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ギフテッドのアイデンティティ形成モデル

私達が、自分は何者で、人生で何をなすべきなのか、そして社会の中において
自分の所属する場や位置とは何なんだろうか?などといった、”自らが自分に
対して抱く概念”
セルフ・アイデンティティ/自己同一性を発見する事は、
時には長く苦しいプロセスとなるかもしれません。


得にギフテッドの人達にとっては、このプロセスは更に困難で長期に及ぶ場合
が多く、中には一生かけてのタスクとなる場合もあるでしょう。


ギフテッドの人達は早くから、”自分は人と違っている””なぜか周りにうまく
フィトせず、浮いた感じがする”
などと言った違和感を感じてしまうのだけど、
その原因がいまいちはっきりと理解できない事から、(ギフテッドという概念
の認識がない為)”自分には何らかの問題や欠陥があるのでは?”と思い込んで
しまう事も少なくなく、それらが歪んだ自己のイメージやセルフ・コンセプト
(自己概念)を抱いてしまう原因ともなり得るようですね。


その為か、ギフテッドの人達の間には”鬱”で悩む人も結構いるみたいです。


自らのギフトを認識し、充分に発達した”自己のアイデンティティ”を獲得する
事は、ギフテッドの個人の”自己発展”の為には極めて重要な事であり、その為
ギフテッドの子供達がそう言った歪んだ、もしくは間違った自己概念を抱かない
ようにするには、彼らが感じている違和感や他人との違いは、決して彼らに問題
や欠陥があるからではない、
と言う事を早くから伝えてあげる事が大切だという
事であります。


多くのギフテッドの人達が、ギフテッドであるというのはどういう意味なのか、
そして個人の可能性をどう発達させて行けば良いのか?などと言った思いに日々
色々と疑問を抱いたり、悩んだりしているケースも多いとは思いますが、こう
いった分野(自己のアイデンティティ形成の発達)に詳しい教育者や専門家に
よるカウンセリングなどの援助や支援が、健全な自己概念、アイデンティティ
を形成するのにとても効果的なようですね。



その際に利用されているのが、ギフテッドのカウンセラーである、
Andrew S. Mahoneyによって開発された”The Gifted Identity
Formation Model”
(ギフテッドアイデンティティ形成モデル)と言う
マトリックス式モデルのようです。


The Gifted Identity Formation Modelに関しての詳しくは、
 こちらのリンクをご覧下さい。)
      ↓
「Counseling the Gifted: The Gifted Identity Formation Model」


このモデルはギフテッド当人にとっては、ギフテッドであるという事がいかに
あらゆる物事や、自分自身に対しての見方に影響しているかを探り、自分自身
の理解を深めて行くのに役立ちますし、カウンセラーにとっては、これらの
情報は個人にとって適切で的を得た効果的なカウンセリングを提供するのに
非常に役に立ちます。


そしてもちろん、親にとってもギフテッドの子供の認知や思考の傾向を伺う
事ができ、日頃の対処の参考になりますね。


Andrew S. Mahoneyによりますと、ギフテッドの定義付けも難しいけども、
”アイデンティティ”というのもこれ又定義するのが困難で、”アイデンティティ
の形成”
とは、まぁ基本的には”自分は一体何であるのだろうか?”という疑問
に答えようとする、一生涯かけてのプロセスであり、私達は常にこの疑問を
問い続け、時には今まで見えなかった”別の自分”さえ発見したりと、”自己の
アイデンティティ”というものは常に変動し続けるもののようですねぇ。


う〜ん。 これ、わかるような気がします。


私自身、これまでの人生を振り返ってみても、若い頃に感じた”自分自身”と
いうものが、今のそれとは随分違っていたりするのに気がつき、どっちが本当
の自分なのか? それともどちらも実際の自分ではなく、自分自身、未だに
本来の自分が理解出来てないのだろうか? など考えていたらわけがわからなく
なる時があります。


まだまだ、まわりの様々な環境や経験などによって、自分自身がシェイプされて
いってる過程で、自己の概念やアイデンティティも流動的な状態なんでしょうかねぇ。


もちろん、ここでは青年期に形成された、”基本的なアイデンティティ”の事
を言っているのだと思いますが。


Andrew のモデルは”アイデンティティの形成”の概念に基づいていて、

それらは、ざっと言うと、


・アイデンティティは同時に内省や反映、観察する事によって発達する。

・アイデンティティは全てのレベルの精神的機能によって行われる。

・個人が自己を判断するのは、自分自身をどう見ているか、他人が自分に
 対してどう判断していると捉えているか、そして他人との関係において
 自分自身をどう見ているかといった観点に基づいている。



ということで、自己のアイデンティティの形成には、個人の物事の”見方”
”捉え方”などといったかなり”主観性”が関わってくる感じがしますね。


だからこそ、親がある程度”客観的な意見や情報、見方”などを子供に伝える
事が、歪んだ認識が植え付けられるのを防ぐのに重要になって来ると思います。


そして、この形成モデルはこれらの4つの構成から成り立っています。

(ここでは基本的なアイデアだけごく簡単にあげておきます。)


■The Four Constructs(4つの構成)


・Validation(バリデーション、確証)

  自己、又は他人による”ギフテッド”である事の確認や認証。

  ギフテッドであるというバリデーションは、学校でのギフテッド
  プログラムなどによる鑑定や、サイコロジストの鑑識、その他、
  親や教師などによる認識、あらゆる実績や成就による自己発見、
  自己認識などによってなされる。

  
  やはり個人にとって、”自分はギフテッドである”というのを自他
  共に認証する事が、大切な第一歩のようですね。


・Affirmation(確認)

  ギフテッドの個人に対しての、まわりの援助や支援者達による
  継続的で相互関係的承認や再確認。

  子供が”ギフテッドである”というバリデーションをした後も、
  引き続き学校での学習やその他の環境での経験などを通して、
  親や先生、周りの者達が、子供の”ギフト”を何度も”再確認”
  ”再認識”してあげ、子供の”ギフテッドである”という意識を
  強化していってあげることが大切である。


・Affiliation(友好関係)
  
