっとしてギフテッドかも?)と思ったらそれは自分の親
としての直感にまかせて、お子さんをギフテッドだと思って才能開花の
サポートをしていけばいいんです。


国を問わず、「ギフテッド」と呼ばれている層の子(人達)は存在する
のだから、自分の子供がそれに当てはまると感じたら、ギフテッドと
見なしてその子にとって為になる子育てをしていけばいいのです。


日本だけじゃなく、アメリカだって(ギフテッドプログラムの審査の為
といった特別な例を除き)知能検査を受けるきっかけとなるのは普通、
発達障害やその他の障害を疑われて、、、って場合が多いですし、その
際でIQが高く出たとしても、スクールサイコロジストからその場で、
「お宅のお子さんはギフテッドですよ!」というように自動的に判定
などされる事など少ないと思うのです。

(多くのスクールサイコロジストは知能検査では障害の有無を見極める
事に重点をおいているので、ギフテッドであるかどうかといった部分
などは見てないでしょうし。)



長くなってしまいましたが、まぁ、結局何が言いたかったかと言えば、
私がギフテッドというものをIQや学力テストなどの結果やアチーブメント
で定義付けをしているのではない! そしてアメリカでもギフテッド
プログラムの参加資格はこういった数値やアチーブメントだけでなく、
様々な要因が考慮されている、そしてそれらの基準が必ずしもギフテッド
である事と同様というわけではない、という事であります。


(学区によっては学力テストや成績、素行や態度などが主な基準と
なっていると、その基準に満たさないアンダーアチーバーのギフテッド
の子がプログラムからもれてしまうケースだって結構あるでしょうから。
そして私はそういった部分に対しても酷く違和感を感じているのですが、
こういった課題は今はギフテッドプログラムを実施しているアメリカに
おいての問題ですので、あえてこのブログでもあまりとりあげてません。)



だから私がギフテッドの記事やアカデミックな面について書いている
時は、”すべてのタイプのギフテッド”について述べているわけではなく、
”ただ単にある一定のタイプのギフテッド(学術的ギフテッド)について
言っているという捉え方をして頂けるとありがたいです。


長々とまとまりのない文章となってしまいましたが、ちょっと気になった
もんで、私の思いを吐き出させてもらいました。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


このトピック(ギフテッドの定義)について書くのはこれで最後にします。


これからは皆さんにとって参考になる情報などを発信して行きたいと思
っています。

私は皆さんの考え方に影響を与えようとか、思考をある一定の方向へ傾け
ようなどといった意図は全くなく、ただギフテッド関連の情報源の少ない
現在の日本で、こんな情報もあるんですよ、と情報のおすそ分けをして、
それらが皆さんの判断や決断の参考やお役に立てればいいなと思っている
だけですので。

様々な情報を目の前にして、それらを判断するのはあくまでも皆さん
自身なのですから

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by giftedinfo | 2014-02-15 20:03 | What is Gifted?

私にとってギフテッドとは(Part 2)

少し前のこの記事、「私にとってギフテッドとは」を自分自身で改めて読んで
いたら、何やら胸の中がモヤモヤとして、消化不良を起こしてしまっている
ような気持になり、色々と考えた末、この話題に関しての私自身の率直な想い
を追加する事にしました。

前の記事で私は、

”もちろんこういった実用的な手段意外の面で考えると、私自身、ギフテッド
の定義付けやラベルなんかどうでもいいと思っています。”


と書いてますが、自分ではその時は気がつかなかったけど、これ、ウソです。


やっぱり、”どうでもいい”なんか思っていません!


前の記事でも

”ただ、ギフテッドの子を支援して行く上で、やはり私は「ギフテッドとは
何か?」
と言った根本的なアイデアを把握しておく事により、その支援も
効果的にできると思っています。”

と書きましたが、この「ギフテッドとは何か?」といった根本的なアイデア
(ギフテッドの定義)を把握しておくのは、ギフテッドの支援に効果的どこ
ろか、「必要不可欠な要素」だと思っています。


そして、「ギフテッド」を定義する際、個人的には、

「全ての子供に才能が秘められている、だから子供は皆どの子もギフテッド」

と言った考え方に対してもの凄く違和感を感じてしまうのです。


もちろん、私自身、子供それぞれ違った才能が秘めていて、その才能をフル
開花してしていってあげる事に対して、100%同意します。

でもそれは子育てをするもの誰しもに当てはまる事で、その事とギフテッド
である事や、ギフテッドの子供達が直面する社会面、感情面、アカデミック
な面、その他もろもろの課題とは又別件だと思うのです。