  アフィリエーションとは似たような性質や情熱、願望、そして能力
  を共にする者達の連合で、自らのアイデンティティを失う事なく
  社会や団体に交わる事ができている事を示す。

  
  ギフテッドのアイデンティティが最適な状態で発達して行く為には
  この団体が”ギフテッドの概念”に対して支援的である事が条件である。

  
  バリデーションやアファーメーション(再確認)では、親や教師など
  と言った権威者との関係(第一の関係)がフォーカスとなってましたが、
  ここでは友達や仲間、兄弟、同僚などといった、第二の関係が重要点
  となってきて、これらの関係は個人が両親や家族から離れ、自立心の
  育成を促進し、健全な”自己の全体像”の発達を支援するので非常に
  大切である。
   
  ギフテッドアフィリエーションは、ギフテッドの個人がそのユニークさ
  が評価され、容認される
場でもあることから、ギフテッドの子供は友達
  を作る際、自らが”ギフテットである”と言う事を否定する必要がない。
 

という事で、ギフテッドの人達にとって同じような仲間との交流の場を獲得
する事は、とても重要どころか必須ですね!


・Affinity (アフィニティ)

  ここで言うアフィニティとは、個人が感じる、自分自身と世の中や
  人生の謎を繋ぐコネクションなどの親近性の事で、ギフテッド特有の
  燃え上がる情熱やゴール、意欲、渇望なども意味する。
  
  これらは彼らの使命、そして生きて行く上での目的でもある。
  
  ギフテッドの人達の見せる凄まじい”学習欲”や強烈な興味関心、
  そしてこれらを追求する猛烈な欲望に、このアフィニティの存在
  を確認する事ができる。



尚、カウンセリングではこの4つの要素を基礎に、この他”アイデンティティ
の形成”に影響を与える12のシステムが統合され、更に詳しく分析をして
いく形態となってるみたいです。

そちらの方はカウンセリングに適用されるツールですので、ここではあえて
とりあげませんが、興味のある方はこちらのリンクで説明されています。

(マトリックスのチャートも見る事ができます。)

「The Gifted Identity Formation Model」


まぁ〜、長々と書いてしまいましたが、ここまで読んでくれた方、その忍耐力
を大いに評価します! 049.gif


というわけで、ギフテッドの人達の健全なアイデンティティ形成の為には、
やはり”自らがギフテッドである”という事を認識し、(子供の場合はあえて
”ギフテッド”という言葉を用いなくても、別の言葉でギフテッドの本質を
説明する事もできますしね。)その後も引き続き、そのギフトを大いに活かし
たり、更に伸ばしていってあげる機会を与え、常にギフテッドである事を何度
も確認、認識してあげながら子供の意識を強化していってあげ、同じような
仲間との交流の場を確保してあげ、個人の人生においての目的や、世界、人生
のミステリーなどへの繋がり、そしてギフテッドならではの特質の部分を肯定
し、サポートしていってあげるという事が大切なんですね。


こういった部分を幼い頃から考慮していれば、青年期の自己のアイデンティティ
形成時期には、自分自身に対してかなり健全なイメージや自己の概念を持つ
事ができるんではないか?と思ったりします。
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by giftedinfo | 2013-05-15 18:16 | Social/Emotional

ギフテッドの精神面のケア

私自身の経験から言わせてもらいますと、ギフテッドの子の育児は何だか超
過激なローラーコースター🎢にでも乗っているような感じです。

時にはあーちゃんの人並みはずれた能力(数学)にとてつもない驚異と喜びを
感じ、感情的に抑揚してしまったり、時にはその能力がまわりからも認められ、
親としてとてつもないくらいあーちゃんの事を誇らしげに思えたり。
(上昇


そうかと思えば時にはあーちゃんの”知的面以外のギフテッドの特徴”の数々を
対処して行くのが困難に感じ、こちらの方が精神的に参ってしまい、ど〜んと
気分が滅入ってしまったり。
下降)

あーちゃんの育児はこういうアップダウンの繰り返しが多くて、まあ決して楽
な子育てとは言えませんが、でも全体的に見ればとてもスリリングでそして
とてもユニークで貴重な体験でもある事も確かであります。


ギフテッドのニーズを考えると、知的面、学習面のニーズを満たしてあげる事は、
結果的に感情面や精神面のニーズを満たす事にもなり、それはそれでとても大切
な事だとは思うのですが、それらのニーズが即座に満たせない環境にいる場合
など(日本の公立などの学校にはギフテッド教育が存在しないので、その辺かなり
難しい。)やはり、多くのギフテッドの子達が経験しがちな”精神的、感情的な
問題”
に視点を向け、それらのケアを心がけてあげる事がとても大切ではないか
と思います。


(親としては、子供がどれだけ”優秀で学術的な成功を修めたか”というよりも、
どれだけ”一個人として幸福であるか”という方が重要ではないかと思いますし。)


というわけで、私があーちゃんを育てて行く上で個人的にも随分お世話になって
いるDavidson Institute for Talent Development のウェブサイトで、
多くのギフテッドの子達が抱える精神面での問題について、親にとってとても
参考になる記事を見つけましたので、リンクしておきます。


「Tips for Parents: Anxiety, Sensitivities and Social Struggles
 among Profoundly Gifted Kids」



(注:タイトルにある、” Profoundly Gifted Kids”というのは、デイビソンの
定義によると、通常IQ数値で言えば145以上(人口の0.1パーセンタイル)らしい
のですが、ここにある特徴は、そういった高度なレベルのギフテッドの子達だけ
でなく、MG(moderately Gifted ) やHG(highly Gifted)の子達にも見られる
特徴だと思います。)


まだインフルで頭がぼ〜とした状態ですので細かい訳などできませんが、一応
”英語だと読む気がせんわっ!”013.gifと言う方達の為に、概要だけでも書いてみる
ことにしますね。

(でも英語が出来る人はそのままリンク先にとんで下さいな。)


★ギフテッドの不安感、敏感さ、そして社会的困難に関連する特徴

・融通の利かなさ、スケジュールの必要性。
 
 ギフテッドの子の中には物事を”黒か白か”規則を ”公平か不公平か”又
 あらゆる状況において”自分のやり方以外は間違ったやり方”と言った、ごく
 極端な見方をしてしまう場合がある。 こういう子達は、この先の進路を変更
 する為には”時にはそういう事も起こる”とか、答えは状況によって変わって
 くる事もある、などといったふうに見るのが困難なようで、多くの”不安症”
 な子達は、独自の”全てはこうあるべきだ!”という固定観念が設立されて
 いて、実際がその”概念”とマッチしない場合、その現実を対処していけない
 などの困難がある。


・コントロールvsコントロールの欠如

 時折、ギフテッドの子達は「死」や「生命の意味」などと言った、自らが
 コントロール不可能な事を心配してしまう傾向にある。 こういった実在
 主義的心配は、子供が考察するには洗練され過ぎた課題であるが、ギフテッド
 の子にとってはそうでもない。こういった場合、こういう子供達はそのような
 問いに答えが見いだせない時など苦悩してしまう。 この子達は、”理解
 できない事柄”に理解を求め、”答えがない問い”を問おうとする。
 

■極度な社会的正義の必要。

 ギフテッドの子の中には、温暖効果や貧困、大量殺人などといった、社会的
 問題に対して敏感な子がいる。 こういった子達はこれらの巨大なグローバル
 な社会問題を解決しようと一生懸命なのだが、自分の行動に効果がみられない
 場合、無力だと感じてしまう。


■未来を予測

 不安感の強いギフテッドの子達は、”未来を予測する”という行動をとりがち
 なのだが、大抵の場合”とても酷く悲観的な予測”をする傾向にある。
 (物事を悪い方へ考えてしまう。)


■極度な学校嫌い

 不安感が強く、センシティブで社会的に困難を感じる生徒にとっては、学校
 環境は悪夢に等しいと言える。まず一番に、学校は圧倒的に騒がしく、そして
 とにかく刺激(いい意味ではない)に溢れている。 多くのギフテッドの子が
 この一日中絶え間ないストレスを我慢しないといけないので、帰宅すると精神
 的に”ブレイクダウン”(抑えきれずわっと崩壊)の状態になってしまう。


■完璧主義

 ギフテッドの子達は普段から多くの事に優れているので、コンテストなどで
 負けてしまった時や、”パーフェクト”だと思われない場合など特に辛よう
 である。 ほぼ全ての完璧主義者は、幾分不安症気味である。 とは言え、
 完璧主義や不安症を”病理化”してしまうのは不公平である。場合によって
 は肯定的な意味を示す。 例えば、不安感は人を優れたプロフェッショナル
 や親、そして隣人へと導く要素にもなり得る。その反面、不安感や完璧主義
 は”失敗”を恐れるがあまり、リスクを試みたり、チャレンジする事を阻止
 する恐れもある。


★効果的な解決策


1.”グレーゾーン”を認識させる支援をする。
  
 自らの思い通りの結果にならない事も起こりえるというのを予期させる。


2.結果よりもプロセスにフォーカスするよう導く。 

 ”未来を予測する事”よりも”現在”を考えることを教える。この方法に
 より、”どう感じるべきか”と批判したり分析したりする事を避け、実際
 感じている事を”私達が経験するごく普通の事だ”と受容する事を教える。
 
 自らが感じている感情を”消去”してしまうのではなく受け入れる事である。
 例えば、もし子供が試験がある事に対してナーバスになっているのであれば、
 それはごく普通の反応として受け入れ、試験の最中不安感を最低限に抑え、
 落ち着いて最善を尽くせるよう、リラクセーションテクニックを使うなどと
 いったアプローチを教える。


3.論理的なアプローチをとる。

 子供の”予測”が実現する確率を確かめさせる。例えば、もし子供が飛行機
 に乗る事に不安を感じているのであれば、(飛行機が墜落すると予測している)
 ”ではその証拠は? 飛行機が墜落する確率は? 仮に墜落したとして、その
 他の要素の確率は(無事到着したり、緊急到着したり、などなど)などの状況
 の確率などを子供に答えさせる。 このやり方だと、子供に”実際惨事が起こる
 確率は極めて低い”という事を認識させ、不安感を減少させる事ができる。
 

4.「恐怖のハイエラキー(段階制度)」を利用する。

 子供に恐怖や心配事の項目を段階にして記させ、一番低い層の項目から始め
 徐々に上の段階をターゲットに取り組ませる。

 例えば、又飛行機に関して例にするなら、もし空港に行く事が一番下の段階
 ならば、それをまずマスターさせる。 ”何が心配なの?””実際その心配
 が実現した?””空港に行った時、どう感じた?”(0-10のスケールで、全く
 心配しないから酷く心配する)”空港を去った時はどう感じた?(又もや
 スケールで表現させる)などと質問する。 空港に行ってある程度不安を
 感じなくなるまでこのプロセスを何度も続け、低レベルの項目をマスターした
 ならば、同じように徐々に上の段階にあがって行く。
 

5.コントロールできる物事と、そうでない物を認識させる。

 例えば、”地球の温暖効果はコントロール出来ないけれど、家でリサイクル
 の活動をする事はコントロール出来る”など。


6.小さなステップ

 小さな状況で不安感を克服出来れば、それを大きな状況や、それ以上に
 グローバルなスケールで派生的影響がみられる状況のサクセスへと移行
 させる事も可能である。


7.学校で安心出来る場所の確保

 学校内で、子供がグループで集まったり、リラックスしたりなど、出来るだけ
 外的刺激が最低限に抑えられた環境(場所)を確保する。 絶え間ないストレス
 から解放される場所を見つける事はとても大切である。

(ちなみにあーちゃんの学校内の”セイフプレイス”は図書館であります。
図書館はいつも静かで、大好きな本も沢山あると言う事で、ランチ後の休み時間
や、放課後などよく行くそうです。)