ギフテッドの子達は”明らかに”、一般の子達とは様々な面において何らかの
違いが見られ、学校や集団活動の場で”浮いている子”というのは、それは
それなりに何らかの理由があるからであって、その理由も色々とは思います
が、”子供はみんなギフテッド”いう前提だとすると、その”浮いている原因
を別の方向に探し求める事になり、支援のターゲットを定め難くなってしま
うのでないかと懸念してしまうのです。


(その別の方向と言うのが大抵の場合、「自閉症」とか「ADHD」などの
発達障害や、その他情緒障害などの精神疾患の分野だったりしますし。)


ちょっと回りくどい言い方になりましたが、まぁ要するに、子供が他の子
とちょっと違うと感じている親にとっては、(子供はみんなギフテッド”なん
だったら、その中でかなり”浮いている”うちの子はじゃぁ、何?)と思って
しまうでしょうし、子供自身にしても、(皆と違う僕/私はどこかに異常が
あるのかも?)などと言った考えを抱きかねないと思うのです。


だからと言って私は、全ての子供の才能発見、才能開発の支援を否定して
いるわけではありません。


親が自分で(この子はギフテッドだ)と判断して、その子の才能開花に力
を入れる事は素晴らしい事だと思っていますし、もちろん子供にとっても
有益である事は間違いありません。


ただ私がここで気にかかるのは、個人の意識としてではなく、大衆意識と
しての「ギフテッドの概念」であり、前にも書きましたように、私の見方
としては、ギフテッドというのは特殊な脳を持って生まれた特殊な人口の
人達で、明らかに一般とは異なり、彼らには彼らなりの特殊なニーズが
る為、彼らの”特殊性”が認識されない場合、早期介入や支援の機会を失っ
しまう事にもなりかねないと思うのです。


まぁ、もちろん、こういった見方も、「結局それも、あなた自身の個人的
な見方に過ぎないじゃない。」と言われてしまえばそれはそうなんですが。


それでも私のブログの読者の方達には、私のギフテッドの定義についての
見方をはっきりと伝えておきたかったというのもありますし、ギフテッド
関しての情報を調べ始めたばかりの方達に、こういう見方もあるという
のを知った上で、「ギフテッドとは?」と言うのを自分なりに考察しても
らいたかったわけであります。


現在、我が子の特質や行動などを謎に思いながらも、子供が困っている、
又は苦しんでいるのを見て途方に暮れている親達も少なくないのではない
かと思います。


正式なギフテッド教育がない日本では、「ギフテッド」という概念を聞いた
事もない親達も多いでしょうし、情報もなかなか手に入り難いと思います。


だから私としては、そんな中で、なるべく少しでもこちらアメリカで発信
されているギフテッドの情報を皆さんにも紹介して、(ギフテッドとは何
か?といったギフテッドの定義についても含む)それらの情報の数々をもと
に、自らの概念を形付ながら、これからの子供の支援の参考にしてもらえ
たらいいなと言う気持なのであります。


というわけで最後に、又もや私が激しく同意する、「ギフテッドとは何か?」
を説明した文章を載せたいと思います。


まず、 The Columbus Groupギフテッドの定義:

“Giftedness is asynchronous development in which advanced
cognitive abilities and heightened intensity combine to create
inner experiences and awareness that are qualitatively different
from the norm. This asynchrony increases with higher intellectual
capacity. The uniqueness of the gifted renders them particularly
vulnerable and requires modifications in parenting, teaching,
and counseling in order for them to develop optimally.”


そしてこちらが Stephanie Tolanと言う、子供の本の著者による
ギフテッドについての見方を表している文です。


describes how, no matter how we come at it, we inevitably use
the externals, performance and achievement, to identify giftedness
and to measure it. We then tend to go on to use these external
measurements to define the child, so that achievement becomes
giftedness. However, she maintains that giftedness is an internal
reality and that achievement is merely an expression of it.
“Whether or not it finds expression in achievement or unusual
performance, the internal difference remains… When we focus
only on what gifted children can do rather than on who they are,
we ignore vital aspects of their developing selves and risk stunting
their growth and muddying or distorting their sense of themselves
and their worth”.


これも個人的に、I couldn't agree more.045.gif であります。

以上、長くなってしまいましたが、オリジナルの記事の追記とさせて
頂きました。

あぁぁ〜、これで消化不良が治まりました。

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by giftedinfo | 2013-11-09 19:14 | What is Gifted?

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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