8.徐々に変化に慣れて行く。

 「失敗」を対処するのも大きな人生のレッスンである。親としては子供が失敗
 に対して”この世の終わり”とも思っている事に対して、大袈裟だと感じるかも
 しれないが、子供にとってはまさに大事であり、そんな時に子供と感情について
 話をしようとしてもあまり効果的でないので、とりあえず子供が落ち着くまで
 待つのが賢明でしょう。 

 その際は、”〇〇が起こった時、どう思った? 今はどう感じる?”などと、
 思想(思考)を感情と行動に繋ぎつけるようと試みる。 例えば子供が失敗
 した時に自らの事をよく思っていない(自己に対して批判的)という事を悟ら
 せるヘルプをし、でも失敗した時でもポジティヴな対処法の思考を発達させれば、
(例えば”今回は優勝できなかったけど、とにかくベストを尽くした。次の大会
 の前にはもっと練習するぞ”など。)気持ち的な前向きでいられる。


9.いい見本は貴重である。

親が自分自身の不安や社会面においてのチャレンジなどの体験を子供と共有
する事は、子供にとっても貴重な経験となる。


10.量より質

研究によると、人は最低でも1人心が許し合える人がいると人間として栄え
成長して行く。 友達の数は友情の質ほど重要なものではない。
(多数のカジュアルな友達より、たった1人の心を許せる友達の方が大切
という事ですね。)


11.子供のインテリジェンスを活用する。

 例えば子供が不安である事に対して論理的で知的な見方ができるのであれば、
 事実を活用する事。 子供にリラクセーションや呼吸法のテクニックの価値
 を教える。 深呼吸はとてもシンプルな方法だが、ゆっくりと深く呼吸を
 している時は心拍数も落ち、身体的にパニックアタックに陥る事も不可能と
 なるはずだ。


12.一貫性と変化の可能性への期待を育成する。

 事前にプランを立て、スケジュールを作成する。
 その際にスケジュールが変化するという可能性についても話す。


13. モチベーションについて話す。

 心配するという事について考えさせてみる。そうする事によって問題が解決
 するか? 問いに答える事ができるか? 心配する事により、どういった
 益が得られるのか? 行動を起こす動機付けとなるのか?それとも精神的に
 弱ってしまうのか? 注意を惹くのか?そうであるなら、渇望しているのは
 ”アテンション”を得る事自体なのであろうか? などといった事について
 話し合ったりする。


14.忍耐力を身につける。

 不安感や感覚過敏、社会面での困難を持つ子供の親である事は、決して
 容易な事ではありませんね。 苛立った時はその苛立ちを徐々に縮小させる
 為にも、状況から離れる事が賢明かもしれません。 ただ、感覚が敏感なの
 は”神経的な原因”によるものだということと、時とともに減少していく
 ものだというという事を頭に入れておくべきでしょう。
 

15.ソーシャルスキルを練習する場を見つける。

 興味関心をシェアするクラブやグループなどに参加する。 大規模な
 団体に参加する前に小さめのから始めると良い。 子供が楽しめる活動
 について話をし、学校やコミュニティーがベースとなっている団体を
 探してみるといいでしょう。(放課後のクラブ活動とか。)

(うちの場合は毎週2回ある放課後のハイスクール数学クラブが、あーちゃん
のソーシャルスキルの育成にすごく役にたってます。やはり同じ関心をわかち
あう仲間達の交流は、なにか特別なつながりでもある感じで。皆高校生だけど
あーちゃんに敬意を示し、Mathcountsの大会にも応援に駆けつけてくれたり。
と本当にいい仲間たちです。)


16.”友達”という概念を覆す。

 一般に子供は”age-mates”(年齢が同じ仲間)と友達になるべきだという
 考えがあるが、不均等な発達のギフテッドの子達や2Eの生徒などは、その 
 境界線を超えて”友情”という概念を考えれみる方が有利かもしれません。
 
 私達は大人になると、他人との交流を求める場合、似たような興味や関心や、
 価値観、信条を持つ人を探しますよね。 人間関係を持つ上で、自分自身を
 チャレンジし、個人として素晴らしい人格に成長し、自分自身の性格や人格
 とピッタリとマッチした相手との交流を求めます。 ギフテッドの子達に対
 してもこれと同じ事が許されるべきでしょう。 もし、子供の親友が本屋さん
 のオーナーだったとしたら、(お互いの関心が古典文学である為)それはそれ
 でいいのではないかと。 もし音楽のクラスが子供が他人とつながり合える
 場であるなら、それはそれでいいではないでしょうか。


という事で、この最後の部分はあーちゃんの”ほとんどが高校生の友達”である
と言う部分にも言える事であります。 

情熱を分かち合える同じ関心分野でつながった友情。

そういったものでつながり合える関係の方が強く結ばれている気がします。

(そしてお互いそれぞれの能力を尊重し合う姿は見ていてとても高尚なもの
といった感じであります。)


というわけで、ギフテッドの子が経験する精神面においての特徴と、そのケア
をざっとあげましたが、(なんや、結局訳してもうてるやん。015.gif)親として
こういった部分に気を配ってあげ、このように、子供自身もなにかとでこぼこ
道の多いギフテッドロードを、少しでも通りやすくしてあげたいですね。


いや〜、それにしてもちかれたびー! (;´ρ`)ぐったり

  記事とは全く関係ない写真。キューリー夫人とラジウムの話を読むあーちゃん。



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by giftedinfo | 2013-02-16 17:42 | Social/Emotional

感情性OEについて

ギフテッドと呼ばれる人達の中には、”OE– Overexcitabilities ”
(過度激動)と言って、あらゆる刺激に対して並ならぬ反応を示す
という特徴がみられる事があります。

OE(過度激動)についてはこちらのWikipediaの記事で詳しい事が
説明されています。

このOEの一つである感情性OEが強烈な場合、ギフテッドの個人は一般
の人と較べてあらゆる感情をより幅広く、より深く強烈に感じてしまう
傾向にあるのですが、ただ”強烈に感じる”という量的なものだけでなく、
刺激に対して”違った感じ方をする”と言う質的な部分が大きい為、私達
一般人とはまた違った感覚で世界を体験しているのでしょう。

Wikipediaで説明されている感情性OEの特徴として、

”感情の種類と幅が大きく「ドラマチック」な反応を示す。より楽しみ、
より悲しみ、より腹立ち、より驚き、より恐れ、より共感する。深く
感情移入し、愛着心、責任感、自省意識も非常に強い。ある程度の
人生経験を持つギフテッドには、相手の気持ちを鏡のようにリアル
タイムで読取り、共感する人もいる。”

とあり、この特徴がどんなものであるかがある程度察する事ができる
のですが、この「Emotional intensity in gifted children」という
記事にもう少し突っ込んだ説明が書かれていてたので、ここでそれに
ついてとりあげてみたいと思います。


この記事によると、感情性OEは下記のような様々な形でその特徴が
表れるようであります。


★感情の強烈さー ポジティブやネガティブな感情、(もしくは両方ともが
         入り交じっている)極端な感情、短期間の間に移り変わる
         複雑な感情、他人の感情に対して敏感、同時に笑ったり
         泣いたりなど。    


★身体的兆候ー  感情が胃が張ったり頭痛や吐き気がしたりなどと、身体的
         な症状を引き起すなど身体に反映してしまう。


★感情的抑制ー  臆病や引っ込み思案といった傾向


★優れた感情の記憶ー 感情の激しい(敏感な)子供は出来事を経験した際
           に生じた”感情”を鮮明に憶えていて、その後長い間
           たった後でもそれらの感情(多くの場合が不安感や
           恐怖感、罪悪感や自制心の損失などネガティブなもの)
           を何度も繰り返し”感じる”傾向にある。

(これ、あーちゃんにぴったり当てはまってます!)         


★死に対しての不安、憂鬱感

★他人との感情面のつながりー 他人との感情的つながり、同情心、共感
               人間関係になどに敏感、動物への愛着心、
               新しい環境への適応の困難さ、疎外感、
               対人関係にてその“深さ”など関係の質
               についての衝突に苦しむ、など”人間関係”
               においての困難

★自己に対して批判的ー   自己に対する評価や判断に厳しく、
              (feelings of inadequacy)”自分なんか
              不十分だ、ふさわしくない”といった気持ち
              や劣等感を感じる


このように全てにおいて“強烈に感じてしまう”のは、当人にしてみれば
時には不安感や疑問、恐怖を感じ、辛い思いをする事もあるでしょう。

感情性OEについての認識などないギフテッドの子達にとっては、
こういった感情を経験する事に対して自ら批判的な判断をくだしたり、
”自分は普通ではない”などと思い込んだりしてますます不安感や
劣等感、自己嫌悪などといった否定的な感情が悪化したりする事
になるかもしれません。


それゆえに、この記事ではギフテッドの子達が体験しているそれらの
感情は”ギフテッドゆえの特徴”であって、”ごく当たり前の反応なんだ”
というのを伝える事が大切だと書かれていました。

又、ギフテッドの子達にとって感情面を育成していくのに更に重要
な事は、彼らを感情を受け入れる事だと。

だからいくら”扱い難い子だ”と思っていても、子供に対しては
”あなたは神経質過ぎ!”とか”どうしてそんなに気難しい事
ばっかり言うの???”
とか言った、批判的な言葉は口にするべき
ではないんですよね。

(私自身あーちゃんに対してついこういうセリフが口にでてしまう
事があり、深く反省しています。)008.gif
  
            
              感情性OEが強烈な子だと親も疲れますが...




親としては子供のこういった感情面を軽くあしらったり批判したり
せず、子供の気持ちに耳を傾け、話し合う事が大切なんだと思います。

そして記事に書いてあったように、例え子供の考え方や感情に賛同
できずとも、決して子供を判断したり、評価やお説教をする態度では
なく、それらの感情を生産的な活動に切り替えるなどポジティブな
方向へ導いてあげる助けをしてあげるべきなんですよね。

(例えば強烈に感じる気持ちを物語や詩、音楽などクリエイティブ
な手段で表現したり、スポーツやエクササイズなどのフィジカル
な活動にエネルギーを向けたりなど。)

その際、

”Reward the process of effort and not only the outcome. ”
(結果だけでなく努力の過程を褒める)

"Emphasize strengths and don't dwell on shortcomings."
(欠点にいつまでもこだわるのではなく、長所を重要視する)

などの参考になるアドバイスが書かれていました。

ギフテッドの子達の感情の敏感さや強烈さ、情熱”を批判するのでなく
大いに評価してあげ、その感情性OEを彼らの持つ才能の更なる促進に
役立つ方向へ導いて行ってあげるべきなんだなと改めて思いました。
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by giftedinfo | 2012-07-24 17:11 | Social/Emotional

キャリア成功の秘訣はIQよりもEQ?

最近、あーちゃんのこれからの進路についてあれこれ
考えています。

私もパパも将来的にはあーちゃんは大学に進学するんだ
という方向で色々な人生プランを立ててはいます。

本人も”将来は一流大学に行って、数学とコンピューター
サイエンスを専攻したい!”と意欲満々。

その計画を実行する為のステップとして、あーちゃんの複雑な
学習ニーズに応えてくれそうな「デイビソンアカデミー」
入学する為のステップも踏み始めました。

その為には試験も受けなければなりません。

そのせいか、最近パパはあーちゃんの学習に関してすごく厳しく
なり、ほぼ”教育パパゴン”もしくは”タイガーマム”ならず、
タイガーダッド”(虎父)と化してしまったかのように、「もっと
勉強時間を増やせ!
」と自由時間を規制したり...

私としては何となく見ていて腑に落ちないんですよね〜。

長時間机に向かって練習ドリルをやってればいいというもの
でもないという感じがして。

もちろん一流の大学に入学する事は将来のキャリア上の成功
に繋がりやすい、というのはわかるのですが、IQや学業成績
といった要因は、果たしてどの程度まで個人の人生での成功
や幸福に関連してくるのだろうと考えたり。

最近いろんな教育関係の情報を読んでみても、「人生の
成功の秘訣」はIQ以外の要素で大きく左右される、なんて
事もよく見られるようになってきてるし...

そんな感じで、あれやこれや思想を巡らしている時、こんな
記事を見つけました。

Research Findings on Career Success
IQ is important, but Emotional Intelligence,
including Social Skills (SQ), is even more so.


この記事によると、キャリア上のサクセスは、IQや専門知識
などといった要素よりも Emotional Intelligence
(感情面におけるの知能)が大きく関連しているということ
らしいのです。


(個人がもたらす実績の67%ー(2/3)はこの心の知能
優れているという要因に由来するとか。)

尚、この傾向は様々な職種や団体など、全てに該当するらしい。

もちろん「仕事上や人生での成功」というのは個人によって定義
が若干違ってくるとは思いますが、やはり職場や私生活の中で
自分が望む状況や物などを獲得/維持する為には、自己の自覚
自己の制御社会的自覚そしてInterpersonal skills
(対人関係のスキル)などといった感情の知能とそのスキルの
応用が必要となってくるのでしょう。

頭が良い事に超した事はありませんが、「頭が良い」だけでは
不十分なのかも。

ちなみにここにはもっと細かい数値の内分けが。

Why your social skills are important :

この記事によると、人生の成功を決定付ける要因とは、

・IQ 1/3
・ソーシャルスキル 1/3
・野心、野望 1/3

という事らしいです。

(しかしこういった数値の振り分けはどうやってだすんでしょう?)

いずれにしても、いくら高い知能をもっていたにしても、
セルフコントロールや自己管理力、コーピングスキルや
ソーシャルスキル、そしてモチベーションとかが欠けて
いたりすると学校での学習や成績にその能力はなかなか
反映されにくいでしょうし、態度や行動の問題とみなされ
教育者からの個人の評価などもあまり思わしくなくなる
でしょう。

社会にでる以前に、こういった分野の能力やスキルは子供の
学校生活での成功の鍵も握っているような感じがします。

(そういう理由で、あーちゃんの学校生活はあまり
サクセスフルとは言えませんでした。007.gif

学習面においては進んでいるかもしれませんが、感情面や
ソーシャルスキル等はまだまだあーちゃんの大きな課題分野
であります。

そういった部分が個人のキャリアや私生活での成功の鍵を
大幅に握ると具体的な数値まで叩き付けられると、やはり
は〜、まだまだ先は長いな〜、とため息がこぼれます。

ただ、救いようはこの

You have control over 2/3 of your future success -
with your social skills and ambition.


という事で、将来の成功の2/3(ソーシャルスキル、野心)
は自分でコントロール出来る、という事でしょうか。

これからは学業もそうだけれども、一層こういった感情面に
おいての知能指数(EQ)
もあげていってあげないといけない
なと思ったのでした。



(ウェキペィアより拝借)


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by giftedinfo | 2011-08-03 06:46 | Social/Emotional

最近のあーちゃんはどうもせっかちです

このところあーちゃんと一緒に買い物に行ったり、家族で外出
したりする機会が多く、そんな時ふと気がついた事なのですが、
何だか最近のあーちゃんは、他人に対して少しの事でイライラ
する事が増えて来た感じなのです。

他人(大人)が既に自分が理解している事など説明しようと
すると、キッとムキになって、「そんなこと僕は既に知ってる!」
と言い、その人がまだ側にいるのに、「どうしてあの人は僕に
その知識がないと憶測したような物のいい方をするの?」

イライラしたトーンで言ったり!


それは他人に対してだけでなく、私に対してもそう。

先日も私がこのようなテストをおもしろ半分にやっていたら、
スクリーンをせっかちそうに観ていたあーちゃんが言った言葉は

「僕は答えがとっくの昔にわかってたのに、どうしてママは
のろのろと時間がかかるの?」


きつい〜! 008.gif

そんなもん、処理速度(PS)が 130以上のあーちゃんから
してみれば、私の考えるスピードなんてカタツムリの速度ですわ!

でもそんな風に人に向かって言うのは失礼極まりない

昨日なんかも一緒にスーパーに買い物に行った時、レジの番号の
ライトがついていたのに誰も人がいなくて、たまたますぐ近くに
いた従業員に「ここ開いてるんですか?」と訪ねたところ、その
人は自分の管轄ではない為、わざわざ他の人に聞きに行って
くれたのです。

その人が帰って来て、「ごめんなさい。このレジは開いてないん
ですよ。 」と言うと、あーちゃんはその人がいるすぐ側で、

「じゃあ、開ければ?」015.gifと思いっきり皮肉っぽいトーン
セリフを吐きつけたのです!

もう私はそれを聞いてカッとしてしまい、思わずぺし
っと手の甲をひっぱたきました!

「なんて失礼な言い方なの!」と怒りましたよ。

幸いその人には聞こえなかったみたいで、ニコニコと笑って
ましたが、これが彼女に聞こえてたかと思うとぞ〜とします。

その晩、あーちゃんにどうして最近人に対してせっかちそう
な態度をとったり、刺のあるような物のいい方や失礼な事を
言ったりするのかを聞いてみました。

すると、あーちゃん曰く、

「世の中がスロースピード過ぎるからイライラするんだ。 
大人でも僕が既に知っている事を言うし、僕はすぐにわかる
事でも他の人は理解するのに時間がかかるし...自分は
平均だと思ってるんだけど、他の人がペースが遅過ぎて
イライラするんだ!」

と...そして更に、

「ママ、僕はADHDかもしれない。 僕が他人に対して
思っている事(大抵の場合イライラからくるあまり好ましく
ないアイデア)が考える前にすでに口から跳びだしてしまって、
後で(しまった!)と思う事がしょっちゅうなんだ!」

という事らしいのです。

世の中がスローペースに感じるのは、もうこれはギフテッドの
人達にとってはある程度仕方がない事でしょう。

一般の人達よりも感受性が鋭いし、学ぶ速度も早いし、学ぶ範囲
も幅広いしで、そういう感覚から見ると、この世の中は自分
の望んだペースで進んでない気がするのでしょう。

でも、そうかといってイライラして人に当たり散らすなんて
とんでもない。

確かにあーちゃんは「ある一定の能力」においては速度が速い
かもしれないけど、人にはそれぞれの認知のパターンやペース
があって、お互いがそれを理解して尊重し合わないといけない
んだ、という事を説明しました。

「例えばもし走るのがすごく早い人があーちゃんに対して
(どうしてそんなに走るのが遅いんだ?)というようなイライラ
したせっかちなものの言い方したら面白くないでしょ?」

というと、なんだかピンときたみたいでした。

こういう自分の視点からしか感じる事ができない感覚というのは
やはりどうしても解りにくく、ついつい他人をきびしい目で見て
しまい、(遅いのは努力してない証拠だ!)と感じてイライラ
してしまうのではないかと思います。

どちらにしても、ポイントは個人には様々な得手不得手、能力
の凸凹があり、その幅広い多様性を個々が理解するように心
がけると、自然と寛容と忍耐の気持ちが現れるんじゃないかな
なんて思います。

尚、考える前に突発的に言いたい事を言ってしまうのに関しては、
はあ〜、どうしたものでしょう。

公共の場ではなるべく黙っている様に、って言いましたが、
そんな事素直に聞くあーちゃんではありませんから厄介です。

やれやれ、まだまだソーシャルスキルトレーニングが必要なようです...

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by giftedinfo | 2011-05-27 16:24 | Social/Emotional

ギフテッドには内向的なタイプが多い?

知能と個人の性格というのはあまり関連がなさそうにも思える
のですが、ギフテッド性格のタイプの関連性についてなど
結構色々と興味深いリサーチなどもされているようです。


「The Gifted Introvert」という文献によると、今日の欧米社会
は「外向的な見方」が主流となっているようで、これは、内向的
タイプよりも積極的に意見を唱え、理解されやすい外向的タイプ
3対1の割合(75%)で多数派であるがゆえのようです。

一般社会(欧米の場合)では内向的タイプは少数派であるにも
かかわらず、ギフテッドと呼ばれるグループにおいてはこの
内向的タイプが多数派となり、更に興味深い事には知能が高く
なるほど、それと比例して”内向的な傾向”も高くなるという。

(IQ160以上のギフテッドの75%以上が内向的性格だそうです。)

Introversion (内向的)extraversion (外向的)というのは
個人の性格のタイプを言い、一般に人はこの両方の面を同時に
持ち合わせているのですが、ほとんどの人が自然とどちらかの
タイプに傾く傾向があるようです。


以下は内向的タイプと外向的タイプとの基本的な違いを解り
やすくまとめた説明です。

★外向的タイプ            ★内向的タイプ             

・関心が外側に向いているため、   ・関心が内側に向かっている為、
 社交的で、交際範囲が広くなる    交際範囲は限られた人になる
 傾向があります。          傾向があります。

・他人と話すこと苦にならない   ・うち解けると、心を開くので、
 ので陽気で活発的な印象を人に    深いつき合いになる場合が
 与えるでしょう。          あります。

・一般的に行動力がありますが、   ・集中力はあり、物事にじっくり
 振り返ってじっくり考えること    取り組むことができる人です。
 が苦手なので、気分が散漫に
 なったり、大雑把になったり、   ・人見知りをする傾向があるので、
 無責任になったりすることが     行動力はなく、慎重な行動をする
 あります。             人が多いタイプです。
               
             ◆人間関係

・グループ行動を好み、交際範囲   ・単独行動を好み、人前では
 は広く、浅く。親しみやすい。    緊張感をもつ。

・人付き合いがよい。        ・交際範囲は狭く、深く。
                   人付き合いは苦手。

             ◆行動・態度

・行動的で、熱しやすく、     ・無口で、頑固だが、我慢強い。
 冷めやすい。 

・調子に乗りやすい。       ・好きなものには凝るタイプ。

・気が変わりやすい。       ・人見知りをする。

・人と話す事が好き。

・自信を持って行動する。

             ◆感情・情緒

・明るく陽気。楽天的。      ・感受性は高い。

・大雑把に考える。        ・自分の気持ちを表情にださない。

                 ・感情を抑制できる。
    
             ◆リーダーシップ

・決断が早く、統率力がある。   ・迷うことが多く、実行力に欠ける。

・周囲の変化に関心があり、    ・周囲の変化に柔軟に対応できない。
 調和に心がける。

             ◆職業適性

・グループワークが適している。  ・対物(書類、機械類、動植物、
                  自然など)を相手にこつこつ
・対人交渉などの営業業務、     粘り強くできる仕事が適している。
 指導、統率する仕事に適する。

・実業家として成功する
 可能性を秘めている。

              ◆長所

・実行力・順応性・決断力にすぐれ、・誠実、重厚、論理的な点。
 楽天的、開放的、派手好き    ・他にはない個性を発揮する。
 世話好きが多い。        ・粘り図よく、根気がある。
                 ・好きなものにはかなり凝る。


              ◆短所

・短気で軽薄、お調子者。     ・実行力がない、迷いやすい。

・飽きっぽい。そそっかしい。   ・人付き合いが苦手。内気で自分
                  の殻にこもる。頑固で理屈っぽい。
・大雑把。

(こころの翼より)

と言った性格のタイプの違いが見られるそうです。

更に先に述べた「The Gifted Introvert」の記事によると、


”内向的タイプと外向的タイプの主な違いはエネルギーの
充電源である。 外向的タイプは自分以外の人物や物など
からエネルギーを得るが、内向的タイプは自己の内側から
エネルギーを得る。”

ということらしいのです。

この他オリジナルの文献には詳細にわたって、外向的タイプと
内向的タイプの特徴などがあげられています。

興味のある方は英語ですがコチラをクリック
「The Gifted Introvert」

これを読むと私自身は完全に「内向的タイプ」です。
(ギフテッドではありませんが。) 

私は人と接する時間が長くなると、精神的エネルギーを消耗
しきってしまい、その後それを充電する為には一人の時間が
必要となります。

大勢が集まるパーティーなんか出席すると、どーっ
と思いっきり疲れてしまい、1〜2時間お昼寝したいくらい
エネルギーを消耗した感じがします。

その疲れも”肉体的”な疲れと又質の違う”精神的な疲れ”で、
こっちの方がなんともたちが悪い!

私には人と交流する事によってエネルギーを得る、という概念が
とても理解し難い...

人間って本当に人それぞれで面白いですね。

ちなみにあーちゃんも「内向的タイプ」です。

私達はお互い似たようなタイプなので、私自身あーちゃんの
物事の受け止め方や感じ方、行動などもかなり理解でき、
対処がしやすいかな?という感じがします。

でもギフテッドにはどうして内向的なタイプが多いんでしょうね?

もちろん国民性の違いもかなりあるとは思いますが、外向的
タイプが多数派であるアメリカ社会で、ギフテッドの中では
内向的タイプが多数派、というのは興味深いな〜と思いました。

日本ではこの外向的/内向的の比率はどうなんでしょう。

なんだか日本人は内向的タイプの方が多いような気もしますが。

この様に、もっともっとギフテッドに関して色んな研究や
リサーチなどが行なわれていき、この摩訶不思議かつ素晴らしい
脳をもつ人達への理解が深まっていくといいですね。
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by giftedinfo | 2011-05-19 16:21 | Social/Emotional

咳止め薬でギフテッドの苦悩から逃れる?

まだまだ真夜中の「House M.D.」のDVD鑑賞は続いています。

私のMidnight guilty pleasure(真夜中の罪深き愉しみ)
とでも言いましょうか。

関連の記事はコチラ

現在観ているシーズン6で、又もや興味深いエピソードがありました。
(あっ、まだ観てない方、ネタがばれちゃいますのでスルーしてください!)

Ignorance Is Bliss 」(知らない方が幸せだ、知らぬが仏)という
タイトルのエピソードなのですが、この中にでてくる患者はIQ170
以上の天才物理学者だったのですが、その"高知能”ゆえ感じる疎外感
から自らのギフトが厄介な負担と感じ、その苦悩から逃れる為に有名な
物理学者というポジションを捨て、ごく一般の宅配人として働いていると
いう設定のものでした。


その若者が突然何らかの病状に襲われ、Dr. Houseを筆頭とする
解析医療部門チームのメンバーが色々調べていくと、なんとその天才は
自らの知能の機能を下げる為に市販の咳止め薬を乱用し、その有効成分
である、Dextromethorphan (DXM)(デキストロメトルファン)
という物質の中毒になってしまっていたのでした。

(それ自体は病状の原因ではなかったのですが、興味深いサイドの話)

このDXMという物質はよくrecreational drug(娯楽的ドラッグ)
としても使用され、一般の医学的に勧められた投与量以上を服用の
場合「多幸感」や「幻覚」又、「解離性」などといった特性をもたらす事
が知られていて、この天才物理学者は自らの"高知能"であるがゆえの
"絶えられない苦痛”を抹殺しようと、ある意味で”pain killer”
(鎮痛剤)
として利用していたんでしょう。

これも天才であるがゆえの"苦悩”なんでしょうね。

IQ170以上というと思考能力、物事への興味・関心、感覚、発想など、
あらゆる部分が一般の者とは遥かに違うでしょうし、"自分と共通する、
共感できるものをシェアする人がいない”というのは、人間としてもの
すごく孤独に感じるのではないでしょうか。

いくら身体的に孤独を愛する人でも、精神的な"孤立”は苦痛なもの
でしょう。人間にとって”精神的な繋がり”というものは、私達の精神面
の健康において、大変重要な要素ではないかと思います。

結局、彼のコンディションは血栓性血小板減少性紫斑病という病気
だったのですが、その治療に試みた脾臓摘出術に効果が見られず、
色々推論して行くうち、Dr. Houseは彼が10代の頃、「神童」である
がゆえ感じた孤独からうつ病に陥り、自殺未遂の際骨折した肋骨が
秘蔵をいくつかに分離していた為にその摘出術に効果が現れなかった
ということを発見したのでした。

よって彼の病状の原因は元をたどれば、「ギフテッド」からきた苦しみ
でもあったというわけでした。

最終的にその天才物理学者はDr. Houseに「自分とIQが90も違う
妻と幸せに暮らして行く為には、自らの知能を下げることが必要だ」
と言い、Dr. Houseは彼の”dumb and happy rather than
smart and miserable”(頭がよくて惨めな思いをするより、
馬鹿でハッピーな方がいい)
という願いを叶える為、ベッドに
横たわる彼に咳止めの薬(DXM)を渡すのでした。

これは、自らもがギフテッドであるDr. Houseが、この天才若者に
共感できる部分があった、(共通の痛みを感じている)ところからきて
いるんじゃないかなと思いました。

この辺の天才レベルになると、凡人と較べ「苦悩」も尋常でなく、
レクリエーショナル・ドラッグで自己治療という手だてさえを選んで
しまうところに悲しさを感じました。

そういえば最近アメリカではこの(DXM)が有効成分の市販の
風邪薬や咳止め薬の購入が規制されてきているようです。

少し前までTargetなどといったお店でも簡単に何個も買えたような
気がしたのに、最近はレジで「この薬は○個まで」とか身分証明書を
出さないと買えなかったりして、何だか規制が厳しくなったなあ~、
と思ったりしたのですが、これらを娯楽で乱用しているケースが
増えてきているからなんでしょうね。 なるほど。

ちなみにこのエピソードに出てきた天才物理学者は、幼い頃は
神童として知られたアメリカの数学者、William James Sidis
(ウィリアム・ジェイムズ・サイディズ)と言われる人物がモデルと
なっていると言う話です。

彼の話を読むと、なんだか悲しくなってしまいました。

ウィリアム・ジェイムズ・サイディズ
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by giftedinfo | 2011-01-31 15:57 | Social/Emotional

アメリカ在住。2e (Gifted & ASD)の子を持つママがこれまでネットや本、ペアトレ、ワークショップなどで収集してきたギフテッド/2Eに関する情報や、我が家が実際体験したギフテッド関連の事などを記録しています。My 2e kidのカテでは息子の自慢話も盛りだくさんですので、親バカ恐怖症の方は要注意!


by あーちゃんママ
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